ふれあい遊びについて紹介!【ふれあい遊びとは?・ねらいや効果・遊ぶ際のポイントなど】

目次

今回はふれあい遊びについてご紹介します。ふれあい遊びは子どもたちとのスキンシップやコミュニケーションツールとして多くの保育園で取り入れられていますが、「ねらいや効果がわからない…」「実際にどんな歌があるのかわからない…」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで本記事では、ふれあい遊びのねらいや効果を説明し、実際のふれあい遊びを紹介していきます。今回の記事を参考に、子供たちと楽しくふれあい遊びを行っていただければ幸いです。

ふれあい遊びとは?

周囲の大人や友達とのスキンシップやコミュニケーションを楽しむ遊び

ふれあい遊びとは、周囲の大人や友達とのスキンシップやコミュニケーションを楽しむ遊びのことです。子どもに安心感を与えたり、周囲と関わりながら遊ぶことの楽しさを伝えることができるので、日常的に保育に取り入れている園も多いのではないでしょうか。ふれあい遊びには、わらべうた・手遊び、身体遊びの主に3つがあります。リズムに合わせて歌ったり、ルールに基づいて身体を動かしたりすることで、言語機能・運動機能・社会性などの発達を期待することができるでしょう。

保育士くらぶ

ふれあい遊びのねらいは?

スキンシップを通して子どもに安心感を持たせ愛着関係を育む

ふれあい遊びのねらいの一つは、スキンシップを通して子どもに安心感を持たせ愛着関係を育むことです。子どもの発育にとって、周囲の大人に気にかけられ、守られているという安心感はとても大切です。ふれあい遊びで大人と子どもが見つめあったり触れ合ったりすることは、子どもに大きな安心感をもたらすでしょう。さらに、大人と子どものふれあいは双方の脳内に愛情ホルモンとも呼ばれるオキシトシンを分泌させ、愛着関係を育みます。

身体を動かす楽しさを知ってもらう

身体を動かす楽しさを知ってもらうこともふれあい遊びを行うねらいの一つです。ふれあい遊びには手を動かす遊びや全身を動かす遊びがあります。それもただ体を動かすだけではなく、周囲の人とコミュニケーションを取りながらであったり、音楽やリズムに合わせながら行われる遊びが数多く存在します。子どもたちは、他者と触れ合ったりリズムに合わせたりしながら自然に体を動かすことで、運動することの楽しさを実感することができるでしょう。

コミュニケーションを通して他者と関わることの楽しさを知ってもらう

コミュニケーションを通して他者と関わることの楽しさを知ってもらうことも、ふれあい遊びを行う上でのねらいだといえるでしょう。ふれあい遊びは他者とのコミュニケーションやスキンシップを楽しむ遊び。誰かの真似をしたり実際に触れて遊んだりなど、他者を意識したり他者と同じ経験をする機会が多くあります。他の人と一緒に歌やゲームを行うことで自然とコミュニケーションが図られ、他者への親しみや共感の気持ち、社会性が身につくことが期待されています。

ふれあい遊びの効果は?

心の安定

子どもに心の安定をもたらすことができるということもふれあい遊びを通して得られる効果だといえるでしょう。先述した通り、子どもの成長にとって、周囲の大人に気にかけられている、守られているという安心感はとても大切です。ふれあい遊びを通してコミュニケーションを取ったりスキンシップを行ったりすることで、子どもは大人からの愛情を感じ、ストレスが軽減されて幸せな気分になることができます。その結果、心の安定がもたらされるのです。

感覚機能の成長

感覚機能や運動機能の成長もふれあい遊びの効果だといえるでしょう。ふれあい遊びでは、大人と子どもがふれあったり、子ども自身が身体を動かしたりするので、体・脳ともに多くの刺激を受けます。例えば、人同士の肌がふれあうことで触覚、人の動きに注目することで視覚、音楽を聴くことで聴覚が刺激され発達することが考えられるでしょう。また、手足を繰り返し動かすので、徐々に体の動かし方や使い方が上手になっていき運動機能も成長していきます。

