1歳児のできることやその目安は?【言葉・運動・遊び・生活・成長】

保育園に通う子どもたちには1歳児も多くいることでしょう。1歳児について、心身ともにどのくらい発達し、具体的に何が出来るようになるのかご存じですか?今回はそんな1歳児について、特徴からできること、遊びのアイデアまで幅広く紹介していきます。本記事を通して、1歳児ができることを知り、日常の遊びや接する際のポイントとして活かしてみてくださいね。1歳児クラスを持つ保育士さん、新人保育士さん必見です!

1歳児の特徴とは?

平均的な身長と体重

1歳児の身体的特徴にはどのようなものが挙げられるでしょうか。まず、身長ですが男の子は平均81.1㎝、女の子は平均79.7㎝となっています。(1歳6か月時点)体重は、男の子で平均10.9㎏、女の子で平均10.3㎏です。(1歳6か月時点)もちろん、平均であり個人差もありますが一般的には上記のような身長と体重です。出生時には平均2、3㎏ほどしかなかった子どもですが、1年ほどで7、8㎏も増えており、大きく成長することがわかりますね。

言葉を話すようになる

1歳になると少しずつ語彙を知り、話せるようになります。相手の言葉を理解し、真似したり返答できるようになり始めるのもこの頃です。「ママ」「パパ」「わんわん」などが挙げられますね。1歳になりたての頃は、1語で簡単な言葉しか話せなくても、1歳後半には2語話せるようになる子どもも多くいます。「おいしいね」「これはなあに?」など周囲の大人が積極的に話しかけてあげることが重要です。子どもの口調に合わせて簡単な言葉でゆっくり話しかけてあげるよう意識しましょう。

一人歩きできるようになる

ハイハイ歩きを卒業し、いよいよ2足歩行が出来るようになり始めるのもこの頃です。最初はよちよち歩きや伝い歩きですが、1歳後半になるにつれ徐々に1人で歩けるようになります。そのため、よく転んでしまったり出来なくて泣いてしまうなんてこともよくあるかもしれません。1人歩きの練習には危険も伴うので、周囲の大人がきちんと見守りサポートしてあげることが大切です。子どもたちが安全に歩けるような環境作りも意識しましょう。

感情表現、意思表示をするようになる

少しずつ自我が芽生え始めることも1歳児の特徴と言えるでしょう。喜怒哀楽といった感情を持ち、それを他者に示すようになります。ご飯が美味しかったら「おいしい」と笑顔になったり、誰かがお腹が痛いと言ったら心配になり不安そうな顔をしたりなどさまざまです。一方、「○○がしたい」「○○はイヤだ!」など強い感情を示すようにもなるので周囲の大人は対応に気をつけなければいけません。

保育士くらぶ

1歳0か月~から4か月ごろの1歳児ができること

喃語を話す

1歳になりたての頃は、簡単な言葉を発します。「まんま」「あー」「うー」「ぶーぶー」など、きちんとした言語を発する前段階の言葉を喃語と呼びます。一般的には0歳で話すと言われている喃語ですが、1歳初期ごろまでは同様に発します。個人差はありますが、喃語を経て言葉を習得していくこととなります。そのため、喃語の役割は非常に大切で欠かせないため、子どもたちが喃語をきちんと話せているか常に見守るようにしましょう。

歩けるようになる

最初は何かにつかまりながら歩き始めます。早い子どもで0歳頃から歩き始めるケースもありますね。「おいでおいで!」「こっちだよ」などと声掛けをしてあげることで、周囲の大人たちが手助けしてあげることが大切です。また、最初は転んでしまったりすぐにハイハイしてしまったりなどスムーズにいかないことが多いのも特徴です。子どもによっても成長スピードが異なるので、それぞれの子に合わせたペースで練習してあげましょう。

1日3食に

1歳になると食事スタイルにも変化が現れます。一般的に、「離乳食完了期」とも呼ばれ、ミルクメインの生活から1日3食へと変わります。ここで注意したいのが、食事メニューや量、栄養バランスですね。自我が芽生え始めることで、食べ物にも好き嫌いが出来ようになり、「これはイヤ!」などと拒絶されてしまうこともあります。また、歯がきちんと生えていないので歯茎で噛めるほどの柔らかさを徹底しましょう。

