保育士リーダーとは?4つの種類と役割を解説!【メリット・役割・条件・目標】

保育士の中には、保育士としての経験を積んで早くキャリアアップをしたいと考えている方は多いのではないでしょうか。キャリアアップを目指す方たちへ向けて、保育士リーダーを目指すことをおすすめします。保育士リーダーは様々な役職があり、保育士キャリアの育成にとても有効な役職です。今回は保育士リーダーの種類や役割、条件などを簡潔にまとめました。今回の記事を参考に、保育士リーダーを目指してみてはいかがでしょうか。

保育士リーダーとは

保育現場をまとめる存在

保育士リーダーとは、保育の現場をまとめるリーダー的存在のことを指します。子どものお世話から日常的な業務、保護者の対応まで、保育現場では様々な仕事がありますよね。それらの仕事の様子に目を配り、職場をより良い環境にするのが保育士リーダーの役割です。保育士リーダーはもともと主任保育士という役職がありました。それに加えて、厚生労働省の施策によって副主任保育士、専門リーダー、職務分野別専門リーダーの3つが新たに追加されました。

保育士くらぶ

保育士リーダーになることのメリット

保育士としてキャリアアップが出来る

保育士リーダーになることで、保育士としてのキャリアアップにつなげることが出来ます。保育士リーダーは簡単になれるようなものではありません。各リーダーにふさわしい人材であるかどうかや必要な経験を経ているかどうかなど、様々な条件が求められます。保育士リーダーになることは、これらの条件を満たした保育現場のスペシャリストといってよいでしょう。保育現場にいて心強い存在になることは、保育士としてキャリアを一段階上げることに繋がります。

保育士リーダーの種類

主任保育士

保育士リーダーは4つの種類があり、その一つが主任保育士です。主任保育士とは、園長の補佐をしたり現場の保育士をまとめたりするリーダー職であり、保育士リーダーの中で最も重要な役職です。長年の経験と知識が必要な役職のため、保育現場だけでなく保育園の運営においてもその技量を求められるでしょう。施設内部と施設外部の両方で仕事があるため、様々な角度から保育園を支える役職です。

副主任保育士

副主任保育士は、2017年に厚生労働省の施策によって作られた新しい役職の一つで、主任保育士の補佐的役割を担う役職です。主任保育士がいくら経験を積んでいるベテランであっても、1人で保育園全体を見るには限界があるでしょう。そこで、副主任保育士は主任保育士の業務の補佐を行い、業務を円滑に遂行出来るようにサポートをします。副主任保育士の補佐が正確かつ丁寧であるほど、主任保育士も仕事がしやすくなります。副主任保育士は、主任保育士にとっていなくてはならない重要な存在といえますね。

専門リーダー

専門リーダーは、副主任保育士と同じく2017年に厚生労働省の施策によって作られた新しい役職の一つです。高い専門性に基づき、各成長過程の子どもの保育や食育、衛生管理などの専門分野においてリーダー的業務を行います。他の保育士に対してアドバイスやサポートを行い、自分でもその専門知識を活かして業務を行いますよ。従来までは保育士のキャリアパスに書ける肩書は主任保育士や園長のみでしたが、この専門リーダーも肩書として書くことが出来るようになっています。

職務分野別リーダーの場合

職務分野別リーダーも同じく、2017年に厚生労働省の施策によって作られた新しい役職の一つです。こちらは保育士がキャリアアップをするために作られた役職で、現場で保育士として務めながら、他の保育士に対して指導やアドバイスを行うことが出来ます。職務分野別リーダーには3年以上の保育士経験と研修のみでなることが出来るため、新人保育士でも給与アップを目指すことが出来るでしょう。保育士経験が3,4年で保育士リーダーを目指している方は、まずは職務分野別リーダーを目指すことをおすすめします。

主任保育士の役割

園長のサポート

主任保育士の役割の一つが園長のサポート。園長は保育園の運営やシフト管理、園の設備管理など、子どものお世話だけない様々な業務をこなします。主任保育士は保育園の円滑な運営を目指し、それらの業務のサポートを行います。園のトップ役職である園長の仕事のサポートをするため責任は重いでしょう。しかし、業務を無事完了することができたときのやりがいは、保育業務では感じることが出来ない唯一のものといえます。

新人保育士や保護者の相談対応

主任保育士は、新人保育士や保護者の相談対応をすることがあります。新人保育士はまだ経験が浅いため、日頃の業務の悩みが尽きない人は多いでしょう。主任保育士はそういった人たちの相談相手となり、業務についての心構えや技術をアドバイスをします。また、保護者から保育についての相談をされた場合も、主任保育士が相談相手となります。保護者との友好な関係を築くためにも、長年の経験から得たノウハウを正確かつ丁寧に保護者にアドバイスする必要がありますよ。

保育園全体の状況把握と周知

主任保育士は保育現場では園長を除きトップの存在です。実際に現場をまとめるのは主任保育士の役割ですので、保育園全体の状況把握と周知を徹底する必要があります。どこでどんな問題が起きているのかを常に察知しなければならないため、気を抜くことが出来ません。保育園全体を状況把握が的確であればあるほど、主任保育士としての技量は高いと言えるでしょう。責任は思いですが、その分やりがいを感じられる役割ですね。

