【2019年度最新版】保育士試験の合格率と難易度 / 低い合格率の理由

The following two tabs change content below.
保育士くらぶ編集部

保育士くらぶ編集部

保育士くらぶ編集部です。保育士の転職キャリアサポートを行うアスカグループが運営しています。保育士の皆さん向けに転職・キャリアのノウハウはもちろん、働き方やライフスタイルのちょっとしたアイデアなどもご提供していきます。

今回は、保育士を目指す方、保育士資格を取りたい方必見の「保育士試験の合格率、難易度」の記事です。

保育士試験の受験資格や出願方法については、以下の記事を参考にしてみてください。

 関連記事でもっと知る 

そもそも保育士試験って何?

保育士試験とは、国家資格として認められている「保育士資格」を取得するための国家試験です。

保育士資格の取得方法は2通りあります。

①    保育士試験に合格する
②    指定保育士養成施設を卒業する

 

指定保育士養成施設とは、厚生労働大臣が指定する、保育士養成のための大学、短大、専門学校です。

指定保育士養成施設を卒業すると、保育士国家試験の受験が免除され同時に保育士資格と幼稚園教諭の資格を取得することができます。


保育士資格を取得するメリット

保育士資格を取らずに、「保育補助」として保育の現場で保育士さんのサポート、フォローをするお仕事もありますが、
長期的に保育士として働く場合は、保育士資格をもって働いた方がキャリアアップ、昇給をはじめにメリットが多いです。

 

保育士資格を取得するメリット

  • 正社員で採用されやすい
  • 昇給、スキルアップに有利
  • 保育、幼児・児童教育への体系的知識が身につく

 

保育士試験の合格率

保育士試験をいざ受験しよう!と準備する中で、気になるのは試験がどのくらい難しいのか、周りの人がどのくらい合格するのかですよね。

毎年の受験者に対してどのくらいの人が合格したのかを表す合格率を、厚生労働省が発表している保育士試験の実施状況から算出しました。

過去10年の保育士試験の合格率

試験実施年 合格率 受験者数合格者数
平成20年10.57%37,744
3,989
平成21年12.64%41,163
5,204
平成22年11.37%46,820
5,324
平成23年14.11%49,307
6,957
平成24年18.61%52,257
9,726
平成25年17.44%51,055
8,905
平成26年19.30%51,257
9,894
平成27年22.62%57,301
12,962
平成28年25.78%70,710
18,229
平成29年21.60%62,555
13,511
平成30年19.74%68,38813,500

 

参考:保育士試験の実施状況(平成30年度)
保育士試験の実施状況(平成29年度)
保育士試験の受験者・合格者の推移(過去10年間)


解説と傾向
  1. 合格率は10年前の平成20年度から、2倍以上になっている
    直近5年間の傾向から、今後も20%前後で推移していくと予想

  2. 平成27年度に「地域限定保育士試験」が導入

  3. 平成28年度には年2回の実施に拡大

保育士試験の合格率が低い理由

合格率が上がっているとはいえ、20%前後。

人数で表すと、10人に2人が合格するということで決して高い数字ではありません。

なぜ保育士試験の合格率は低いのでしょうか?


保育士試験の合格率が低い理由
  1. 筆記試験で広範囲の9科目をまんべんなく対策し、6割以上正解しなければいけない

  2. 筆記試験の「社会的養護」と「教育原理」は両方合格しなければいけない

  3. 各科目の難易度差が大きく、毎年2~3教科が突出して難化する

 

保育士試験の受験経験者によると、やはり筆記試験の9科目6割以上合格が最大の壁のようです。

また、受験年により難化・易化する科目がありその振り幅も踏まえて対策せねばならず、6割得点できるギリギリの理解力だと結果として不合格になってしまうという場合もあるようです。


