保育士キャリアアップ研修制度を解説!手当や新役職、研修内容は?

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「保育士キャリアアップ研修制度」とは?

「保育士等キャリアアップ研修制度」とは、平成29年より新しく厚生労働省が導入した保育士さんのためのキャリアアップ制度です。

「給料の安さ」や「役職が少ない・人事評価の基準がない」などの問題を抱えた保育士の処遇改善を目的に、新しい役職を設置しそれに準じた手当が支給されるようになりました。

そもそもキャリアアップとは?

  1. より高い専門的知識や能力を身につけること。経歴を高くすること。
  2. 高い地位や高給職への転職。(大辞林 第三版より)

という定義があります。

地位の高い役職に就くこと、より高度であったり高給である仕事に転職することなど能力や地位の向上、それに伴って仕事の幅を広げること、と解釈できます。

似ている言葉で「キャリアパス」があります。
キャリアパスとは、簡単にいうと、今後どのような職務にどんな立場で就くか、そのためにどのような経験を積むのかといった道筋のことをいいます。

キャリアパスを示すことで、社員の目指すべきものがはっきりし、モチベーションにつながるという考えがあるそうです。働く保育士さんも、自分が就き得る役職やそれに必要な経験を一度考えてみましょう、ということです。

保育士キャリアアップ研修制度による役職

それでは、「保育士等キャリアアップ研修制度」の解説に戻り、新しく設置された役職についてみていきましょう。

太字が新しく設置された役職です。

  1. 園長
    保育士の管理・指導責任、運営・経営責任、資金計画などの統括

  2. 主任保育士
    業務遂行責任、研修の企画・実施、地域との連携、園長補佐、組織の強化とリーダー以下の育成

  3. 副主任保育士/専門リーダー
    経験年数概ね7年以上を想定
    副主任保育士は、主任保育士の補佐業務を行う

    専門リーダーは、乳児保育、食育など専門分野に精通した保育士がその分野に関する専門的業務を行う

  4. 職務分野別リーダー
    経験年数概ね3年以上を想定
    「乳児保育」「幼児教育」「障害児保育」「食育・アレルギー」「保健衛生・安全対策」「保護者支援・子育て支援」のいずれかの分野を担当し業務を行う

  5. 各担任
    保育指導計画の立案・評価(一部)、クラスの運営

 

次に、各役職に就くにはどうすればよいのかをみていきます。

園長

園長になるには、どうしたらよいのでしょうか。資格や特別な経験が必要なのでしょうか?

公立保育園の園長になるには、長く勤めて昇格試験を受けなければなりません。ただ、その昇格試験に合格しても、園長のポストが開いていなければ園長になることは出来ません。

それに対して私立の保育園の場合には、特別な資格は必要ありません。

保育のスキルや経験があり、熱意があれば誰でも園長になれますが、実際には保育園を興して園長になるか、園長として雇用されるかのどちらかになります。

主任

主任になるには公立保育園では一般に25年以上のキャリアが必要とされています。

私立保育園では公立保育園ほどのキャリアは求められないようですが、ある程度の経験年数とスキルが求められることは同じです。

もちろん、ある程度のキャリアがあればみんながみんな主任になれるわけではありません。本人に熱意があり、主任になりたいという意思を明確に伝えておくことが大切なようです。

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副主任保育士/専門リーダー

いよいよ新役職へのキャリアパスについて解説します。

副主任保育士は、主に主任保育士の補佐業務を行う役職です。
副主任保育士になるには、約7年以上の経験年数を有するとともに、キャリアアップ研修を修了することが必要になります。

園長や主任が特定の要件が必要ないのに対し、明確な要件をクリアして役職に就くことができるのが大きな違いです。

同じく、専門リーダーになるにも約7年以上の経験年数を有するとともに、キャリアアップ研修を修了することが必要になります。


「副主任保育士」になるには
ア 経験年数概ね7年以上
イ 職務分野別リーダーを経験
ウ マネジメント+3つ以上の分野の研修を修了
エ 副主任保育士としての発令

「専門リーダー」になるには
ア 経験年数概ね7年以上
イ 職務分野別リーダーを経験
ウ 4つ以上の分野の研修を修了
エ 専門リーダーとしての発令

※研修の分野
①乳児保育 ②幼児教育 ③障害児保育 ④食育・アレルギー
⑤保健衛生・安全対策 ⑥保護者支援・子育て支援
⑦保育実践 ⑧マネジメント

参考:技能・経験に応じた保育士等の処遇改善等について – 内閣府

職務分野別リーダー

職務分野別リーダーは、経験年数3年以上の若手保育士さんを対象にした役職です。


「職務分野別リーダー」になるには
ア 経験年数概ね3年以上
イ 担当する職務分野(左記①~⑥)の研修を修了
ウ 修了した研修分野に係る職務分野別リーダー※としての発令