好奇心の芽生え

好奇心旺盛になり、様々なものに興味を抱くようになります。ものを倒したりひっぱったり、片づけたおもちゃをまた出してみたり。。。などいたずらのように大人を困らせる行動を取ることが増えます。その一方で、目を離したすきに誤飲や怪我の危険性も伴うため、大変注意が必要な時期でもあります。しかし、何でも「ダメ!」としたり怒ったりすると子どもの好奇心を止めてしまうため、まずは受け止める工夫をしましょう。

1歳5か月ごろ~1歳11か月の1歳児ができること

自我の芽生え

1歳時点で自己主張は出始めますが、より強くなるのがこの頃です。子どもたちの、「何でも自分でやりたい」という思いが強くなるので、少々厄介に感じるかもしれません。自分の要求が通らないと、泣いたり騒いだりすることも多いでしょう。また、実際にやってみるとなかなかうまく出来ないことが多いのも特徴と言えます。そのため、子どもが早くできなくてイラついてしまったり、思わず代わりにやってしまうことも少なくありません。できなくても怒らず見守ってあげることが大切です。

2語文の会話

1歳半ごろになると徐々に言葉数が増え始めます。「ママがきた」「わんわんかわいい」など単語だけでなく動詞も話せるようになります。個人差があるのでスムーズに物事を話せる子どももいれば、そうでない子どももいるでしょう。それぞれの子に合わせたペースで話しかけてあげることが大切です。「これはなあに?」「どうして?」など疑問に思ったことを口にするのもこの年頃のよくある特徴。子どもたちの発達のためにも一つ一つ丁寧に答えてあげるように心掛けましょう。

手足を使って遊ぶ

1歳半ごろになると徐々に言葉数が増え始めます。「ママがきた」「わんわんかわいい」など単語だけでなく動詞も話せるようになります。個人差があるのでスムーズに物事を話せる子どももいれば、そうでない子どももいるでしょう。それぞれの子に合わせたペースで話しかけてあげることが大切です。「これはなあに?」「どうして?」など疑問に思ったことを口にするのもこの年頃のよくある特徴。子どもたちの発達のためにも一つ一つ丁寧に答えてあげるように心掛けましょう。

1歳児の室内遊びのアイデア

絵本の読み聞かせ

さまざまなものに興味を示し、学んでいく1歳児にとって絵本の読み聞かせはとても効果的と言えます。絵本と言えば、字と絵の両方があり、全体的に色鮮やかで擬音語や感情表現が多い点が特徴です。絵本を見せながら読み聞かせをしてあげることで、視覚、聴覚の発達に効果的な他、子どもの好奇心をくすぐるなど、メリットが豊富です。読み聞かせの祭は、ゆっくりとした口調で読んだり、言葉をくり返しながら読むように工夫しましょう。

お絵描きや塗り絵

手先が発達し始める1歳は、クレヨンや鉛筆を持ってイラストを描くことも出来ます。イラストはなぐり書きから、好きなキャラクターや動物を真似して描くなど様々挙げることが出来ます。塗り絵は、1歳児ということで、細かい作業の少ない比較的簡単な絵を選ぶと良いでしょう。「どの色にしようかな」「どうやって塗ろうかな」など、子どもたちの思考力にも好影響を与えるのでおすすめです。

手遊び歌

リズム感を養うことが出来る手遊び歌。手先を使うほかに、歌やリズムも感じることが出来るので、乳児から幼児まで年齢問わず楽しまれていますよね。そんな手遊び歌は、コミュニケーション能力の向上や言葉の発達、リズム感など様々なメリットが得られます。手を大きく動かす手遊びや子どもに人気の歌を使った手遊びを選ぶと良いでしょう。表情や口を大きく動かし、保育士さん自身も楽しんでいる様子を伝えられると良いですね。