保育士試験の受験資格

保育士への転職や働きながら保育士資格を取りたい人は、指定保育士養成施設に通学することが難しい場合もありますね。

その場合は、保育士試験を受験し合格することで、保育士資格を取得することになるので、保育士試験を受験するにあたっての受験資格を確認しておきましょう。

保育士試験の受験資格は、最終学歴により変わります。

保育士試験を受験できるのは、以下の条件を満たしている人です。

  1. 一般の大学、短期大学、専門学校等を卒業していること

  2. 高等学校、中等教育学校等を卒業し、
    かつ児童福祉施設で2年以上&2,880時間以上勤務していること

  3. 義務教育を修了し、
    かつ児童福祉施設で5年以上&7,200時間以上勤務していること
    (もしくは平成3年3月31日までに高等学校を卒業)

 

  

保育士試験の出願の流れ

受験資格について確認し条件を満たしていたら、次は受験申請をします。

保育士試験は前期・後期の1年に2回行われ、前期は1月上旬〜下旬、後期は6月下旬〜7月下旬まで申請手続きが行えます。

受験申請の流れは以下のようになります。

  1. 「受験申請の手引き」を請求する
    全国保育士養成協議会のHPより、インターネットか郵送にて、申請に必要な説明書類が入った手引きを請求します。

  2. 受験手数料を支払う
    「受験申請の手引き」に同封されている払込取扱票により郵便局で払込をし、
    振替払込受付証明書を受験申請書(裏面)の指定位置に貼り付けます。

  3. 受験申請書の必要箇所を記入する

  4. 必要書類を揃える
    詳しくは次項の保育士試験の受験申請に必要な書類を参照してください。

  5. 受験申請書と必要書類を郵送する
    郵便局窓口から、簡易書留で郵送してください。


保育士試験の受験申請に必要な書類 

受験申請の際に提出する書類や必要なものは、保有資格や受験歴によって異なります。

共通して必要なのは、受験申請書と申請書に貼り付ける証明写真です。

  • はじめて保育士試験を受験する方
    受験申請書、受験資格を証明する書類(原本)

  • 前回の試験を受験した方、筆記試験を合格している方など
    受験申請書
    一部科目合格通知書(コピー)/
    筆記試験結果通知書(コピー)と実技試験受験票(コピー)/
    通知書紛失届のいずれか

  • 幼稚園教諭免許を保有している方
    受験申請書、幼稚園教諭免許状(コピー)、
    保育士試験免除科目専修証明書(原本)

    ※実務経験の有無により、提出書類が異なります。

  • 社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士の資格を保有している方
    受験申請書、受験資格等を証明する書類(卒業証明書等)、
    保育士試験免除科目専修証明書(原本)、登録証(コピー)

  • 地域限定試験を受験申請する方
    受験申請書、
    独自地域限定保育士試験 筆記試験受験票(コピー)

  

詳しくは、取り寄せた「受験申請の手引き」を参照してください。

参考:令和元年保育士試験 受験申請の手引き[後期用]

保育士試験の概要

保育士試験の日程

保育士試験は、前期と後期で年に2回行われます。

例年の傾向では、 前期の筆記試験は4月第三週、実技試験は6月第四週です。
後期の筆記試験は10月第三週、実技試験は12月第四週です。

参考:平成31年度(2019年)の日程
  • 前期
    筆記試験 4月20日(土)・4月21日(日)
    実技試験 6月30日(日)
  • 後期
    筆記試験 10月19日(土)・10月20日(日)
    実技試験 12月8日(日)
引用: 受験申請の手引き|一般社団法人全国保育士養成協議会

 