記憶力や思考力が育まれる

記憶力や思考力が育まれることもふれあい遊びの効果の一つです。ふれあい遊びは、リズム・メロディー・歌詞や動作を覚える必要のある遊びが多くあるので自然と記憶力が養われます。また、他者と意思疎通を図りながら体を動かしたり特定のルールのもとでゲームを行うことで思考力が発達することも期待できるでしょう。その他にも、その場にはないものやいない動物をイメージしながら動くことも多いので、想像力も育まれます。

感情が豊かになる

感情が豊かになることもふれあい遊びの効果として期待されます。ふれあい遊びを通して、小さいうちから他者と触れ合う機会に恵まれた子どもは、「楽しい」「くすぐったい」「安心する」「温かい」などの様々な経験をすることで表現できる感情の幅も広くなることが考えられます。また、コミュニケーション能力や社会性が育まれ、共感や思いやりの気持ちを持てるようになることも期待できるでしょう。

乳児向けのふれあい遊びを紹介!【わらべうた】

いっぽんばしこちょこちょ

『いっぽんばしこちょこちょ』は、日本の代表的なわらべ歌で、「階段のぼって~」の後に「こちょこちょこちょー!」とくすぐるのが面白い遊びです。子どもの片方の手を取って、滑らせる、つねる、叩く、くすぐるなど様々な刺激を加えて遊びます。何回もこの遊びを行うと、子どもがいつくすぐられるのかがわかるようになり、くすぐられる直前から笑ってくれるようになりますよ。

むすんでひらいて

『むすんでひらいて』は、誰もが聞いたことのあるであろう有名なわらべ歌ではないでしょうか。手を叩いたり、手をグーやパーにしたりなど簡単な動きを楽しむ遊びです。簡単な遊びなので、まだ指を上手に動かせない0歳児の子どもでも、保育士さんの真似をして手を上に挙げるなどして楽しんでくれるかもしれませんね。

高い山低い山

保育者が足を曲げたり伸ばしたりすることで交互に高い山と低い山を表現し、最後には谷底にドサーンと落とす上下運動が楽しい遊びです。ゆったりとしたテンポで子どもたちとじっくり向き合いながらできるのが特徴的な歌です。足を曲げたり伸ばしたりと不安定でバランスを崩しやすいので、必ず子どもたちの体を支えながら行うようにしましょう。

うえからしたから

ハンカチなどの布をひらひらさせて赤ちゃんに風を送るわらべうた遊びです。最後は、仰いでいた布で顔を隠し、「いないないばあ」をします。 風が吹いてくる感覚に最初はびっくりしてしまう子もいますが、慣れてくると次第にふわりと感じる風の心地よさに喜んでくれるようになります。

おふねがぎっちらこ

『おふねがぎっちらこ』は、子どもを足の上に座らせて両手を繋ぎ、船をこぐように前後に動くわらべ歌です。この歌では、船が波に揺られる様子を全身で楽しむことができます。お互いを引っ張り合ってシーソーのような感覚で遊ぶので、子どもたちもとても喜んでくれます。乳児の場合は抱っこをして、背中を支えながら遊ぶようにするといいでしょう。

せんたく

『せんたく』は洗濯の一連の流れを、子どもたちの身体で表現するわらべ歌遊びで、落ち着いた曲調が特徴的です。「ほして ほして」の部分は高い高いの動作が少し大変ですが、子どもたちはとても喜んでくれます。持ち上げるのが難しい方は、抱っこしてゆらゆらと揺らすなどしてみてもいいかもしれませんね。

ちょちょちょあわわ

『ちょち ちょち あわわ』は、ママと赤ちゃんが一緒に体を動かしながら歌うわらべ歌で、昔の言葉がたくさん登場するのが特徴的です。子どもたちが大好きな「いないない ばあ!」の部分は、たっぷり溜めを作って期待感を持たせてあげるといいでしょう。このわらべ歌では様々な体の部位を触るので、大人とのスキンシップを楽しみながらも、自分の体のパーツを覚える練習にもなります。

ラララ ぞうきん

『ラララぞうきん』は、ぞうきんを縫うように、指でツンツンと子どもの身体をつついていくふれあい遊び歌です。この遊びを行うときのポイントはぞうきんを縫う時、洗う時、畳む時など、それぞれの場面で触り方に変化をつけることです。そうすることで、子どもたちがさまざまな感覚を経験できるようになります。この遊びは子どもは終始寝転がったままで行うことが可能で、0歳児でもできるので赤ちゃんにもぜひやってみてください。

