保育士さんの乾燥対策とは?【乾燥による影響・対策方法・加湿の落とし穴など】

寒い冬場の時期❄️
夏もエアコンによる乾燥は気をつけないといけないものですが、冬場もエアコンによる乾燥に気をつけなければいけません。乾燥は肌だけでなく、喉が乾燥しているとウイルスにもかかりやすくなってしまいますのでしっかり対策していきましょう!今回の記事では、これからの時期にぴったりの乾燥対策についてまとめてみました!保育者だけでなく、保護者の方も参考になりますのでぜひ最後までご覧ください!

一番乾燥しやすい季節は?

一年で一番乾燥しやすい季節は”冬”

一年で一番乾燥しやすい時期は、冬の時期です。
日本は湿度が季節によって大きく変化する国。12月〜4月は湿度が下がる時期。部屋を暖めるためにエアコンを使うことが多くなると思います。エアコンを使うことで部屋の中の乾燥はより悪化します。私たちが快適に過ごせる湿度は大体40〜60%。エアコンを使う際は、十分に乾燥に注意しなければいけません。また、エアコンを使うことで屋外と屋内の温度差が冬は特に差が出てしまうものなので気を付けましょう。

保育士くらぶ

乾燥による体への影響

ウイルスや感染症にかかりやすくなってしまう

ウイルスは低温や乾燥に強く、湿潤と高温に弱いもの。そのため、冬の時期はウイルスの活動にとって良い条件が揃っています。更に、口や鼻の呼吸器系が乾燥することによって粘膜を覆っているバリア機能が弱くなりうまく動くことができず、ウイルスや感染症にかかりやすくなってしまうことも…。冬に風邪や感染症が引きやすいのは上記の理由があります。最近、オミクロン株によってまたコロナウイルスが流行りはじめていますのでウイルス対策のための乾燥予防は徹底したいですね。

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肌や髪へのダメージ

健康な肌には約20~30%の水分が含まれています。しかし、肌の水分が20%以下になると乾燥肌になってしまい手荒れにも繋がります。冬場は特に湿度の低下で乾燥肌になりやすいもの。肌に適した湿度は65~75%と言われています。また、肌だけでなく髪へのダメージもあります。髪が乾燥すると、パサつきや広がりが酷くなってしまい、髪の内部が水分不足に陥ってしまうので肌や髪をクリームやオイルで保湿するように心がけましょう。

冬でも気をつけないと脱水症状の可能性が…

乾燥する冬は無意識のうちに体の中の水分が蒸発しやすい状態。脱水症状は夏のイメージですが意外にも冬も起こります。「かくれ脱水」というものが冬場には起こりやすいのです。

脱水症状で起こる症状は以下の通り。子供に異変があった時の参考にしてみて下さい。

1.頭痛
2.集中力の低下
3.日中の強い眠気
4.食欲不振
5.腹部の不快感
6.胃もたれ
7.体に力が入りにくい
8.筋肉痛
9.足がつる

サワイ健康推進課から引用

遊びに夢中になっていると水分補給を忘れがち。大人の方が子供へこまめに水分補給を促すようにしてあげてください。

体以外にもこんな影響が

火災が発生しやすくなる

乾燥は火事の原因の一つとも言われてるほど、乾燥する冬の季節は火事が起こりやすく実際、空気が乾燥する年間出火件数の6割を占めています。乾燥で火災が起きやすい原因は空気が乾燥すると建物や家具などに蓄えられる水分量も少なくなるそう。給食室がある保育園では特に火災に気をつけなければなりません。また、給食室がない園でもストーブを使う際は火災に気をつけなければなりません。子供達が誤ってストーブを倒してしまわないような対策をしましょう。

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静電気が起きやすい

冬になると静電気にも悩まされると思いますが、静電気が起こりやすい原因も「乾燥」によるものなのです。静電気が起こりやすいタイミングとしては、金属製のドアノブに触ったときや服と服が擦れて静電気が発生したり…などです。子供達に触れた時に服と服が擦れ静電気が発生して子供が痛みで泣いてしまった。なんてトラブルが起きたら大変ですよね。もしかしたら子供が静電気の怖さで手を握ってくれなくなるかもしれません。対策としては部屋の中を加湿したり、手を保湿したりしましょう。そうする事で静電気が溜まりにくくなるでしょう。

乾燥しやすい部位はどこ?