内容、出題範囲

筆記試験

筆記試験は8教科(実質9科目)を2日間にわけて受験します。

「保育の意義並びに保育の内容及び方法について体系的に理解しているか」を問う問題が、計160問出題されます。

筆記試験は範囲が広く、長期的な対策が合格ポイントとなります。

出題科目 出題範囲 問題数
保育原理 ・保育の意義
・保育所保育指針における保育の基本
・保育の目標と方法
・保育の思想と歴史的変遷
・保育の現状と課題
20問
教育原理 ・教育の意義、目的及び児童福祉等との関連性
・教育の思想と歴史的変遷
・教育の制度
・教育の実践
・生涯学習社会における教育の現状と課題
10問
社会的養護 ・現代社会における社会的養護の意義と歴史的変遷
・社会的養護と児童家庭福祉
・社会的養護の制度と実施体系
・施設養護の実際
・社会的養護の現状と課題
10問
児童家庭福祉 ・現代社会における子ども家庭福祉の意義と歴史的変遷
・児童家庭福祉と保育
・児童家庭福祉の制度と実施体系
・児童家庭福祉の現状と課題
・児童家庭福祉の動向と展望
20問
社会福祉 ・現代社会における社会福祉の意義と歴史的変遷
・社会福祉と児童家庭福祉
・社会福祉の制度と実施体系
・社会福祉における相談援助
・社会福祉における利用者の保護にかかわる仕組み
・社会福祉の動向と課題
20問
保育の心理学 ・保育と心理学
・子どもの発達理解
・人との相互的かかわりと子どもの発達
・生涯発達と初期経験の重要性
・子どもの発達と保育実践
・生活や遊びを通した学びの過程
・保育における発達援助
20問
子どもの保健 ・子どもの健康と保健の意義
・子どもの発育・発達と保健
・子どもの疾病と保育
・子どもの精神保健
・環境及び衛生管理並びに安全管理
・健康及び安全の実施体制
・保健活動の計画及び評価
20問
子どもの食と栄養 ・子どもの健康と食生活の意義
・栄養に関する基本的知識
・子どもの発育・発達と食生活
・食育の基本と内容
・家庭や児童福祉施設における食事と栄養
・特別な配慮を要する子どもの食と栄養
20問
保育実習理論 ・保育実習理論
・保育実習実技
20問

 

2020年度(令和2年度)以降の出題科目・範囲の変更

来年度の試験から、児童家庭福祉が「子ども家庭福祉」という名称に変更になります。
これに伴い、出題範囲も以下のように変更になります。

・現代社会における子ども家庭福祉の意義と歴史的変遷
・子どもの人権擁護
・子ども家庭福祉の制度と実施体系
・子ども家庭福祉の課題と現状
・子ども家庭福祉の動向と展望

 

実技試験

実技試験は選択制で、「音楽」「造形」「言語」の3つの分野の中から2つを選択します。

実技試験では、造形は事前の準備ができない、言語は童話などを事前に暗記して3分間読み聞かせをするなどといった特徴・傾向があります。

選択科目は自分の得意不得意を見極めて、戦略的に選ぶようにしましょう。

分野 内容 配点
音楽 幼児に歌って聴かせることを想定し、課題曲を弾き歌いする
楽器は、ピアノ、ギター、アコーディオンから選ぶ
50点
造形 45分間で、試験時間内に提示された保育の一場面を絵画で表現する 50点
言語 3分間で、3歳児クラスの子どもにお話をすることを想定し、
課題のお話一つを選択し読み聞かせする
50点

 

保育士試験の難易度が高い科目

保育士試験の筆記試験を効率的に攻略するために、難易度が高いといわれている科目をおさえておきましょう。

保育士試験の受験科目ごとの合格率

保育士試験対策講座などの事業をおこなっている、キャリア・ステーション専門学院の合格者実績より受験科目ごとの合格率をまとめました。

合格率が60%を割っている数字は太字になっています。

このデータにより、難易度の高い受験科目がわかります。

科目平成28年(前期)平成28年(後期)平成29年(前期)平成29年(後期)平成30年(前期)平成30年(後期)
子どもの食と栄養
43.30%
90.00%
67.40%
58.10%
74.40%
80.40%
教育原理
82.00%
78.90%
59.70%
79.20%
79.60%
34.70%
社会的養護
60.70%
66.40%
72.30%
73.30%
89.00%
55.60%
社会福祉
71.40%
85.50%
66.30%
50.90%
63.90%
52.64%
児童家庭福祉
84.90%
77.80%
43.80%
59.80%
69.00%
49.20%
保育の心理学
78.30%
78.70%
92.70%
78.10%
85.30%
54.30%
子どもの保健
91.30%
83.80%
92.60%
77.40%
83.80%
81.70%
保育実習理論
84.90%
94.50%
63.80%
94.00%
85.50%
87.60%
保育原理
89.90%93.60%82.00%88.80%78.10%81.50%