副主任保育士の役割

主任保育士のサポート

副主任保育士の主な役割は主任保育士のサポート。主任保育士は園長のサポートやその他の運営活動、保育現場の指揮官役など多くの役割があります。副主任保育士はそれらの業務のサポートをし、主任保育士とともに円滑に保育園を運営するという役割があります。サポート役だからといって主任保育士よりも責任が軽いということはなく、二人三脚で園の運営をする姿勢が必要です。主任保育士にとって副主任保育士はいなくてはならない大切な存在ですよ。

専門リーダーの役割

保育における専門分野業務のスペリシャリスト

専門リーダーの主な役割は、保育における各専門分野の仕事のリーダー役です。乳児や幼児の保育の他、食育、アレルギー対応、衛生管理など様々な分野でのスペリシャリストとして現場で働きます。現場のスペリシャリストのため専門リーダーになることの難易度は高いといえるでしょう。保育現場のスペリシャリストという立ち位置のため責任感が必要です。その代わりに保育士としてのキャリアアップにとても有効な役職ですので、日々の仕事に励みながら専門リーダーを目指してみることはおすすめですよ。

職務分野別リーダーの役割

現場の保育士に専門分野の指導を行う

職務分野別リーダーは専門リーダーと同じく保育の専門分野でのリーダー的役割を果たします。職務分野別リーダーは、各分野において現場の保育士に指導を行うという業務があります。こちらの役職は専門リーダーよりも必要な条件がゆるいため、職務分野別リーダーは専門リーダーの一歩手前の役職といってもよいでしょう。しかし、リーダー的存在であることには変わりありません。しっかりと責任を持って業務を行う必要がありますよ。

保育士リーダーになるためには?

主任保育士の場合

主任保育士になるために必要な資格はありません。人と連携する業務が多いため、人望があり、仕事に対して熱意を持って全力で励むことが出来る人が適任でしょう。また、保育現場に関しての豊富な経験と知識は必須です。たいていの場合は長年保育士として務め続けており、以下のような条件を満たした人が主任保育士として抜擢されます。

    【条件】
    ①保育現場での豊富な経験と知識
    ②人望や仕事に対する熱意

副主任保育士の場合

副主任保育士になるためには、まず保育士として7年以上の経験が必要です。また、職務分野別リーダーを経験し、マネジメント分野と3分野以上の研修を修了していることが条件になります。主任保育士の補佐をして保育園の運営に携わる役職ですので、以下のようにそれなりの経験は必要になりますね。

    【条件】
    ①保育士として7年以上の経験
    ②職務分野別リーダーを経験し、マネジメント分野と3分野以上の研修を修了している

専門リーダーの場合

専門リーダーになるためには、まず保育士として7年以上の経験が必要です。また、職務分野別リーダーを経験しており、4分野以上の研修が修了していることが条件になります。職務分野別リーダーを経て初めて一人前のリーダーになることが出来るといえますね。他にも、いざというときに現場のスペリシャリストとしてリーダーシップを発揮出来ることも必要とされます。

    【条件】
    ①保育士として7年以上の経験
    ②職務分野別リーダーを経験し、4分野以上の研修を修了している
    ③いざというときのリーダーシップ

職務分野別リーダーの場合

職務分野別リーダーになるためには、まず保育士として3年以上の経験が必要です。また、各専門分野から1つ選び研修を完了している人が条件になります。専門リーダーよりも難易度が低く比較的目指しやすい役職ですね。副主任保育士や専門リーダーになるための登竜門ですので、保育士リーダーを目指す方は、まず職務分野別リーダーを目指すことをおすすめします。

    【条件】
    ①保育士として3年以上の経験
    ②以下の専門分野から1つ選び研修を修了している
    ・乳児保育
    ・幼児保育
    ・障害児保育
    ・食育、アレルギー
    ・保健衛生、安全対策
    ・保護者支援、子育て支援
    ・保育実践
    ・マネジメント

保育士リーダーに向いていないと感じる方へ

まずはコミュニケーションを増やすことを目標にしよう

ここまでの記事を読み、それでも自分は保育士リーダーに向いていないと感じる方は、コミュニケーションを多めにとるようにしてみてください。リーダー職というのは周りの保育士に対して的確な指示を行わなければなりません。そうして人と連携するうちに、人間関係がぎくしゃくしてしまったらイヤですよね。人間関係を良好に保ちながらコミュニケーションを行える人こそリーダーに適任であるといえます。まずは従来よりコミュニケーションの機会を増やすことを目標にしましょう。あなたのことを気に入ってくれる人が多くなればなるほどあなたの人望は分厚くなりますよ。

まとめ

キャリアアップのために保育士リーダーを目指そう

いかがでしたでしょうか?今回は保育リーダーについてご紹介すると共に、保育リーダーになることのメリットや役割、条件などについてご説明しました。保育士リーダーには主任保育士、副主任保育士、専門リーダー、職務分野別リーダーの4種類があります。副主任保育士や専門リーダーは職務分野別リーダーを経験していることが条件ですので、まずは職務分野別リーダーを目指すとよいでしょう。どの保育士リーダーの役職も重要な役割を持っている分責任感が必要です。自身のキャリアを育てるには有効な役職ですので、ぜひ目指してみてくださいね。

よくある質問

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