1歳児の外遊びのアイデア

自然遊び

自然に触れることはとても大切です。特に1歳児ごろから自然と触れ合うことで、視覚、聴覚、嗅覚など様々な感覚器官を早くから豊かにすることが出来ます。公園での砂場遊び、散歩中の自然探し、川や水たまりでの水遊びなど外には多くの自然遊びがありますね。季節によって、草花や虫が変わるので四季折々で楽しむことが出来ます。天気のいい日は、積極的に自然遊びを取り入れていきましょう。

砂場遊び

手先の動きが発達した1歳児は、砂遊びで様々なことが出来ます。水で濡らして泥団子を作ったり、バケツやスコップなど道具を使って砂を運んだり自由に遊ぶことが出来ますよね。ドロドロ、サラサラなど砂の様々な感覚に出来るのは砂の特徴です。砂をどのようにして遊ぶかは子どもたち次第なので、思考力や創造力を育むことが出来ます。また、一緒に遊ぶ他の子どもたちとも同じ砂場を利用しているので、協調性や適応力を育むメリットがあります。

かくれんぼ

年齢問わず、子どもたちに大人気で定番のかくれんぼ。かくれんぼは、体全体を使って動くので身体能力の発達に効果的です。1歳半ごろから徐々にできるようになります。しかしまだ、動きが機敏でないのですぐに隠れることが出来なかったり、ルール自体が理解できないこともあるので限りがあります。そのため、隠れる時間を長く設けたり、鬼は保育士さんだけにしたりなど工夫すると良いでしょう。

1歳児と接する際のポイント

子どもの意思を尊重する

1歳児は徐々に自我が出始める頃であると説明してきました。子どもにもよりますが、気に入ったおもちゃを見つけると離さない、友だちへの嫉妬、絶対にこれはイヤだなど様々な例が挙げられます。保護者や保育士さんにとっては非常に手がかかる年齢と言えますね。しかしそこで、子どもたちの主張を否定したり無理やり制止すると、子どもたちの成長を止めてしまいかねません。気持ちの代弁や話をよく聞いてあげるなど子どもたちの意思を尊重してあげることが大切です。

誤飲や怪我に注意する

1歳児はまだまだ分別が付かず、何でも口にしてしまう年齢です。世間でも、幼い子どもがおもちゃや日用雑貨などの誤飲で死亡してしまう事故が後を絶ちません。また、身体発達に伴い行動範囲も広がるので、目を離したすきに転んでけがをしてしまうといった例も多いです。子どもから目を離さないだけでなく、すぐに手を伸ばせる距離にいましょう。中でも特に大切なのは声掛けです。「これはめ!だよ」など、手だけでなく口頭で伝えることも意識しましょう。

できたら褒めてあげる

どんなに些細なことでも、子どもができるようになったことは褒めてあげることが大切です。「上手だね」「すごいね」「食べれたね」など簡単な言葉で褒めてあげましょう。例えば、嫌がって食べなかった離乳食を食べた時、おもちゃを友達に譲った時、手を離して歩いた時等が挙げられます。褒める際は、なるべく高めの声で大げさに言うことがポイントです。手を叩く、頭をなでるなど子どもたちにとってわかりやすい身体面での行動を示すことも意識すると良いでしょう。

声掛けを徹底する

子どもたちと関わる際は、声掛けを徹底するようにしましょう。1歳児は言葉を始めとし様々なことを吸収する重要な年頃です。言葉かけをたくさんしてあげることで、子どもたちの表現力向上につなげることが出来ます。また、1歳ごろの子どもたちは表現力が不足しており、自分の思いや考えを上手に伝え、示すことが難しいです。そのため、「自分でできる?」「○○してみようか」などの子どもを手助けする声掛けもしてあげると良いでしょう。

まとめ

1歳児の特徴を把握して子どもたちのできることを増やしていこう!

いかがでしたでしょうか。今回は、1歳児ができることについて心身発達の特徴から遊びのアイデア、ポイントまで幅広く紹介してきました。同じ1歳でも、たった数カ月の違いで、できるできないが生じることも分かったかと思います。このように、発達の特徴を把握することで、子どもたちのできるをより増やしていきましょう。また、今回紹介した例はあくまで個人差によるものなので参考程度にしていただけると幸いです。

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