参考:合格実績 | 保育士試験・保育士資格・就職ならキャリア・ステーション専門学院

 

保育士試験の難易度が高い受験科目

例年の傾向から、難易度が高い筆記試験の科目は

・教育原理
・社会福祉
・児童家庭福祉

です。

特に、「教育原理」は「社会的養護」と両方合格しなければいけない科目です。

この2つの科目と、社会福祉、児童家庭福祉を重点的に対策するのが効率的な勉強方法といえます。

おすすめの保育士試験対策方法

難易度の高い科目を優先して勉強する方法のほかにも、おすすめの保育士試験対策方法を紹介します。


保育士試験の対策方法
  1. 筆記試験はマークシート式。
    試験範囲を理解するだけでなく、解答テクニックを磨くことが合格の近道になります。

  2. 過去問を繰り返しとき、傾向を掴む

  3. 学習ペースや試験情報を管理するのが不安なら、通信学習や資格スクールの検討も

 

保育士試験以外の試験にも共通することですが、合格ラインを把握すること、過去問をやり込んで傾向をつかむこと、解答テクニックを磨くことは効率的な攻略の定石です。

他にも、市販の対策本や通信講座、資格スクールなど自分に合った方法を選んで試験にのぞみましょう。

保育士資格の取得方法の比較をしたい方はこちらの記事も要チェックです。

 関連記事でもっと知る 

保育士試験のQ&A

筆記試験を合格している場合は?

筆記試験に合格している場合は、次回受験時の筆記試験を免除することができます。

また、筆記試験免除は原則次の試験までなので、免除期間を延長する場合は別途手続きをする必要があります。

地域限定保育士試験って何?

試験合格者が、受験地域限定で保育士として働くことができる保育士資格(地域限定保育士)が得られる保育士試験です。

地域限定保育士としての登録から3年経過した後は全国で保育士として働くことができます。

この制度は平成27年度(2015年度)からはじまり、神奈川県・大阪府・沖縄県・大阪府・仙台市などの自治体で試験が実施されています。

参考:平成31年神奈川県独自地域限定保育士試験 | 神奈川県ホームページ

保育士試験のまとめ

「保育士試験」は、保育士としての専門的知識と長期的なキャリアを培うために必要になってくる試験です。

独学での合格は、時間的な難しさや試験自体の難易度が高いですが、十分な対策と事前情報で攻略できると言われています。

万全な対策と情報収集で、効率的な合格を目指しましょう!!

 


同グループが運営する「保育情報どっとこむ」国内最大級の保育士専門求人サイトです。

①専門アドバイザーのサポート
元保育士・幼稚園教諭の専門キャリアアドバイザーが多数在籍。
転職時のサポートや勤務後の悩み・相談に丁寧に対応いたします。

②全国対応で職場探しができる
全国13箇所の店舗で、「直接相談する」ことで、ミスマッチが少ない求人マッチング・紹介が可能です。

③独自取材によるきめ細やかな職場情報

キャリアアドバイザーが直接園を訪問し、取材を行っています。
園の雰囲気など保育園の細かな情報を提供することが可能です。
転職・キャリアについて相談したい方は、フォームから会員登録をお願いします♪

ABOUTこの記事をかいた人

保育士くらぶ編集部

保育士くらぶ編集部です。保育士の転職キャリアサポートを行うアスカグループが運営しています。保育士の皆さん向けに転職・キャリアのノウハウはもちろん、働き方やライフスタイルのちょっとしたアイデアなどもご提供していきます。