保育園で働く看護師とは?【仕事内容・メリット・デメリット・求人など】

看護師の職場は医療機関というイメージを持つ方も多いですが、じつは看護師には保育士として保育園で働くという選択肢もあります。では、いったい看護師は保育園でどのような業務を行うのでしょうか?ここでは、保育園の看護師の仕事内容や、保育園で働くメリットデメリットをご紹介します。医療機関以外にも転職先があるということをこの記事で知っていただき、みなさんの今後の参考になれば幸いです。

保育園で働く看護師とは?

保育園全体を健康の面でサポートする

そもそも保育園で看護師が何をするのかと思う方も多いかもしれません。ひとことで答えると、保育園看護師の役割は保育園全体を健康の面からサポートすることです。あまり知られていませんが、厚生労働省は保育園に看護師を配置することを推奨しており、近年看護師を募集する保育園は増加傾向にあります。その背景には保育士の人手不足が挙げられており、保育園の看護師募集はその課題を解決する一つの策にもなっています。

保育士くらぶ

保育園で働く看護師の仕事内容

子どもの健康管理

では、保育園看護師の主な仕事内容は何でしょうか?1つは子どもたちの健康管理です。保育園の職員は、幼い子どもたちに安全な環境で健康に育つ場所を提供しなければなりません。しかし、専門的な医療知識を持っていない保育士のみで子どもたちの健康を管理するには限界があります。看護師が医療知識に基づいて子どもたちの健康を管理することで、より安全な環境を保つことが出来るのです。看護師がいるということは、園児はもちろん他の職員にとってもとても心強いですね。

職員への保健指導

また、看護師は保育園職員に対しての保健指導も行います。食中毒やインフルエンザ、ノロウイルスなどの感染症のほか、子どもたちのアレルギー対処を急に行うことは難しいです。そのため、看護師はそのときに必要な知識や用品の使い方を事前に職員へ周知しておく必要があります。看護師しか知らない医療知識をシェアし職員全体の保健意識を高めることは、子どもたちの健康を守ることにつながります。

園内の衛生管理

そして、保育園内の衛生管理も看護師の仕事です。子どもたちの健康を保つには、子どもが育つ環境をきれいな状態に整えることが大前提になります。トイレや日常的に使用する用品の消毒は定期的に行い、おむつ交換やプールのときなどは衛生マニュアルを用意するとより効果的でしょう。また感染症が流行る時期は、考えられる感染経路をしっかり把握し事前に策を練ることが重要です。健康を害する要因を見極め、保育園全体を清潔に保ちましょう。

保育園で働く看護師のメリット

ワークライフバランスをとりやすい

ここでは看護師が保育園で働くメリットについてご紹介します。1つは、ワークライフバランスをとりやすいという点が挙げられます。保育園での仕事は昼間に行うものがほとんどのため、基本的には夜勤がありません。しかし、場合によっては夜間保育を実施しているところもあるので、応募の際に確認するとよいでしょう。また、勤務形態により違いはありますが基本的に日曜日と祝日は休日になります。そのため事前に休みの日を把握でき、事前にプライベートの計画を練ることが出来ます。

医療行為が少ない

また、採血や点滴の技術に苦手意識があったとしても、保育園でそのような行為はほとんどないため安心して働くことが出来ます。もちろん子どもが怪我をした時やなにか症状が出た時は都度対応が必要ですが、病院で行うほどの医療行為は少ないため精神的負担も小さく済みます。医療機関で求められるような医療行為の実務経験は減ってしまいますが、自分の知識や技量を最大限に利用してより子どもたちに寄り添えるようになると良いでしょう。

子育て経験を活かせる

お子さんがいる看護師はご自身の子育て経験を仕事に活かせるチャンスです。保育士も知らないような子育て事情を把握していることがあるため、子育て経験のある方は即戦力として活躍出来ます。また、幼い子どものお世話をする時は自分の思うようにならないことがたくさんあります。そのため、うまくいかなかったときのストレスに対する忍耐力や、臨機応変に対応する柔軟性が欠かせません。自分の子育て経験を活かして、うまくいかない時も上手に対応していきましょう。

保育園で働く看護師のデメリット

給料が安い

一方で、デメリットはどのようなものがあるのでしょうか?1つは病棟看護師と比較すると給料が安いという点が挙げられます。病棟看護師の平均年収は約500万円で、勤続年数によって変動することが多いのに対し、保育園看護師の平均年収は約300~400万円と言われています。とはいえ保育園看護師は夜勤や残業がほとんどない状態でこの年収ですので、低すぎるということはなさそうです。

