個性って例えばどんなもの?子どもの個性を理解しよう【個性とは・育て方・注意点】

子どもの個性ってなんでしょうか。個性とは、簡単に言うと子どもの性格から自然とにじみ出てくるものです。個性は、生まれ持ったもので変えることが難しいです。ですが、幼少期の育ち方によっては子どもの個性がいい方向に育っていくかもしれません。では、子どもの個性を良い方向に育てるにはどうしたらよいのでしょうか。今回は、子どもの個性の育て方や個性を伸ばすことのメリット、気をつけたいポイントについてまとめてみました。

子どもの個性とはどんなもの?

子どもの性格から自然とにじみ出てくるもの

個性とは、簡単に言うと子どもの性格から自然とにじみ出てくるもの。人には誰しも持って生まれた性格があります。遺伝的に持って生まれた個性を変えることは難しいと言われています。個性はいいところだけではありません。欠点も含めて子どもの個性です。また、子どもの個性は成長過程でも変わることがあります。特に幼少期は子どもの人格や個性が育まれやすい時期であるので子どもの個性は大切にしたいですね。

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子どもの個性を良い方向に育む7つの方法

まずは褒めてあげよう

褒めることは、子どもの個性を良い方向に育てる基本です。褒めて伸ばすって言葉をよく聞きますよね。子供が成長をサポートする上で褒めることは特に大事なことです。褒めることは子どもでも大人でもどんな人でも嬉しいもの。褒める時は、子どもが努力や工夫したことを褒めることで努力をした続け自信に結びつけやすいですよ。無理やり褒めるポイントを見つけて子どもを褒めるのではなく素直に思ったことをポロっと口に出して褒めてあげましょう。

褒める時は工夫も必要

褒めることはメリットもありますが、褒めないと機嫌が悪かったり、褒められないとやる気がでないといったデメリットもつきものです。たまには叱ってあげないとナイーブで繊細な子に育ってしまいます。褒めることと叱ることはバランスよく行うことでそのようなデメリットが起こることが減らせるでしょう。褒めるときは具体的に褒めてあげる事を意識しましょう。「頑張ったね」などだけでは言葉足らずになってしまいます。子どもの行動で褒められそうなポイントを見つけてあげて、補足説明をするように褒めると良いです。そうして褒められた子供はどう行動することで褒めてもらえるか学ぶことができます。

子どものやりたいという意思を尊重する

子どもが自分から物事に取り組みたい気持ちを尊重してあげましょう。自主性がある子どもは、保育士さんが指示する前に自分から物事を取り組んでしようとします。保育士さんが子どもに対してサポートしすぎることは厳禁。子どもはそこまで保育士さんがサポートしなくても意外と大丈夫なものです。保育士さんが何でもかんでも決めてしまうことは子どもたちがやりたいことができず、子どもの自主性が抑制されてしまうことがあるので避けたいですね。

欠点も受け入れる

前述でも書きましたが、個性はいいところだけでなく悪いところ。つまり欠点も子どもの個性です。保育者は欠点を直さなくちゃいけないと考えてしまうと思います。子どものダメな部分を直そうとアプローチしてあげることは悪いことではありません。しかし、時には子どもの欠点も肯定的に受け入れて接してあげることが大事です。欠点を受け入れることで、子どもの個性を尊重してあげることができます。

子どもの得意なことを見つける

幼い子どもだと自分が何が好きなことや得意なことを見つけるのは難しいものです。そのため、保育士さんが客観的に子ども一人一人を見て特技や夢中になれることを探してあげましょう。子どもの特技や夢中になれることを見つけてあげることで、特技を発揮できる機会を増やしてあげられます。例を出すと、お絵描きが得意な子どもでしたら、描いた絵を園で飾ってあげましょう。そうすることで色んな人に描いた絵を見てもらえるので特技を発揮でき、その子にとって良い機会になります。

頑張ったことを振り返させる

自分が頑張ったことやできたことなどを子ども達に振り返させてみるのも大事です。子どもは保育士さんや保護者の方が気づかない隠れた努力や工夫をしてることがあります。その隠れた努力を理解してあげるために、子ども達に聞いてみましょう。そうすることによって子どもたちは自ら頑張ったことを報告してきてくれます。その頑張ったことを褒めて、子どものやる気が出るといった良いループが出来上がりますよ。

保護者への情報共有も忘れずに

子どもは様々な個性を持っていて、成長の仕方にも個人差があります。保護者の方に家庭での過ごし方を聞いて指導に活かしてみてはいかがでしょうか。また、保育士さんから園での子どもの様子についても具体的に話すことも大事です。連絡帳でのやりとりやお迎えの時といった保護者と情報共有できる機会を有効に使いましょう。子どもに関して情報交換を保護者の方と行う事で不安を解消してあげる事が保育士さんの役割です。保護者の方と良い関係性が築くことも子ども一人一人の個性をより理解することにつながりますよ。