※研修の分野
①乳児保育 ②幼児教育 ③障害児保育 ④食育・アレルギー
⑤保健衛生・安全対策 ⑥保護者支援・子育て支援
⑦保育実践

 

自分がどのように役職のステップアップをしていきたいかをプランニングし目標が定まれば、今自分がすべきことも見えてくるはずです。


「保育士キャリアアップ研修」の内容

新しい役職に就くために必ず受講する「キャリアアップ研修」について解説します。

研修は、①乳児保育 ②幼児教育 ③障害児保育 ④食育・アレルギー ⑤保健衛生・安全対策 ⑥保護者支援・子育て支援 ⑦保育実践 ⑧マネジメントの8分野で構成されています。
1分野15時間以上の研修時間が義務で、研修の受講後に研修内容に関する知識及び技能の習得をはかるためのレポート提出などが必要です。

研修を修了すると修了証が交付されます。

各分野の説明については、保育士等キャリアアップ研修ガイドラインをご確認ください。

「保育士キャリアアップ研修制度」による手当

研修を修了し、役職が発令されるとお給料とともに役職手当が支給されます。
手当は役職により異なります。

※手当支給前の月給は平成29年度 幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査より引用


副主任保育士/専門リーダーの手当
→月額4万円〜

職務分野別リーダーの手当
→月額5千円〜

 

注意点としては、働いている施設により手当の分配は異なり、必ず4万/5千円の手当をもらえるとは限らないということです。


 自治体によるキャリアアップ補助金・研修

また、自治体によっては保育士の処遇を改善する目的でキャリアアップ補助金を交付しているところがあります。

東京、埼玉のキャリアアップ補助金

例えば東京都は、保育サービスの質の向上を図る目的で「保育士等キャリアアップ補助金」を交付しています。

この補助金は保育園を運営する団体に交付されますので、その分配方法や割合は保育園に任されていますが、その使途は人件費に限定されています。

つまり保育士さんに還元することと決められています。

他にも埼玉県でも同じような「社会福祉施設キャリアアップ事業補助金」がありますし、他の自治体においても同様の補助金交付を行っているところがいくつかありますので、お勤めの都道府県のホームページなどで調べてみてはいかがでしょうか?

他にも、保育士さんを対象としたキャリアアップ研修を行っている自治体もたくさんあります。

例えば神奈川県横浜市は「保育エキスパート等研修」と銘打った事業を行っています。平成29年度は、障害児保育に関するセミナーやリーダー研修が行われています。

徳島県では保育士等キャリアアップ研修として、乳児保育や幼児教育、保護者支援や子育て支援の研修を自治体主催で行っています。

こういったキャリアップ研修やセミナーを利用することも、保育スキル向上の一助になりそうですね。

キャリアアップのために、転職も視野に

せっかく向上心を持ってお仕事に励んでいても、年功序列の職場で昇進が難しかったり、ポストがあきそうもなかったり、と今の職場では難しそうなら、思いきって転職するのも手です。

保育士としての経験があれば、主任候補、園長候補として将来的に役職に就ける可能性の高い求人に応募することをおすすめします。

役職候補などの場合、非公開の求人となっていることもあるので、転職エージェントや人材会社をうまく活用して、転職活動をしてみてください。

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保育士のキャリアパス・キャリアアップのまとめ

保育士は、一生続けていけるお仕事で、経験があればあるほど役に立つ職業です。長い目で見て、役職を目指し高い志で働いていくのも自分のためになります。

未来を担う可愛い子どもたちのために、居場所を作り上げ、安心して過ごせる場所を作っていけるのは、あなたかもしれません。

ぜひ、この機会に自分のキャリアを見直してみてください。

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