同職の人がいなく精神的負担が重い

また、保育園が看護師を募集するときは定員が1人の場合が多いです。そのため、採用後は医療に関しての判断をすべて一人で行う必要があり負担に感じてしまうことがあるかもしれません。また看護師ならではの悩みを共感してくれる人も減るため、日頃の精神的負担が増えてしまう場合もあります。強い責任感と判断力が必要な仕事ですが、無理して仕事を抱えることはせず、困ったときは周りに頼ることを忘れないでください。

保護者や家族との関わり方が難しい

また、保育園では子どもたちの保護者や家族との関わりが増えます。子どもを預かっている立場として丁寧に関係を築くことことが大切ですが、コミュニケーションに不安がある人にとっては関係構築に苦戦することがあるようです。特に保護者は子供が元気に保育園に通っているかを気にします。日頃から子どもたちの健康と安全をサポートすることで、自信をもって保護者とコミュニケーションをとれるようにしましょう。

保育園の看護師に必要な資格やスキル

看護師資格と子どもを楽しませるスキル

保育園看護師として働く際は、看護師資格が必要です。その他には子どもを楽しませる何かしらの特技があるとなお良いしょう。よく挙げられる例はピアノや歌ですが、子どもたちが直感的に楽しいと思えるような特技であれば何でも構いません。バルーンアートでリクエストされたものを作ってあげたり、絵が好きな方は子どもたちに絵を描いてあげたりすることも出来ますね。特技が無いという方も、過去の体験を思い出したり自分がやってみたいことに挑戦したりすると新しい発見があるかもしれませんよ。

保育士求人を探すコツ

求人サイトを活用する

近年は保育園看護師の需要が増えていることもあり、求人サイト上での募集は豊富にあります。毎日出勤することが難しい方には正社員以外にパートやアルバイトといった雇用形態もあるため、ご自身のライフスタイルに合ったものを選ぶことが出来ます。しかし、募集要項には正看護師のみといった条件や、夜間保育などの勤務形態についてが記載されていない場合があります。自分で判断するのが難しい場合は、直接問い合わせてよく確認をしましょう。

ハローワークで探す

求人サイトの他にも、住んでいる地域のハローワークで探すという手もあります。ハローワークでは職についての悩みに対して様々なアドバイスをくれるため、就職に悩んでいる方も第三者の意見を聞くことで視野が広がり、新しい就職先が見つかるかもしれません。また、ハローワークは就職後のアフターフォローも充実しています。就職先がブラック企業だった場合、ハローワークからの紹介であれば責任を持って対応してくれます。

まとめ

保育園は看護師にしか出来ないことを活かせる職場

いかがでしたでしょうか?今回は保育園看護師の仕事内容やメリットデメリット、必要な資格についてご紹介しました。専門的な医療の観点から子どもたちの健康を守るたみには責任感や判断力が必要ですが、その分やりがいも多く感じることが出来ます。保育園は看護師にしか出来ないことを活かせる職場です。転職先を考えている看護師の方は、医療機関以外に保育園も選択肢の1つに入れてみてはいかがでしょうか?

よくある質問

保育士くらぶにはどんな記事がありますか?

保育士くらぶには現役の保育士・幼稚園教諭や保育士を目指す学生さんにとって手遊びや保育内容など今日から役立つ保育のネタをご紹介しています。こちらのトップページより色々な記事をお楽しみください。

保育士くらぶの最新の記事はどこから見られますか?

最新の記事はこちらの保育士くらぶトップページよりご覧ください。月間12本~15本の記事をアップしています。保育で使える季節の遊びや歌、連絡帳の書き方などもご紹介しています。

保育士くらぶのオリジナル動画はどこから見られますか?

保育士くらぶのオリジナル動画はこちらの保育士くらぶyoutubeチャンネルでまとめて見ることが出来ます。保育士くらぶyoutubeチャンネルでは保育で使える歌や遊び、制作以外にも転職のコツや求人の探し方も解説しています。

保育士くらぶ

ABOUTこの記事をかいた人

保育士くらぶは保育士の転職キャリアサポートを行うアスカが運営しています。保育士くらぶ編集部のメンバーは元保育士や幼稚園教諭出身のメンバーを中心に「保育業界をもっと良くしたい!」という思いがあるメンバーが在籍し、日々執筆しています。保育士くらぶでは現役保育士さんが職場で活かすことが出来る、保育のノウハウやネタ、保育学生にとって必要な知識などを発信しています。 アスカは保育士の就職支援を行う会社です。1994年創業。全国で約10万名の保育士、幼稚園教諭の皆さまが登録しています。年間約1万名がアスカを通じて保育園や幼稚園、学童などの施設への就職を決めています。 保育士の求人情報は 【保育求人ガイド】 https://hoikukyuujin.com/ プロフィール入力で園からスカウトを受ける 【保育士スカウト】 https://www.hoikushiscout.com/