年齢別の絵本選びのポイントとは?良い絵本と悪い絵本の見分け方【おすすめ・種類と特徴・100選】

保育の現場に絵本を取り入れる時、絵本選びで苦労したことはありませんか?子供に合った絵本をどのように選ぶのか、どんな絵本を選んだら子供は喜んでくれるのかわからないという保育士さんもいるのではないでしょうか。それもそのはず、世の中には魅力的な絵本がたくさんあります。その中からより良い絵本を選ぶのは難しいですよね。絵本が子供に与える効果はたくさんあります。せっかく絵本の時間を取り入れるのならば、良い絵本を子供達には多く触れて欲しいものです。そこで今回は、絵本選びのポイントをまとめてみました。年齢別の選び方もまとめてあるのでぜひ参考にしてみてくださね。

過去にはおすすめ絵本を具体的に紹介している記事や、読み聞かせのやり方を紹介している記事もあるので、合わせて参考にしてみてください!▼▼

何歳から絵本を読むべき?

生後6ヶ月ごろから楽しむことができる

では、まず子供が何歳ごろから絵本を読むべきなのでしょうか。絵本はだいたい生後6ヶ月ごろから楽しむことが出来ると言われています。そんな小さい頃から読んで理解できるの?と思われる方もいるかもしれませんね。しかし、保育士さんの言葉を聞きながら、子供達は自分なりに絵本の世界へ入っていこうとします。言葉の美しさや面白さを見て、聞いて、全身で感じとろうとするのです。もしかしたら、最後までお話が聞けない子供もいるかもしれませんが、それでも大丈夫。子供達一人一人に響くページが必ずあります。その部分だけでも絵本に触れると良いでしょう。絵本を読むことで、保育士さんと子供達の心が通じ合う時間を作ることが出来ますよ。ぜひ、保育の室内遊びの時間に絵本に触れる時間を作ってくださいね。

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良い絵本を選ぶ時のポイント

言葉の響きが良い

次に良い絵本を選ぶ時のポイントを押さえておきましょう。まず一つ目のポイントは言葉の響きが良いということです。絵本を読むときは、声を出しますよね。その言葉を子供達が耳にしたときに、楽しいと感じるものが良い絵本だと言えるでしょう。なぜなら、言葉の響きを楽しむのも絵本の醍醐味の一つだからです。そのため、内容だけでなく耳で聞いた時に楽しめるような言葉がある絵本を選ぶと良いです。例えば、リズミカルなリズムのある言葉や、面白い擬音語が繰り返されている絵本は子供達の心をぐっと惹きつけます。そのような文章表現がある絵本は、子供達の言葉をより豊かにしてくれますよ。

文章と絵のバランスが良い

二つ目のポイントは、文章と絵のバランスが良いということです。絵本は、文章と絵が組み合わさってはじめて魅力的なひとつの作品となりますよね。そのため、文章と絵が調和し、豊かに表現されているものを選びましょう。いくら文章が素晴らしくても、絵が質素であれば魅力が伝わりません。逆に絵が素晴らしくても、文章が分かりにくければ、子供達は内容を理解しにくい状態になります。文章と絵が調和した絵本は、視覚的にも聴覚的にも楽しめ、子供達の心を強く惹きつけますよ。絵本の読み聞かせの際は、絵の部分がしっかりとみえるように工夫して持つようにしてくださいね。

伝えたいことがはっきりしているストーリー展開

三つ目のポイントは伝えたいことがはっきりしているストーリー展開があるということです。少し年齢が大きくなると複雑なストーリーを楽しむことができるようになりますが、5~6歳くらいまでは内容がわかりやすくはっきりしているほうが良いでしょう。また、成長段階に沿って共感性が高いテーマ選びができると、登場人物に自分を重ねながら絵本の世界を楽しむことができますよ。例えば、通園や食事、日々の遊びなど普段の生活の中にあることがテーマだと、子供達がより共感できるかもしれません。伝えたいことがはっきりしているストーリー展開の絵本を読んで、読み終わった後に子供達の心に残る時間にしましょう。

絵だけでも楽しめる芸術性がある

四つ目のポイントは絵だけでも楽しめる芸術性があるということです。先ほどのポイントでもありましたが、絵本は文章と絵が組み合わさってはじめて魅力的なひとつの作品となります。いくら言葉が魅力的で面白い絵本でも、絵が質素だったり分かりにくいものは良い絵本とはいえません。絵だけで内容が理解できるほど、表現豊かに描かれている絵本を選ぶようにしましょう。わからない言葉がでてきたり、文章に集中できない場合でも、豊かな表現力で描かれた絵があれば、絵本の世界に入り込むことができますよ。また、幼児期は感性を養う時期でもあるので、想像力をかきたてるような生き生きとした色彩の絵本や、ダイナミックで芸術性の高い絵本を選ぶと良いでしょう。

選ぶのを避けた方がよい絵本とは

原作ではないリメイクもの

良い絵本を選ぶポイントを見てきましたが、一方で選ぶのを避けた方がよい絵本も存在します。それは、原作ではないリメイクされた絵本です。有名な作品であったり、長年愛されている作品は、よくリメイクものとして発売されることがありますよね。しかし、リメイクものは物語の内容や絵の雰囲気が原作から変更されている可能性があります。感性を育む大事な時期である子供達にはなるべく原作に触れてほしいですよね。そのため、有名な絵本を選ぶ時はなるべく原作を選択するようにしましょう。

年齢別の絵本選びのポイント

0歳児~1歳児:絵や言葉がわかりやすく楽しいもの

赤ちゃんの表情のイラスト(男・疑問)

