発語とはいつから?発語を促す7つの方法【赤ちゃん・子ども・1歳・喃語 】

赤ちゃんがなかなか言葉を覚えてくれなくて困っていませんか。赤ちゃんが言葉が覚えられなくても焦りは禁物です。自分の育て方が悪いのではないかと自分を責める方も多いと思いますが、実はそうではない場合もあります。では、言葉が覚えられない原因や赤ちゃんの発語の促し方は一体どのようなものが挙げられるのでしょうか。今回は、赤ちゃんの発語についてまとめてみました。

発語の段階

生まれて間もないころ

生まれて間もない頃は、喋ることができません。喋ることができない赤ちゃんは「お腹が空いた」「オムツが濡れた」などの叶えてもらいたい生理的欲求を泣くことでしか表現できません。また、生まれて間もないころの発語は喃語と言います。喃語とは「アー」「クー」など単音を伸ばした単語には意味のない発声をします。赤ちゃんがこのような言葉を発した時は、赤ちゃんの目線に合わせておうむ返しや褒めるなどをしましょう。そうすることで赤ちゃんはコミュニケーションが楽しくなり、どんどん言葉を発するようになるのです。

6~9ヶ月ごろ

喃語を徐々に発することがなくなり、指差しといった身振り手振りができるようになります。この頃になると、手遊びといった手を使ったコミュニケーションができるようになって遊びの幅も広がりますよ。指差しや身振り手振りは、この頃の子どもにとっては感情を共有する重要なコミュニケーションを取る道具になります。6~9ヶ月ごろは、ちゃんとした言葉を発するまでもう一歩といったところですね。

9ヶ月~1歳

9歳から1歳ごろになると少しずつ語彙を知り、話せるようになります。相手の言葉を理解し、真似したり返答できるようになり始めるのもこの頃です。「ママ」「パパ」「わんわん」などが挙げられますね。1歳になりたての頃は、1語で簡単な言葉しか話せなくても、1歳後半には2語話せるようになる子どもも多くいます。「おいしいね」「これはなあに?」など周囲の大人が積極的に話しかけてあげることが重要です。子どもの口調に合わせて簡単な言葉でゆっくり話しかけてあげるよう意識しましょう。

2歳

2歳ごろの子どもはそれまでに周りの大人たちから吸収してきた言葉を一気に表出して話し始めます。「ブーブー、乗る」などの2語文を話すようになり、発達の早い子は「ブーブー、こっち、来た」などの3語文も話すようになります。また、自分が感じたことも徐々に言葉で表現ができるようになりますよ。「きれい」や「かっこいい」など言葉の表現が豊かになり、語彙も増えてくるので言葉の世界が一気に広がりを見せる時期だということができるでしょう。

3歳から4歳

子どもが3歳から4歳になると、周りの大人たちから吸収してきた言葉を一気に表出して話し始めます。また、自分の感じたことを言葉で表すこともできるようになります。言葉の表現が豊かになり、語彙も増えてくるので言葉の世界が一気に広がりを見せてくる頃でしょう。子供から自発的に話しかけることが多くなります。様々なことに興味を持って誰かに疑問を投げかけることで語彙や知識が豊富になります。そして、それが更なるその後の言葉・思考力・創造力の発達に繋がっていくでしょう。ですが、言葉の発達には個人差があるので発達の度合に応じて対応を変えていくことも重要になりますよ。

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赤ちゃんの発語が遅い原因は?

発達障害の可能性もあり

発語が遅い原因として、発達障害が絡んでることがあります。発達障害は、生まれつき脳機能に偏りが出る障害のこと。発達障害が原因で社会生活が困難になったり、二次障害でうつ病に陥ることもあります。また、発達障害の中には発達性言語障害といった言語の発達に遅れを生じる障害があります。ちなみに、発達障害の原因はまだよくわかっていません。遺伝的や環境的な問題もあると言われていますが、本当の原因はまだわかっていないのです。よく勘違いされる方がいらっしゃるのですが発達障害は親のせいではありません。ですので、発語が遅いのは自分の育て方が悪いのではないかと責めないでくださいね。

聴覚に問題があることも

聴覚に問題があることも赤ちゃんの発語が遅い原因の一つです。日本では満2歳に達しない子どもと、満3歳を超え満4歳に達しない子どもは健康診断。通称、乳幼児健康診査を受ける必要があります。乳幼児健康診査にて聴力が問題ないか調べることができるでしょう。聴覚に問題があると判断された場合は、別途病院で精密検査が行われます。こちらも生まれつきの問題であり、保護者の方の育て方が悪いわけではないので安心してくださいね。

性格や環境による問題

性格や環境による問題もあります。赤ちゃんの性格が内向的で大人しい子だったりすると、言葉数が少なかったりするのです。しかし、赤ちゃんが周りの発言を理解しているようなら、特に問題はありません。また、環境の問題の場合は普段の生活で声掛けが少なかったり、先回りして行動をして言葉のインプットとアウトプットが日常生活でうまくできてないなどが挙げられます。性格の場合は、焦らずに子どものペースで見守ること。環境による問題に関しては、保護者の方が日常生活で思い当たることを改善するようにしましょう。

赤ちゃん言葉はやめた方が良い?

