保育士になるには?【中卒・高卒の場合・大卒・必要な勉強は】

こんにちは!保育士くらぶ編集部です。

例年の「なりたい職業ランキング」では毎年10位以内、また近年では働き方の多様化から共働き世帯が増加し、ますます需要が高まる職業といわれている「保育士」。

この記事では、保育士になる方法、保育士資格の取得方法の比較や、保育士資格を活かせる仕事などについてざっくりとまとめました!

保育士になるにはどうすれば良いの?

①保育士資格を取得し、保育施設で働く

保育士として、保育園や関連施設で働くためにもっともポピュラーな方法といわれているのは、保育士資格を取得することです。

保育士とは、簡単に言えば、保育に関する専門知識・技術をもって、子供たちの保育にあたる人のことです。

保育士資格は、この保育に関する専門知識・技術を体系的に身につけていることを証明するための国家資格です。

②無資格でもできる「保育補助」という働き方

保育士資格をもった人のみが、保育園や施設で働いているわけではありません。「保育補助」という形で、無資格でも保育園で働くことができます。

保育補助として働くメリット ① 資格がなくてもすぐ働ける
② シフト制で勤務日時を決めることが多く、時間の融通がきく
③ 残業や持ち帰り業務が少ない

※②と③はパートやアルバイトなど非正規職員として採用された場合

保育士資格をもっていないけれどすぐに保育園で働きたい、まずは実際の保育の現場で働いてみたいという方は、「保育補助」という働き方も検討してみても良いかもしれません。

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保育士資格をとるメリット

保育補助といった働き方もありますが、長期的な視点からみれば保育士資格をもって働いた方がキャリアアップ、昇給をはじめにメリットが多いことも事実です。

保育士資格を取得するメリット
  • 正社員で採用されやすい
  • 昇給、キャリアアップに有利
  • 保育、幼児・児童教育への体系的知識が身につく

保育士資格の取得方法は?

「保育士養成施設」を卒業する

保育士養成施設に認定されている、4年制大学・短期大学・専門学校を卒業すると、同時に保育士資格と幼稚園教諭の資格を取得することができます。保育士指定養成施設は全国に平成30年現在684校あります。

保育士養成施設で指定科目の授業に全て参加し、保育園と児童福祉施設での校外実習に参加し、卒業すると、保育士国家試験の受験が免除されるため、誰でも必ず卒業と同時に保育士資格を取得することができます。

「保育士試験」に合格する

保育士養成施設を卒業する以外では、保育士試験を受験し合格する方法があります。

保育士試験は、一般の大学・短期大学を卒業する、児童福祉施設で一定期間以上勤務するなどといった受験資格を満たし、筆記試験と実技試験に合格すると保育士資格が取得できます。

高卒でも取れる?保育士試験の受験資格

実務経験があれば保育士試験の受験資格があります

保育士試験を受験する方法を選ぶ場合、保育士試験の受験資格があるかどうかを必ず確認しておきましょう。

保育士試験の受験資格は、最終学歴によって異なります。
保育士試験を受験できるのは、以下の条件のいずれかを満たしている人です。

なのでたとえ高卒であったとしても保育園や幼稚園などで2年以上仕事をしていれば保育士試験の受験資格はあります。

①一般の大学、短期大学、専門学校等を卒業していること

②高等学校、中等教育学校等を卒業し、
児童福祉施設で 2年以上かつ2,880時間以上勤務していること

③義務教育を修了し、
児童福祉施設で5年以上かつ7,200時間以上勤務していること

保育士資格を得るための具体的な方法

前項で、保育士資格の2通りの取得方法についてご紹介しました。

では、具体的にどうすれば保育士資格を取得できるでしょうか。
ここでは、目的別に保育士資格の具体的な取得方法をまとめてみました。

 

 

4年生大学・短大・専門学校に入学、卒業する

一番確実なのは、保育士養成施設(4年制大学・短期大学・専門学校)に入学し、卒業と同時に保育士資格を取得することです。

この場合の一番のメリットは、卒業と同時に保育士資格を取得できることです。

また、学校や学科によっては幼稚園教諭も卒業と同時に取得できる場合もあり、保育業界で長く働きたいと考えている方にはおすすめの方法です。

さらに、4年制大学・短期大学・専門学校の中でも比較すると、それぞれに特徴やメリットがあります。

4年制大学よりも短期大学や専門学校の方が、短期間かつ費用をかけずに卒業できるのが大きな特徴です。

保育士養成施設で卒業と同時に資格をとるメリット
  • 指定の授業と実習を終えれば、必ず保育士資格を取得できる
  • 同時に幼稚園教諭の免許を取得できる学校・学科がある
  • 卒業後の進路について、学校のキャリアサポートを受けることができる

 

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保育士養成施設の通信課程に通う

保育士養成施設に認定されている大学や短大には、通信課程がある学校があります。
参考:通信制の指定保育士養成施設の一覧

短大、専門学校の通信課程に入学すると、普通課程と同じく卒業と同時に保育士資格を取得することができます。

また、普通課程で大学・短期大学・専門学校へ通学するよりも学費が安くすみ、基本的には自宅で学習することができます。

保育士養成施設の通信課程に通うメリット
  • 保育士養成施設の普通課程と同じく指定の授業と実習を終えれば、必ず保育士資格を取得できる
  • 費用面の負担が少ない
  • 仕事や学業などと並行して自宅で学習できる