では、次に年齢別の絵本選びのポイントを紹介していきます。まず、0歳児~1歳児の子供には、絵や言葉がわかりやすく楽しい絵本を選びましょう。0歳児~1歳児の子供は、言葉はわかりませんが、五感をフルに働かせながら見るもの聞くものを楽しんでいます。そして、触れ合うものすべてから、新しいことをどんどん学んでいっています。そのため、まずは絵や言葉がわかりやく楽しい絵本を読んで、子供達が絵本の世界って楽しいんだ!と感じることが重要です。絵を見ながら言葉を聞き、絵本の世界に入り込む喜びを知った子供達は、だんだんと文章と絵を結び付けられるようになっていきますよ。その体験を積み重ねていくことで、簡単な物語も理解できるようになっていくでしょう。

1歳児~2歳児:内容が想像しやすく面白いもの

遊びまわる幼稚園児のイラスト

1歳児~2歳児の子供には、内容が想像しやすく面白い絵本を選びましょう。日々を生活する中で体験が増え、より幅広い興味を持つようになるのがこの時期。そのため、様々なテーマの絵本に触れることで、想像力を豊かにすることができます。この時、普段の生活の中にある身近な部分がテーマとなっている絵本から選んでいくと、より子供達は絵本の世界に入ることが出来るでしょう。内容が想像しやすく、共感性も高くなりますよ。こうした体験を積み重ねていくことで、知識の幅がぐんと高まり、言葉や物語の面白さをより体感できるようになります。絵本の楽しみもぐんと広がるでしょう。

3歳児~4歳児:ストーリー性があり先が気になるもの

行進する子供たちのイラスト

3歳児~4歳児の子供には、ストーリー性があり先が気になる絵本を選びましょう。この時期になると、語彙が増え、言葉をたくさん話すようになります。また、様々な体験を通して知識が増え好奇心がぐんと高まるのもこの時期です。疑問が次から次へとが止まらず、なぜ?どうして?となぜなぜ期がくる子供も多いのではないでしょうか。こうした時期にストーリー性がある絵本に触れると、子供達の好奇心がフル回転し、「この先どうなるんだろう!」というワクワク感が増します。こうした体験を積み重ねることで、豊かな想像力や表現力を育むことが出来るでしょう。

5歳児~6歳児:内容がしっかりしていて好奇心がくすぐられるもの

蝶と遊ぶ子供のイラスト

5歳児~6歳児の子供には、内容がしっかりしていて好奇心がくすぐられるような絵本を選びましょう。この時期になると、お着替えができるようになるなど、日常生活のあらゆることが自分でできるようになり、ぐんと成長を感じるようになります。また、お友達も増え人間関係が広がるので、活発な感情表現や自己表現をすようになるのもこの時期です。様々な体験を通して日常生活を送ることにも慣れてくるので、内容がしっかりしていて好奇心がくすぐられる絵本でさらに知りたいという学びの意欲を高めていきましょう。好き嫌いもはっきり出てくるので、テーマ選びをする際は、より子供達の興味関心が高いものを選ぶと良いですよ。

絵本は繰り返し読むべき?

読書は繰り返しが大切

今まで、どんな絵本を読んだらいいかポイントを押さえてきました。では、子供達がそうした良い絵本にハマって同じ本を読んでほしがる場合どうしたらよいのでしょうか。中には、他の絵本を読むように説得した方が良いのではないかと思う方もいるかもしれませんね。しかし、同じ絵本を繰り返し読んでもらいたがることは自然なことなのです。子供はひとつのことに興味をもち、その中に楽しさを見出すと、何度でもその感覚を確かめたくなる思考を持っています。そのため、何回でも繰り返して絵本を読んであげて下さい。同じ絵本でも、繰り返し読んでもらううちに、始めはわからなかった部分がわかるようになることや、始めは気がつかなかったことに気づくこともあります。内容は同じでも子供達は新たな気持ちで楽しんでいるので、一緒に楽しみながら読むと良いでしょう。

どうしたら子供達は絵本を好きになる?

読み聞かせで子供達との繋がりを大切すること

最後に、どうしたら子供達は絵本を好きになってくれるのかについてポイントをお伝えします。そのポイントとは、読み聞かせを通して子供達と心の繋がりを大切にすることです。絵本の読み聞かせを行うと、文章や絵を通して読み手の保育士さんも、聞き手の子供達も一緒になって楽しむことが出来ます。こうした一体感を大切に積み重ねていくと、徐々に子供達との心の繋がりができていき、子供達は絵本の時間を好きになってくれるでしょう。絵本の時間を楽しいと思ってもらえれば、読書をする習慣も身に着けることができるため、子供達の発育をより広げますよ。まずは良い絵本を選び、読み聞かせで子供達との繋がりを深めていく。そして、子供達との絵本時間を保育士さん自身が楽しんでみて下さいね。

最後に

適切な絵本選びで読み聞かせの時間を楽しいものに!

いかがでしたでしょうか。絵本が与える子供達への効果はたくさんあります。例えば、想像力や表現力が豊かになる、聞く力や発見力が育つといった効果です。こうした多くの効果をもたらす絵本。発育に大切である時期を過ごす子供達には、良い絵本に触れてもらいたいですよね。今回紹介した絵本の選び方を参考に、よりよい絵本選びをして下さいね。そして、絵本の読み聞かせを通して、子供達との繋がりをを大切にしてみて下さい。適切な絵本選びで、子供達と読み聞かせの時間を楽しみましょう!

よくある質問

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