赤ちゃん言葉で話しても良い

赤ちゃん言葉とは、前述でもあげた「わんわん」や「ブーブー」といった意味のある単語を単純な幼児語で話すこと。子どもにちゃんとした言葉の発達を促すために赤ちゃん言葉は避けた方がいいと言われることもあります。しかし、最近の研究では乳児は赤ちゃん言葉で話しかけられた方が早く言葉を覚えるという研究結果が発表されています。そのため、赤ちゃん言葉で話しても発達上の問題ありません。

赤ちゃんの発語の促し方

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焦らないこと

子どもの成長には個人差があります。発語がスムーズにいく子どももいれば、そうでない子どももいるでしょう。そこで大切なのは焦らないことです。子どもに合わせたペースで話しかけてあげることが大切です。子どもが疑問に思ったことを発達のためにも一つ一つ丁寧に答えてあげるように心掛けましょう。また、意思疎通がうまくできない時期は気持ちを子どもの代わりに代弁してあげましょう。そうすることで子どもは段々と言葉の使い方がわかってきますよ。

声かけをたくさんする

赤ちゃんは声をかけてもらうことが大好きです。赤ちゃんと関わる際は、声掛けを徹底するようにしましょう。言葉かけをたくさんしてあげることで、子どもの表現力向上につなげることが出来ますよ。まだ赤ちゃんは表現力が不足しており、自分の思いや考えを上手に伝え、示すことが難しいです。そのため、「自分でできる?」「○○してみようか」などの子どもを手助けする声掛けもしてあげると良いでしょう。声かけをいっぱいして赤ちゃんの発語のお手伝いができるといいですね。

言葉遊びで促す

赤ちゃんの言葉あそびはオノマトペがおすすめです。オノマトペというのは、日常で自然と使用している擬音語や擬声語、擬態語のこと。例えば、「てくてく」や「ペコペコ」といった擬態語や「ワンワン」や「ニャーニャー」などの擬声語といったものが挙げられます。オノマトペは、発声しやすくて覚えやすいことから赤ちゃんの発語を促すのにぴったりですよ。

気軽にできるゲームで促す

気軽にできるゲームで促すのもいいでしょう。発語を促すゲームでおすすめなのは、真似っこゲームです。真似っこゲームとは、何の真似をしているのかを当てるシンプルなゲームです。前に出て、動物を始めとした身の回りのものを再現した動きをし、他の人は、その姿を見て何の真似をしているのか当てます。まずは、保育士さんがお手本を見せてあげると導入がしやすいです。慣れてきたら、子どもたちが真似っこする側に回っても面白いかもしれませんよ。動物、有名人、アニメの人気キャラなどお題を決めるとなお楽しめますね。ゲーム感覚でコミュニケーションをとることで自然と言葉を覚えられるのでおすすめですよ。

絵本を読み聞かせする

絵本の読み聞かせは、言語に触れて言語力の上昇が期待できます。絵本による読み聞かせをすることで親子のコミュニケーションも捗りますよ。また、読み聞かせで様々な物語に触れることは「どういう状況で人間がどういう感情を抱くのか」を理解するきっかけになります。その過程で共感力が磨かれてどんな人にも物おじすることなくコミュニケーションが取りやすくなりますよ。読み手は側は読む工夫をすることが大切。登場人物になりきって読み聞かせをすることで子どもたちが更に絵本の世界に入りやすくなります。登場人物の多い絵本では区別がつきやすいように声色を変えて読むと良いですね。

童謡を流す

赤ちゃんの発語の促すのに童謡を流すこともおすすめですよ。童謡は、シンプルなメロディーとリズムで構成されています。童謡の音階は人が話すような音階でつくられたものが多くて赤ちゃんにとってとてもなじみやすい音楽となっていますよ。なじみやすい歌のリズムに乗せて赤ちゃんは言葉を覚えられるのです。また、言葉を覚えるだけでなく、リズム感が高まることや童謡を楽しみながら親子でコミュニケーションが取れるところも良いですね。

インプットの機会を増やす

記憶力というものは、インプットとアウトプットの繰り返しで身につけるもの。日々の生活で見たものや聞いたものインプットし、自分なりに言葉を発音してみてアウトプットするのです。そうすることで、赤ちゃんは自然と言語能力を身につけられることができますよ。また、言葉をインプットする機会が減る原因として普段の生活で声掛けが少ないことが挙げられます。普段の生活で声掛けを行い、積極的にインプットの機械を増やせるように心がけましょう。

言い間違えを怒らない

子どもが言い間違えをして言葉がうまく言えなくても怒らないようにしてください。子どもが言葉を覚えることや発することに対してのモチベーションが下がってしまうためです。言葉を覚えたての子どもは間違えることが多々あります。最初は誰しもできなくて当たり前。怒られるのが嫌だからやらないって気持ちになってしまいます。子どものモチベーションが下がった状態で言葉を覚えようとしてもなかなかうまくいかないでしょう。子どもに対して怒ったり、間違いを指摘するのはやめて成長につれて自然と治るのを待ちましょう。

まとめ

子どもの発語は個人差がある

今回は赤ちゃんの発語についてまとめてみました。いかがでしたでしょうか。子どもの発語は個人差があります。言い間違えを怒ったり指摘することは絶対に避けるようにしましょう。子どもが言葉を発することに対して萎縮してしまい無口になってしまう可能性があります。また、今回ご紹介したオノマトペや真似っこゲームなどで楽しく言葉を覚えられる遊びをしてみるのもおすすめですよ。子どもがなかなか言葉を覚えてくれないことは保護者にとって時にストレスに感じるかもしれません。しかし、先天的な病気がない限りは必ず子どもは言葉を覚えてくれるはずです。焦らず子どものペースで言葉を発せられるように見守ってあげるようにしましょう。

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