SDGsって何?保育でできる取り組みとは【目標・できること・絵本の紹介など】

SDGsって何?と子供に聞かれた時に答えることができますか?最近何かと話題に上がるSDGsですが、名前は知っていても一体どんなものなのか具体的に理解してる保育士さんは少ないのではないでしょうか。今回はSDGsについて、具体的な内容や保育の中でできること、子供にSDGsをわかりやすく説明する方法について徹底解説します!本記事で、SDGsについて理解を深めることで子供達に難なくSDGsを説明することができますよ!ぜひ子供達に説明するときの参考にしてみてください!

sdgsとはどんなもの?

持続可能な社会を作るための開発目標

まず、SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で持続可能な社会を作るための開発目標のこと。SDGsは、2015年9月に国連サミットで掲げられた目標です。SDGsは全ての年齢の人が対象になっており、自治体だけでなく個人も取り組むことが重要。保育でもSDGsに対する姿勢は高まっており、保育士へのSDGsに対する意識調査では現役保育士の約80%が保育の現場でSDGsに取り組みたいと回答しています。
(参照:高まる保育士のSDGsへの意識 86.0%の現役保育士が「SDGsに関する取り組みを行っている施設・団体に就職したい」と回答 – PR TIMES)

sdgsの17の目標とは

SDGsでは、17の目標とその目標を達成するために具体的な169のターゲットが定められています。17の目標は、世界中の人々に差別がなく安心して生きることができる社会を作るための目標です。
この17の目標を分かりやすく以下に箇条書きにしましたのがこちらです。

  • 貧困問題の解消
  • 飢餓をゼロ
  • 健康問題の改善
  • 質の高い教育
  • 男女平等に
  • 安全な水を届ける
  • 環境問題の改善
  • 経済の発展
  • 持続可能な産業生産を
  • 差別をなくす
  • 生活インフラの整備
  • リサイクルを行う
  • 平和な社会を
  • パートナーシップ問題を解消

sdgsの目標は5つのPに分けられる

SDGsの目標は以下の5つのPに分けられます。

  • People (人間)
  • Prosperity (繁栄)
  • Planet (地球)
  • Peace (平和)
  • Partnership (パートナーシップ)

この5つのPを意識することによってSDGsのことがイメージしやすくなるのです。SDGsの目標は17個と多いのですべてを理解するのは難しいと思います。なので、まずは上記の5つのPからSDGsを理解していくと分かりやすいと思います♪

sdgsの達成期限は2030年

2015年からスタートしたSDGsは、2030年までの15年間の間で達成すべき17の目標として定められました。残り8年でSDGsの目標を達成させるために食品ロスとプラスチックの削減が早急に進められています。現状、日本は2021年の世界のSDGsランキングで165カ国中18位と世界から見るとSDGsは進んでるように思います。しかし、まだSDGsの問題が改善されてない点が多いのが現実。残りの8年で私たちが出来ることを少しずつ行いましょう。次の章では保育でできるSDGsを解説してるので是非参考にしてみて下さい!

保育士くらぶ

保育でできるsdgsとは

食育を学び飢餓をゼロに

食育とは生きる上での基本であり、様々な経験を通じて食のことを知り、食べ物を自ら選択できるようになり、健康な食生活を実現することができるように教育すること。子供が園で食育を学ぶことによって食事への感謝が芽生えて食べ残し(食品ロス)が減ります。食品廃棄物の量は世界で13億トンあると言われています。食品ロスが起こると、生産された食料が全ての国に行き届かず、食糧不足となる地域が出てきます。食品ロスを減らすことで飢餓問題の解決になるのです。

質の高い教育

だれもが公平に良い教育を受けられるようにという願いを込めてSDGsでは、質の高い教育を行うことが求められています。保育では全ての子供が公平に幼児教育を受けて小学校の準備をすることを実現したいと考えているのです。質の高いというと保育士さんは少しプレッシャーがかかるかもしれません。しかし、子供達のためです。子供達が大人になった時に持続可能な社会を作り出せるために質の高い教育が受けられる環境を整えることが重要なのです。

ジェンダーレス教育の実現

ジェンダーレス教育もだれもが公平に良い教育を受けられるようにという願いを込めてSDGsでは定められています。ジェンダーとは、性別によって定められている社会的な属性のこと。そして、ジェンダーレスではそのジェンダーの性差をなくそうとする考え方を意味します。保育では男女平等に子供に接することが求められます。例えば、女の子だからこれできるでしょ?といった考え方や声かけはNG。性別関係なく子供の相手をしてあげましょう。

節水や節電をする

節水や節電によってエネルギーを節約する事でSDGsの目標の7にあるエネルギーをみんなに少しでも与えることができるかもしれません。保育でも、水の出しっぱなしに気をつけたり、エアコンの温度に気をつけたり…と簡単なことでいいのです。ちょっとした積み重ねがエネルギーの節約につながります。そして、子供達にも節水や節電を分かりやすく伝えることでご家庭でも気をつけてくれることが期待できます。