長所を理解して活かしてあげよう

子どものプラスの面である長所を理解して活かしてあげることで子どもの個性をいい方向に伸ばすことができます。子どもの長所をうまく見つけるには、できなかったことに注目するのではなく、できたことに着目してあげることで長所が見つけやすくなりますよ。一見、欠点かも知れない部分も捉え方を変えるだけで長所になります。例えば、口答えが多い子どもは言葉のボキャブラリーが増えたと捉えることができます。このように捉え方を変えるだけで長所になるのでぜひ日常でやってみてください。

子どもの個性を伸ばすことによるメリット

自己肯定感が上がる

自己肯定感とはありのままの自分を素直に受け入れられることができ、自分の価値観や存在を肯定できる感覚の事。自己肯定感が高い事で他人の評価を気にせず、自分に自信を持って活動することができるようになります。自己肯定感を高める事は、交友関係や学力にも良い影響を及ぼします。自己肯定感が上がることで自分のダメな部分もきちんと受け入れて他人の事も許容できる人間に成長するのです。

自分に自信を持つことが出来る

子どもの個性を伸ばすことで自分の性格や考え方を受け入れられるようになります。幼少期は、自分と周りのお友達と比べて自分ができているかできてないかを判断してしまいがち。また、早生まれ遅生まれで発育の差を感じやすいのも幼い子どもの特徴の一つです。しかし、早くから自分らしさである個性を理解することで他人と比較したり流されたりせずに自分の考え方や信念を貫き、自分に自信を持てるようになるかもしれませんね。

自主性が育つ

子どもの自主性が育つことで自分で身の回りのことをするようになります。さらに身の回りだけじゃなく、子どもが自分から色んなことをやってみようと挑戦する意欲も起こりやすくなるのです。子どもに任せることで一人でやり遂げる責任感も身につけることができます。自分からやろうと思ったところに指示を出されると途端にやる気が出なくなるので、子ども達のペースでゆっくりでいいのでやらせてあげることが大事ですよ。

他の子にも優しくすることが出来る

子どもの心が成長し、他者の心を感じる子になるには、手本となる周りの大人達の関わり方が大事です。個性がいい方向に育った子どもは、相手の頼みごとに対して聞き入れやすくなり、他の子にも優しくすることができます。子どもは相手の気持ちのことを考えて行動することができるようになるでしょう。そのため、他の子に思いやりを持って接して困っていたら助けてあげようと自主的にするようになるのです。誰に対しても信頼関係が構築しやすくなりますよ。

個性を伸ばすのに気をつけたいポイント

他の子どもと比べない

他の子と比べるのは、子どもが他人の評価を気にして常に他人の顔色を伺うようになり他人に依存してしまうのでやめましょう。他の子と比べるのではなくて比べる対象を過去の子ども自身に変更してマイペースに頑張る子を見守ってあげましょう。他の子との比較をしない方が、他人を卑下せずに尊重できて良好な人間関係が築ける子どもに育つのです。コミュニケーション能力の向上にも繋がりますよ。

生まれ持った性格を変えるのは難しい事を理解する

特に保護者の方はこうやって育って欲しいと子どもに対して想いを抱くかもしれません。しかし、その想いはかえって子どもにはプレッシャーになるかもしれません。例えば、一人遊びを好む子に無理やり友達と遊ばせようとしてもなかなか馴染むことができないのです。どれだけ良い教育を幼少期から行ってもなかなか生まれ持った性格を変えるのは難しいです。そのことを理解した上で個性を伸ばすようにしましょう。

褒めすぎない

褒めることは、個性を伸ばす基本です。ですが、下手に褒めすぎることはNGです。褒められまくって育った子供は、褒められてる状態が当たり前になってしまい褒められないとやる気が低下してしまうかもしれません。これを外発的動機づけと呼び、誰かから称賛やご褒美を貰うことでやる気が引き出されるといったことになります。反対に、自分からやる気を出して物事に取り組めることを内発的動機づけと言います。褒められなくても自分からやる気を出して物事に取り組めるようになるには後者の内発的動機づけを育てることが大切。そのため、保育士さんは褒めすぎないようにも注意したいところですね。

まとめ

みんなちがってみんないい

今回は、子どもの個性について詳しく解説しました。いかがでしたでしょうか。最近ではSNSなどで自分のことを発信できる場が増えたことで、個性のあり方について問われる機会が増えました。幼い頃から自分の興味関心を理解したり、個性を良い方向に育てることで大人になっても自分らしく生きることができるかもしれません。他の子より劣ってる部分もあるかもしれませんが、みんなちがってみんないいのです。子どもの個性を尊重して欠点も受け入れて、子どもが自分らしく生きれるようにサポートしたいですね。

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