保育実習の目標の立て方とは?書き方をご紹介!【例文・年齢別・意味など】

保育実習を行う上で、目標は絶対に立てないといけない項目です。その理由は、保育目的やねらいを具体的にするために立てるのが主な目的です。しかし、どんな目標を立てたらいいかわからないという保育実習生さんも多いのではないかと思います。また、設定する目標が多いことやどのくらいの難易度で目標を決めたらいいかわからないと悩む方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回はそんなお悩みの保育実習生さんやこれから保育実習に行く学生さんに向けて保育実習の目標の立て方をまとめてみました。

保育実習の目標の例

保育士としての基礎を学ぶ

保育士としての基礎を学ぶことができる目標の例として以下が挙げられます。

・保育士さん同士での連携の仕方を学ぶ。

・保護者対応のやり方を身近で学ぶ。

・周囲の保育士さんの子どもへの声かけの仕方や接し方を観察して、子どもとの関わり方を理解する。

どの目標も今後保育士として働くために重要になる基礎的な目標です。こういった基礎的で取り組みやすい目標から立ててみるのも良いでしょう。

子どもとうまく関われるようになる

子どもとうまく関われるようになる目標の例として以下が挙げられます。

・異年齢保育での、子どもへのかかわり方を理解する。

・子どもたちの得意不得意や好き嫌いを観察して、子どもたち一人一人に合わせた対応をする。

・子どもの目線に立ったコミュニケーションをする。

子どもとうまく関われるようになるには、まずは子どものことを理解することです。一人一人性格や得意不得意が違う子どもたち。実習中は子どもたちの様子を観察して、より多くの子どもたちと仲良くできるのが理想です。

保育士くらぶ

【0歳児】保育実習の目標例

0歳児は安全に健やかに育つのが目標

0歳児は、まずは安全に健やかに育つことが大事です。0歳児は、十分に目の行き届いた環境で生活に必要な基本的な習慣や態度をみつけることを目標とします。0歳児クラスの保育実習の目標の例として、以下が挙げられます。

・0歳児の食事や排泄(おむつ替え)のサポートの仕方を学ぶ。

・0歳児がどうして泣いているかを理解して、泣き止ませたり、笑顔にさせる方法を学ぶ。

・午睡時の時に注意深く子どもの観察を行う。

【1歳児】保育実習の目標例

1歳児は心身の健康と自由に体を動かせるようになるのが目標

基本的な生活のリズムや習慣が身に付き始めた1歳児。1歳児は、人との関わりの中で周囲への関心や好奇心を養い、心身の健康の基礎を培うことが大切。また、1歳児は言葉への興味や関心も保育で育てます。1歳児はあそびなどを通じて自由に体動かすことを楽しむようになるのが目標です。1歳児クラスの保育実習の目標の例として、以下が挙げられますよ。

・子どもたちと楽しめる手遊びやお歌などを考えて実行する。

・1歳児でも楽しく取り組むことができ、体の動かし方を身につけることができる運動遊びを考える。

・遊びや絵本の読み聞かせなどをするときにどうやったら導入がうまく行くかを保育士さんを見て学び、自分も実践する。

【2歳児】保育実習の目標例

2歳児は友達との関わり方を覚えるのが目標

基本的な身の回りの事が少しずつできるようになる2歳児。2歳児は、相手の話を理解しようとすることや自己主張を覚えて保育士さんや友達との関わりを楽しむようになります。また、いろいろな事への興味や関心を育てて、それらに対する豊かな心情や思考力の芽生えを培うことも大事ですね。2歳児クラスの保育実習の目標の例として、以下が挙げられます。

・子ども同士のトラブルに対して周囲の保育士の対応を観察し、適切な指導方法を学ぶ。

・2歳児ができることとできないことを理解して、それに合わせた適切な指導を行う。

・2歳児が身の回りのことを自分でやる様子を見守って、適切なタイミングで助けてあげる。

【3歳児】保育実習の目標例

3歳児は周囲や環境に積極的に関わっていくのが目標

運動機能も発達して好奇心や関心が広がる3歳児。3歳児は、周囲の人間に対する愛情や信頼感、人権を大切にする心を育てることで、自分の欲求を抑えることを知っていきますよ。3歳児は、生命や自然について興味や関心を持ちはじめて、積極的に関わっていくようになるのが目標です。3歳児クラスの保育実習の目標の例として、以下が挙げられます。

・子どもたちが自然に興味を持ってもらえるような自然遊びを考えて実行する。

・少しずつ友達との関わりを持てるような声かけの仕方を周囲の保育士さんから学ぶ。

【4歳児】保育実習の目標例

4歳児は集団の中でルールを覚えるのが目標

生活に必要な基本的な習慣や態度が身に付き、身の回りの事が自分でできるようになる4歳児。4歳児は、集団での活動を通して、目的を持った行動やルールを覚えるようになるのが目標です。4歳児クラスの保育実習の目標の例として、以下が挙げられます。

