【解説】保育士試験の受験資格 実務経験を積むには?

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そもそも保育士試験とは

保育士試験とは、国家資格である「保育士資格」を取得するための試験です。

保育士資格の取得方法は2通りあります。

①    保育士試験に合格する
②    指定保育士養成施設(大学、短期大学、専門学校など)を卒業する

指定保育士養成施設を卒業すると、保育士国家試験の受験が免除され同時に保育士資格と幼稚園教諭の資格を取得することができます。

保育士資格を取得するメリット

保育士資格をもっていなくても、「保育補助」として保育の現場で保育士さんのサポートの役割をする働き方もあります。

しかし、長期的に保育士として働く場合は、保育士資格をもって働いた方がキャリアアップ、昇給をはじめにメリットが多いです。

保育士資格を取得するメリット

  • 正社員で採用されやすい
  • 昇給、スキルアップに有利
  • 保育、幼児・児童教育への体系的知識が身につく
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保育士試験の受験資格

保育の専門知識を得るために、キャリアアップのために、保育士試験を受験しよう!と思った方は、保育士試験の受験資格を確認しましょう。

受験資格は最終学歴により異なるため、すぐに保育士試験を受験できるとは限りません。

保育士試験の受験資格があるのは、以下の3パターンのいずれかを満たす人です。

  1. 一般の大学、短期大学、専門学校等を卒業していること

  2. 高等学校、中等教育学校等を卒業し、
    かつ児童福祉施設で2年以上&2,880時間以上勤務していること

  3. 義務教育を修了し、
    かつ児童福祉施設で5年以上&7,200時間以上勤務していること
    (もしくは平成3年3月31日までに高等学校を卒業)

 

さらに1〜2の場合には詳しい条件があります。

1-1. 一般の大学、短期大学に在学中または卒業している場合

保育・教育に関する学科や専攻でなくても受験できます。

在学中の場合は、2年以上の在学と62単位以上修得済みまたは62単位以上の習得見込みが必要になります。

中退の場合も2年以上の在学と62単位以上修得していれば受験できます。

1-2. 専門学校に在学中または卒業している場合

専門学校が学校教育法に基づいた専修学校であり、2年以上の専門課程を卒業していれば、保育・教育に関する学科や専攻でなくても受験できます。

在学中の場合は、年度中の卒業見込みがあれば受験できます。

その他の場合は、高校卒業年月日が平成3年3月31日以前もしくは、保育科ならば平成8年3月31日以前である場合には受験資格があります。

2. 高等学校または中等教育学校等を卒業ししている場合

高等学校卒業の場合は、高校卒業年月日が平成3年3月31日以前もしくは、保育科ならば平成8年3月31日以前である場合は受験できます。

それを満たさない場合は、児童福祉施設での2年以上かつ2880時間以上の実務経験が必要です。

 

受験資格の「実務経験」とは

「1. 一般の大学、短期大学、専門学校等を卒業していること」の条件を満たしていない方は、「児童福祉施設での実務経験」の条件をクリアするか、最終学歴の短期大学卒業程度をクリアする必要があります。

短期大学卒業程度といっても、受験手続きや通学、学費の準備はすぐにはできなかったり、働きながら受験資格を得たい場合もあると思います。

その場合に、実際に児童福祉施設で働きながら得られる受験資格の「実務経験」について、もう少し詳しく解説していきます。

受験資格の実務経験を得られる児童福祉施設

まず、受験資格の実務経験を得られるのは、児童福祉法第7条に基づく児童福祉施設です。

実務経験を得られる施設を探す場合は、必ず施設長または所在都道府県の保育主管課に確認しましょう。

児童福祉法第7条に基づく児童福祉施設

・ 保育所(利用定員20名以上、認可保育園)
・ 保育所型認定こども園
・ 幼保連携型認定こども園
・ 児童厚生施設(児童館)
・ 児童養護施設
・ 助産施設
・ 乳児院
・ 母子生活支援施設
・ 障害児入所施設
・ 児童発達支援センター
・ 児童心理治療施設
・ 児童自立支援施設
・ 児童家庭支援センター

勤務経験|一般社団法人全国保育士養成協議会https://www.hoyokyo.or.jp/exam/qualify/work.html

 

受験資格認定(知事認定)

その他の施設で働いている(これから働く)場合は、受験資格認定(知事認定)が必要になります。

受験資格認定とは、児童福祉法第7条に基づく児童福祉施設以外での実務経験でも、都道府県知事の認定により受験資格が得られる制度のことです。

該当する施設は以下です。

受験資格認定基準に該当する施設・事業

・ 認可外保育施設
 (認証保育園、認定保育園 等を含む)
・ 小規模保育事業(小規模認可保育所 等)
・ 幼稚園型認定こども園
・ 地域裁量型認定こども園
・ 幼稚園(特別支援学校幼稚部を含む)
・ 家庭的保育事業(保育ママ 等)
・ 居宅訪問型保育事業
・ 事業所内保育事業
・ 放課後児童健全育成事業
 (学童クラブ・放課後児童クラブ・学童保育 等)
・ 一時預かり事業
・ へき地保育(特例保育)
・ 小規模住居型児童養育事業(ファミリーホーム)
・ 障害児通所支援事業(保育所訪問支援事業を除く)
・ 一時保護施設
その他にも
・ 放課後等デイサービス(児童デイサービス)
・ 院内保育
・ 企業主導型保育事業 等

勤務経験|一般社団法人全国保育士養成協議会https://www.hoyokyo.or.jp/exam/qualify/work.html

該当する施設で実務経験がある場合は、以下の流れで申請手続きをします。

① 施設(学校)が受験資格認定基準に該当していることを施設(学校)が所在する都道府県※1 へ確認する。
② 受験を希望する都道府県へ受験資格認定手続きの希望を申し出て申請手順(必要様式等)を確認する。
(施設が所在する都道府県と受験を希望する都道府県が同じ場合は①②を併せて確認。)
③ 施設(学校)へ必要書類(勤務証明書、卒業証明書等)の作成を依頼し、各証明書を受領する。
④ 受験資格認定申請書と必要書類(P4 参照)等を受験を希望する都道府県に提出する。
⑤ 都道府県は、受験資格認定の審査を行い、認めることができれば「受験資格認定証」を受験希望者に交付する。
⑥ 受験申請をする際は都道府県から送付された「受験資格認定証のコピー」を添付し、保育士試験事務センターに申請期間内(主に1月と7月)に受験申請を行う。
なお、受験申請の手引きは保育士試験事務センターに請求する。

受験資格認定(知事認定)の申請方法 http://www.hoyokyo.or.jp/authorization.pdf

受験資格認定の注意事項

①必ず受験資格が認められるものではありません。

認定基準に該当する対象施設であっても必ず認定を受けることができるとは限りません。
申請者の勤務(卒業)時期が対象外の場合や、不適合と認められた場合等により認定されない場合があります。
また、廃校、10 年以上前の勤務記録がないなどのような理由により確認事項が証明できない場合は認定申請を行うことがでません。

②受験資格認定を受けた都道府県でのみ受験できます。

③受験申請には受験資格認定証を提出する必要があります。

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