 

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通信講座を利用して保育士試験に合格する

ユーキャンやヒューマンアカデミーなどの通信講座は、自分のペースで学習ができることが一番のメリットです。

また、通学よりも費用が安くすむことが多い点も働きながら資格取得を目指す方には嬉しいポイントですね。

通信教材などを利用して保育士試験に合格するメリット
  • 講師による採点、動画教材など市販の教材よりも充実した対策ができる
  • 費用面の負担が少ない
  • 仕事や学業などと並行して自宅で学習できる

 

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独学で保育士試験に合格する

市販の保育士試験向けの教材を購入し、保育士試験に合格する方法が最もコストをかけずに資格取得する方法です。

また、場所や時間的な制約も受けずに学習できるため、働きながらや子育てをしながら保育士資格を取得したい方はチャレンジしてみてはどうでしょうか。

通信教材などを利用して保育士試験に合格するメリット
  • 費用面の負担が少ない
  • 仕事や学業などと並行して自宅で学習できる

 

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保育士試験の概要

独学や通信教材を利用して保育士資格を取る場合、保育士試験の試験内容や難易度が気になりますね。

例年の日程や出題範囲をまとめたので、チェックしてみてください。

保育士試験の費用

保育士試験の受験料は12,700円、受験申請の手引きの郵送料が250円必ずかかるので合計で12,900円です。幼稚園教諭免許状等所有者等で全科目免除の方は受験料が2,400円、受験申請の手引きの郵送料が250円なので合計で2,650円となります。

保育士試験の日程

保育士試験は、前期と後期で年に2回行われます。
筆記試験と実技試験があり、筆記試験を通過した人のみ実技試験を受験できます。

例年の傾向では、
前期の筆記試験は4月下旬、実技試験は6月下旬もしくは7月上旬です。
後期の筆記試験は10月下旬、実技試験は12月中です。

令和4年度(2022年)の保育士試験の日程
  • 前期
    筆記試験 4月23日(土)・4月24日(日)
    実技試験 7月3日(日)
  • 後期
    筆記試験 10月22日(土)・10月23日(日)
    実技試験 12月11日(日)
引用: 受験申請の手引き|一般社団法人全国保育士養成協議会

令和4年の前期の保育士試験の受験申請書の受付期間は令和4年1月5日(水)から令和4年1月25日(火)までとなります。(当日消印有効)また、受験申請の手引きの申請期間はインターネットでの請求の場合は令和4年1月18日(火)23時59分までとなります。それ以降は郵送での請求となります。郵送の場合、1月25日(火)の受験申請に間に合わせるために1月14日(金)までに申請しましょう。

保育士試験の出題範囲

①筆記試験

筆記試験は8教科(実質9科目)を2日間にわけて受験します。

「保育の意義並びに保育の内容及び方法について体系的に理解しているか」を問う問題が、計160問出題されます。

特に、筆記試験は範囲が広いため、長期的な対策が合格の要となります。

(参考:全国保育士養成協議会保育士試験出題範囲(pdf)

②実技試験

実技試験は選択制で、「音楽」「造形」「言語」の3つの分野の中から2つを選択します。

分野を選択するにあたっては、ピアノが苦手だからといって、早々に造形・言語を選んではいけません。

造形は事前の準備ができない、言語は童話などを事前に暗記して3分間読み聞かせをするといった特徴があります。
人によってはピアノよりも絵を書くのが苦手、といった場合もあるかもしれません。

選択科目は自分の得意不得意を見極めて、戦略的に選ぶようにしましょう。

分野 内容 配点
音楽 幼児に歌って聴かせることを想定し、課題曲を弾き歌いする
楽器は、ピアノ、ギター、アコーディオンから選ぶ
50点
造形 45分間で、試験時間内に提示された保育の一場面を絵画で表現する 50点
言語 3分間で、3歳児クラスの子どもにお話をすることを想定し、
課題のお話一つを選択し読み聞かせする
50点

保育士試験の合格率

保育士試験の合格率は令和2年(2020年)24.25%でした。

実施年ごとに合格率の数値は前後しますが、おおまかに例年20%前後といわれています。

数字でみると範囲の広さ、難易度も高めで狭き門のように感じますが、働きながら独学で受験し合格した人や、全く保育の経験がない学生でも対策次第でパスできた例もあります。また、筆記試験9科目のうち1科目でも合格点が取れれば3年間はその科目の合格が有効になります。独学で保育士試験にチャレンジする場合は複数年、受験することも視野に入れましょう。

効率的な対策と継続次第では、独学や通信教材で合格を掴み取ることも現実的であるといえます。

保育士資格(免許)の登録方法

保育士資格を取得後は、登録事務処理センターにて保育士登録を行い、保育士証の交付をうけてはじめて、「保育士」として働くことができます。

参考:保育士の登録 – 登録事務処理センター

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