・集団遊びを行うときにルールを守れるように、子どもの理解力に合わせてルールをうまく教えてあげる。

・子どもたちが友達同士で遊ぶ様子を観察して、喧嘩がないように見守る。

【5歳児~6歳児】保育実習の目標例

5歳~6歳児は自主性を高めるのが目標

身体能力や運動能力がさらに高まり、就学準備が必要な5歳~6歳児。お友達の話を理解して相談しながら行動し、役割分担や自分なりの判断ができるようにもなります。また、5歳~6歳の子どもは自分より年齢が低い子へ優しく接することもできるようになりますよ。5歳~6歳児は、自主心が芽生え、集団での行動や社会生活に必要な事柄も身に付けて徐々に就学準備を行うのが目標です。5歳~6歳児クラスの保育実習の目標の例として、以下が挙げられます。

・子どもたちが協力して行えるような遊びを考えて、実行する。

・適切なタイミングで子どもたちがわからないことやできないことを支援してあげる。

保育実習での目標の立て方のポイント

実習先の保育理念から考える

保育理念は、基本となる最も根幹的な理想。つまり、保育園や幼稚園のあるべき姿を分かりやすく示したコンセプトのこと。保育理念には、私たちの保育園(幼稚園)は、こういった保育を目指していますといった園自体の大きな目的が示されています。もし、実習先の保育理念が自分の保育の考え方と違ったとしても実習先の保育理念から考えて目標を立てるようにしましょう。実習先の保育の考え方からズレなくてすみますよ。

自己分析をして考える

目標を立てるときに大切なことは、保育士としての自分を良く知ることです。現在、自分が課題としていることや出来ていること、出来るようにしたいことなどを具体的に振り返りましょう。そうすることで反省点が見えて、目標設定は明確なものになります。ノートやメモ帳に書き出し、整理することがおすすめです。自分に合った目標設定をするには欠かせないステップですよ。

他己分析から考える

前述では、自己分析について記載しましたが他己分析から考えることも大事ですよ。他者目線で、自身の評価を貰うことはとても重要なことです。他者から見た自分の保育のやり方について知ることは、より客観的に自分の保育の課題点や新たな一面に気づくことが出来るため大切です。周囲の保育士さんから言われたアドバイスなどがあれば、それらを積極的に目標設定に取り入れていくとよいですね。

目標は高すぎないようにする

保育実習は長いようで短い期間です。短期間で達成できなさそうな目標は立てない。つまり、目標は高すぎないようにすることがベストです。目標が高すぎて達成できないのは目標を立てた意味がありません。保育実習生はまだ保育士としてスキルが不十分。周囲の保育士さんたちも保育実習生には、そこまで多くのことは期待していないと思います。高い目標は、難しい目標達成へのプレッシャーや達成できなかった時にモチベーションが下がるなどのマイナス面もあります。あまり目標のハードルを上げすぎないようにしましょう。自分が保育実習の中で達成できそうな目標を立ててみるのが理想ですよ。

どんな人が見てもわかりやすいように書く

立てた保育実習の目標は、自分だけがみるのではありません。実習先で働いている保育士さんはもちろん見ますし、学校に提出することもあります。そのため、どんな人が見てもわかりやすいように目標を書きましょう。抽象的に目標を書くのではなく、具体的に目標を書くのがポイントです。また、目標が具体的になると文章が長くなってしまって読みづらくなってしまうことも避けたいです。目標を書くときは大体80文字以内で書くことを心がけましょう。

保育実習の目標を立てる意味とは

モチベを上げるため

保育実習の目標を立てることで、保育をやる上でモチベーション向上につながりますよ。保育士は子どもたちの世話による肉体・精神的疲労に加えて事務的な業務など、あらゆる面で非常に大変な仕事です。保育実習中に時には、心が折れそうになる人も少なくはないと思います。しかし、目標設定をすることで自分が何のために保育をしているのか明確になりますよね。自分が立てた目標のためにもっと頑張ろうとモチベーションアップが期待できますよ。

自己評価のポイントになる

保育実習で事前に目標設定をしていると、自己評価や振り返りの際に反省をしやすいです。その反省点を保育実習中や今後の保育士になるときに活かしやすいといったメリットがありますよ。目標設定を明確にしていることで周囲の保育士さんに熱意や目的が伝わりやすくなって、評価のポイントにもなります。他にも、周囲の保育士さんと相談をしやすくなることなど円滑な関係を保ちやすくなるかもしれませんね。

スキルアップにつながる

設定した目標を達成できたかできなかったといった結果だけでは全ては決まりません。達成しようと努力したことが次につながるのです。目標設定を保育実習の中に取り入れていると、業務の中で目標を自然と意識します。そして、自然と保育士としてスキルアップできるといったこともありますよ。今後、保育士になるためにさらに成長をするためには、目標設定をすることがとても重要であるとわかりますね。

まとめ

目標を立ててモチベを高めて保育実習に挑もう

今回は、保育実習の立て方や立てる意味などについてまとめました。いかがでしたでしょうか。モチベが高まりそうな目標は立てられそうですか。目標を立てて保育実習を頑張ることで、自己評価のポイントや自分のスキルアップにもつながります。目標を立てるときは自分だけで考えることはしないようにしましょう。周囲の保育士さんに頼ることで自己分析だけでなく、他己分析も踏まえながら目標を考えることができます。自分の保育のやり方が客観的に振り返ることができますよ。実習中に達成できそうな目標を立てて、より有益な保育実習を過ごしてくださいね!

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