さいたま市は、県大宮合同庁舎跡に新築移転する大宮区役所庁舎について、区役所機能に加え図書館、子育て支援、老人福祉機能を一体的に整備し、カフェなどのふれあいスペースも導入した6階建ての区民複合施設とする案を7日までにまとめた。

　隣接する「市民会館おおみや」の移転跡には将来、文化複合施設（歴史・文化に触れ合える公共施設）の建設を予定しており、2施設に挟まれた空間を山丸公園とともに「杜（もり）のひろば」として整備し、市民交流や災害時の防災空間として利用。同エリア全体を氷川参道につながる街の周遊拠点とし、大宮駅東口周辺地域まちづくりへの波及効果も期待している。

　計画案によると、区役所新庁舎（区民複合施設）は延べ床面積約1万7千平方メートルで地下に約190台の駐車場を予定。総工費は約100億円と想定しており、2015年度の完成を目指す。

　市は新庁舎の高さ・形状と、建物内に配置する図書館の位置について計6案を市民説明会で提示。周辺居住環境や日照、景観に配慮して、中層（6階建て）で建物上部を段階的に小さくする「中層セットバック案」と、隣に建設する文化複合施設との連続性を考慮して図書館を1、2階に配置する「図書館低層案」の組み合わせを中心に検討を進め、5月にも基本計画を策定し実施設計に入る。

　また、新庁舎は建物の角を取り、丸みを帯びた外観とすることで杜のひろばや参道との一体感を高める。参道の緑と連続するオープンテラスも設置。庁舎内のふれあいスペース（共用部）にはカフェや青少年の居場所を設け閉庁時の利用も可能にし、世代間交流やにぎわい創出などの相乗効果を狙う。



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