乳児向けのふれあい遊びを紹介!【手遊び歌】

バスにのって

『バスにのって』は、子どもが大人のひざの上に乗って、上下左右に体を倒して楽しむ手遊び歌です。左右に曲がったり坂を上下したりなどジェットコースターのような動きをするので子どもはとても喜びます。子どもが落ちないように、体をしっかり支えてあげましょう。

コロコロたまご

『コロコロたまご』は手で卵やひよこ、にわとりを表現する手遊び歌です。イメージしやすい歌詞と、かわいいリズムが特徴的ですね。この歌は指を立てたりなど少し難しい動作を含んでいる場合があるので、子どもがまねしやすいようにゆっくりはっきりと見せてあげるといいでしょう。

フランスパン

『フランスパン』は子どもの身体をフランスパンに見立ててバターやジャムを塗り、最後は「パクパクパクー!」と食べる手遊び歌です。この歌のメロディーはアメリカ民謡の「10人のインディアン」がもとになっており、誰もが一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。最後の食べる場面では子どもたちが思わず笑ってしまうようにくすぐってあげましょう。

こちょこちょ電車

『こちょこちょ電車』はおなか、ひざ、ほっぺたなど、体の部位を駅に見立ててくすぐっていく手遊び歌です。様々な体のパーツをこちょこちょすることで、子どもはとても喜んでくれます。次はどの駅に到着するのかがわからないハラハラ感が楽しい遊びですね。乗り物が大好きな子どもには大変おすすめです。

ひっつきもっつき

歌に合わせておなかやおしり、おでこなどをくっつけあう遊びが『ひっつきもっつき』です。子どもが体をくっつけあう様がとてもかわいらしい歌ですね。くっつけやすい場所だけでなく、くっつけにくい場所を指示してみるとより盛り上がるかもしれませんね。

きゅうりができた

『きゅうりができた』は、しおふり、いたずり、切るなどのきゅうりができるまでを子どもたちに触れながら表現するふれあい遊び歌です。陽気なリズムが特徴的ですね。リズミカルに体全体を触るようにすると、子どもたちも喜んでくれるでしょう。この歌も子どもが寝ころんだままできるので、赤ちゃんにもぜひやってあげてみてください。

さかながはねて

『さかながはねて』は、魚が頭や目、口などにくっついて様々なものに変身する様子を表現した手遊び歌です。魚の飛び跳ねる動きが特徴的な手遊び歌なので、ひとつひとつの動作を大きくして、魚の飛び跳ねる姿をダイナミックに表現してみるといいかもしれませんね。また、身体の部位を覚えられる手遊びでもあるので、ゆっくりと歌って言葉をはっきりさせると子どもも覚えやすいかもしれませんよ。

ぐるぐる洗濯機

『ぐるぐる洗濯機』は、子どもを膝の上に寝かせて洗濯機に見立て、お腹、足、ほっぺなどをぐるぐると回してマッサージしていく歌です。最後の保育者と一緒にぐるぐる回る場面は子どもが特に喜んでくれます。足を回す場面や保育者と一緒にぐるぐる回る場面は、落下したりケガのないようにするために、子どもの様子を見ながら行うようにしましょう。

いとまきまき

『いとまきまき』は、手をぐるぐるとまわしながら糸をまく様子を表現した手遊び歌です。この歌はとても有名で、誰もが一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。振り付けも簡単で覚えやすいため、0歳児からでも楽しめます。作るものや作る相手にはさまざまなバリエーションが考えられるので、色々とアレンジしてみても面白いかもしれませんね。

あたまかたひざぽん

『あたまかたひざぽん」は聞きなじみのあるイギリスの動揺「ロンドン橋落ちた」のメロディーに乗せて、頭や肩、ひざなど体の様々な部位を触っていく遊びです。保育者が子供の体に触れながら遊ぶのはもちろんのこと、子どもが自分で自分の体に触れながら遊ぶこともできるので0歳をはじめとして幅広い年齢の子が楽しめる遊びです。体の様々な部位を覚えるのにもってこいの歌ですね。