特に乾燥しやすい場所は”手”

手は他と比べて皮脂腺が少ないため、手洗いや消毒、空気の乾燥などで皮脂と水分が失われやすいです。子供に手荒れしている手を見られたり手が触れた時に「ガサガサしてる」「先生の手が変…」などと言われたらショックですよね。
手荒れに有効な対策は3つあります。一つ目はクリームで保湿する事。二つ目は、皮脂を洗い流さないようにできるだけ水かぬるいお湯で手を洗う事。熱い温度は避けるようにしましょう。ハンドソープの泡を残さず、優しく洗い拭くようにして刺激をさせないようにしてください。3つ目はゴム手袋を使う事。水仕事をするときは素手で行うのではなく、なるべくゴム手袋を使うことで手が荒れることがなく水仕事を快適に行うことができます。

簡単にできる!乾燥対策とは

濡れタオルを干す

Wet towel drying on clothes line with laundry clips

お部屋の加湿をするには、加湿器が効果的ですが加湿器の設置が難しい場合は手軽にできる”部屋に濡れタオルを干す”というやり方がおすすめです。その際にバスタオルなどの大きめのタオルを干すようにしてください。お部屋の広さに合わせてタオルの大きさと枚数を調整しましょう。また、タオルが乾いてないか確認すること。そして、子供が干しているタオルを触れたりすることがないようにしましょう。子供は興味本位で何をするかわかりませんのでせっかく干していたタオルを落としてしまう可能性もあります。ちゃんと干されているかを定期的に確認するようにしてください。

換気をする

換気をすることで乾燥対策になります。また、換気をすることは上記で紹介した加湿器や濡れタオルを干す方法のカビ予防にもなりますよ。厚生労働省が推奨している換気の方法をぜひ実践しましょう❕

■換気回数※を毎時2回以上(30分に一回以上、数分間程度、窓を全開する。) とすること。
※ 換気回数とは、部屋の空気がすべて外気と入れ替わる回数をいう。

■空気の流れを作るため、複数の窓がある場合、二方向の壁の窓を開放すること。窓が一つしかない場合は、ドアを開けること。

「換気の悪い密閉空間」を改善するための換気の方法 – 厚生労働省

加湿器を使う

乾燥しやすい冬の時期は室内に加湿器が特におすすめです。設置する際は、清潔に保つため頻繁に掃除することも必要です。保育園や幼稚園で加湿器を設置するときは場所にも気をつけなければいけません。

  • エアコンの風が当たらないところ
  • 床に置かない
  • 窓際から離す
  • 家電の近くに置かない
  • 子供の手の届くとこは置かない

以上の5点を気をつけなければいけません。特に危ないので子どもたちの手が届くところには絶対におかないよう気を付けましょうね。

乾燥対策の加湿には大きな落とし穴が…

気をつけないとカビが…

加湿をすることはメリットだけではないのです。気をつけないと室内にカビが生えてしまってかえって健康に悪い状態になってしまいます。室内にカビが生えてしまうと見栄えも悪いですし、保護者が園内に入ってきた際にクレームを言われたら困りますよね。加湿器は乾燥対策に効果的ですが、手入れをこすまめにしないとカビの温床なのです。一番の問題は、加湿器の中に入っている内部の水を手入れせずに放置してしまうこと。きちんと手入れしないとタンクや溜まった水が色んな菌に汚染されてしまうので気をつけなければなりません。

加湿のしすぎにも注意

加湿しているのに肌の調子が悪い、乾燥してしまうといったお悩みは実は加湿のしすぎかもしれません。加湿のやりすぎは逆効果になることもあります。加湿のしすぎによる新陳代謝の異常から皮膚のバリア機能が低下して、刺激に弱い肌になってしまうことも…。加湿やり過ぎは肌トラブルだけでなく、カビやダニの原因にもなります。また、エアコンは加湿が必要ですが石油・ガスストーブ・ファンヒーターは加湿がなくても問題ないのです。必要に応じて加湿器を使うようにしましょう。

まとめ

乾燥対策には”加湿”が大事!

Moistening of air in children room, baby boy lying in crib with humidifier in use next to bed

今回は、保育園や幼稚園での乾燥対策についてまとめてみました。いかがでしたでしょうか。
乾燥対策にはなんといっても加湿が特に重要だということがわかりましたね。乾燥対策をすることで今流行りのコロナウイルスも予防にもなります。しかし、加湿をすることはメリットだけではありません。加湿器を使うことによってカビ対策も同時に行わなければなりませんので気をつけましょう。加湿器を子供が触れないように気をつけることも大事です。これから楽しみな冬を快適に過ごすためにも今回ご紹介した対策を試してみてはいかがでしょうか。

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