再利用やリサイクルを行う

SDGsでは、環境問題について真剣に改善しようと目標を立てています。地球の環境は、ありとあらゆる生命や暮らしの基礎。その基礎が環境問題によって崩れしまったら私たちの生活は成り立たなくなってしまうかもしれません。そうならないためにも保育でもできることを行いましょう。再利用やリサイクルは保育でも簡単にできる環境問題への取り組みです。まずは再利用やリサイクルで子供に自然に環境問題の改善に取り組んでもらえたらいいですね。

災害に対して備えを

誰一人取り残さない防災への取り組みをすることもSDGsの中に含みます。保育でできる災害に対しての備えは2つあります。園で防災グッズを用意しておくことと子供達に防災に意識を持ってもらうために避難訓練を行うことが簡単にできる災害対策でしょう。避難訓練の大きなねらいは、災害という異常事態に慣れておくことです。実際に被害に合った時にパニックを抑えるための訓練とも言えるでしょう。子供達が地震や火事という場面をどうすればいいのかを前もって知っておくことがとても重要です。

紙の無駄遣いを減らす

紙の主原料は木。そのため、日常的に紙を使い続けることは森林破壊に繋がります。紙を消費することで、SDGsの15の目標である陸の豊かさを守るが叶わなくなってしまうのです。自然を守るためにも保育でも紙を浪費しない工夫をしましょう。最近では、ペーパーレスといって紙を少なくすることを社会全体が意識するようになりました。保育でもICTシステムを使ってペーパーレス化をするところが増えました。ペーパーレス化をすることによって事務作業が減り、保育士のストレスも減らすことができるので検討してみてはいかがでしょうか!

自然の大切さに触れる

保育の中では、水やりをして植物を育てたり、自然遊びの中で自然の移り変わりを学ぶことで自然の大切さを学びます。自然遊びには他にも、好奇心を育み想像力を高めたり、自然を五感で感じ親しみが生まれたり…といった効果が期待されます。そうやって子供達が自然の大切さに触れることで、SDGsの目標である陸の豊ゆたかさも守る。つまり、子供たちが緑の大切さを理解し、植物を守ることができますよ。

感染症の予防をする

感染症の予防をすることは、すべての人に健康と福祉をというSDGsの3の目標につながります。最近ではコロナウイルスにより、感染症予防は特に気をつけなければいけなくなりました。現状、日本ではまだ幼児はワクチンの接種対象ではありません。そのため、今流行りのオミクロン株は子供の感染が急増しているそうです。簡単にできる感染症予防として、まずは正しい手洗いを子供に身につけさせてみるはいかがでしょうか。子供の手洗いの習慣化には是非こちらの記事を参考にしてみてください!

子供達にsdgsをわかりやすく説明しよう

遊びの中で教える

遊びの中で、子供が自然とSDGsの問題について考えるきっかけを作りましょう。保育では、自然遊びがSDGsを一番取り入れやすい遊びなのではないかと思います。季節の風物詩をとりいれながら、子供達と外を観察してみるのはいかがでしょうか。自然遊びは自然のことだけでなく、外で遊ぶことで子供の体力を向上させる効果もあります。そのため、SDGsの3の目標である健康問題についても解消することができます。

絵本による読み聞かせで教える

絵本を通じて読み聞かせで子供達にSDGsを伝えてみてもいいかもしれません。絵本の世界の中で教えてみることで子供は分かりやすく理解できるかもしれませんよ。読み聞かせには、子供の感情が豊かになったり、想像力や言語力の向上、しつけが身につく…といったさまざまさな効果があります。絵本で子供達がSDGsについて考えるきっかけを作ってあげましょう。本記事では、SDGsについて幼児向けの絵本を2冊ピックアップしてみましたので是非お手に取ってみてはどうでしょうか!

わたしがかわる みらいもかわる SDGsはじめのいっぽ

めくってまなぼう!もっとしりたい プラスチックのこと

sdgsのロゴは使用許可は必要?

商用や資金調達目的以外は使用許可は不必要

SDGsのロゴって無断で使っていいの?とロゴを保育現場で使う時に気になる保育士さんもいると思います。SDGsのロゴは商用や資金調達目的以外は使用許可は要りません。そのため、学校や幼児教育で学習目的に使う分には問題ありません。しかし、ロゴを使う時には加工はNGでそのまま使うことといったルールがありますので気をつけましょう。

SDGsのロゴについてはこちらから様々な種類がダウンロードできますので是非活用してみてください!

まとめ

子供が楽しんでsdgsに取り組める工夫をしよう

今回は、今話題によく上がっているSDGsについて詳しく解説しました。いかがでしたでしょうか。
SDGsは、2030年までに達成しようと掲げている目標。現在が2022年で、8年後には達成期限が来てしまいます。意外と2030年はすぐそこまで来てるもの。子供が自然と行動に移せるようになるには、遊びや読み聞かせといった楽しくSDGsを理解して取り組める工夫をすることが大切です。まずは、本記事でご紹介したできそうなことから保育に取り入れてみましょう!

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