くっついた

『くっついた』では、ほっぺや頭、お尻などを保育者と子どもや子ども同士でくっつけて遊びます。とてもシンプルな遊びですが、くっついた時の子どもの反応がかわいいので何回もやってみたくなります。くっつける場所ごとに、音程やリズムを変えるとバリエーションが出てきて子どもも飽きずに楽しんでくれるでしょう。

かみなりどんがやってきた

『かみなりどんがやってきた』は、やってきたかみなりどんに対しておへそや頭、おしりなど様々な部位を隠す手遊び歌です。隠すところを増やしてみたり、隠しにくい場所を指示してみたり、リズムをだんだんと早くしてみたりと様々なアレンジを加えて盛り上げてみましょう。雨の日や雷の日に行うとより雰囲気が出ていいですね。

乳児向けのふれあい遊びを紹介!【身体遊び】

赤ちゃん体操

大人が赤ちゃんの身体を動かしてあげる『赤ちゃん体操』は、できることの少ない0歳児におすすめです。保育者や親が子どもの手足、股関節をマッサージ・ストレッチしてスキンシップを取りながら体操をすることは、身体だけでなく心の発達にもいい影響を与えます。赤ちゃんの発達段階や機嫌、体調に合わせて赤ちゃん体操を行うことで楽しく発達を促していくようにしましょう。

トンネル遊び

『トンネル遊び』はハイハイができるようになった子どもにおすすめの身体遊びです。親や保育者がトンネルになり、子どもが足の間をくぐることで運動だけでなく子どもと大人が触れ合ういい機会にもなります。子どもが足の間をくぐっている間に足で子どもを挟んであげるとスキンシップにもなり喜ばれること間違いなしでしょう。

しっぽ取りゲーム

しっぽ取りゲームも様々な効果が期待できる身体遊びです。名前の通り、自分のしっぽを取られないように気をつけながら友だちのしっぽを取る遊びです。この遊びは、身体を動かす楽しさを知ってもらったり周囲の子との関わりの中から社会性を身に着けたりするのにとても役立ちます。最後までしっぽを取られなかった人が勝ち、一番多くのしっぽを取った人が勝ちなどルールを変えることで遊びの幅が広がり、より楽しく子どもの発達を促すことができるでしょう。

 詳しくは以下を参考 

ふれあい遊びを行うときのポイント

安全に配慮する

子どもの安全にきちんと配慮するようにしましょう。子どもを膝に乗せたり持ち上げる場合には子どもが落ちないかどうか、ゆすったりくすぐったりする際には力が強すぎないかどうかを確認します。また、複数の子どもが1度に同じ動きをしたり追いかけっこをしたりする際には、子ども同士がぶつかって事故にならないか、どこかにひっかかって転ばないかなどに十分気を配るようにしましょう。

子どもの様子を見ながらゆっくり進める

子どもの様子を見ながらゆっくり行うこともふれあい遊びを行う上でのポイントです。保育士さんが早口だったり、動作が早いと、子どもがついていけずに楽しめないことが考えられます。子どもたちが真似するのが難しそうだったり動きを覚えられないようであれば、何度も繰り返したり、もっとスピードを下げて見せてあげるようにしましょう。子どもの状況に合わせた遊びを行うことがふれあい遊びを盛り上げるうえでとても大切です。

子どもが楽しめるように工夫する

子どもが楽しめるように工夫することもふれあい遊びを行う上でのポイントです。ふれあい遊びにはさまざまな動きや言葉が登場します。中にはイメージの付きにくいモチーフもあり、なかなか覚えられなかったり真似しづらかったりすることもあるかもしれません。そのような場合には、簡単な言葉で説明したり絵に示して教えてあげるなど子どもたちが覚えやすいように工夫をすることが大切です。

保育園でふれあい遊びをやってみよう

今回の記事はいかがでしたでしょうか。子どもたちと楽しめそうなふれあい遊びを見つけることができましたでしょうか。ご紹介した通り、ふれあい遊びには様々な種類やバリエーションが存在するので、その中から子どもが好きそうなものを選んでぜひやってみてください。また、ふれあい遊びを行う際には子どもの様子を見ながら安全にも配慮して行うようにしましょう。この記事が、ふれあい遊びを行う上で参考になれば幸いです。

よくある質問

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