保育園で起きた子どもたちの喧嘩にどう対応する?対応の仕方から注意点まで総まとめ【保育園・子ども・喧嘩・トラブル・対応・報告・注意点】

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保育士をしていると子ども同士の様々なトラブルに遭遇することがあるのではないでしょうか?

今回はそんな子ども同士の喧嘩への対応法について紹介していきます。注意点やポイント、保護者対応に関しても触れているので是非参考にしてみてください。毎回対応に追われる保育士さん、まだ対応経験のない新人保育士さん必見です!

よくある喧嘩の原因

自分の要求が通らない

幼い子ども同士では言葉が上手く通じません。そのため、言葉よりも手が先に出るケースが多くなります。状況把握や、他人の立場でモノを考えることもなかなか難しいので、些細なことがきっかけで争いごとが起きます。自分だけの視点で、「これがしたい」「こうしたい」といった感情を働かせます。そのため、要求が通らないといらだったり、理由がわからず泣き出してしまうといった事態が起きるのです。

(例)おもちゃの取り合い

子どもたちに多い喧嘩の原因の一つに「おもちゃの取り合い」があります。これは、前述した「自己主張」が大きく関係しています。意思疎通のための基本的なコミュニケーションの他、相手の気持ちを汲み取ることが出来ないので、お互いに「このおもちゃがいい!」となった時に喧嘩が発生しやすいです。また、友達が使っていたおもちゃを自分も使いたくなって、同意なしに無理やり奪ってしまうことも起こります。幼い子どもの特徴でもある、”他人の物が良く見える”といった現象がおもちゃの取り合いの原因となりやすいのです。他にも、ある程度年齢が上のクラスでは、「貸して」と言っているのに貸してくれないといったことも起こります。

(例)物を壊された

例えば、一生懸命組み立てていた積み木を壊した/壊されたという際に問題が起きます。わざとでなく単なる不注意の時もあれば、衝動的に壊してしまうなんてケースもあるかもしれません。外遊びでは砂場で作っていた泥団子などを壊してしまうこともよくあります。自分が組み立てていたり作成中の物を壊される分においても、コミュニケーションの問題や自分の感情だけで動いてしまう乳幼児ならではの性質が関係しています。また、意外と厄介なのは子どもたち自身の持ち物を壊してしまうケースです。子どもたちの水筒やヘアピンなどを倒したり壊してしまうとなると、保護者の方にも迷惑をかけることになります。しかし、幼い子どもたちが共に過ごしている保育園で、このようなケースは付き物と言っても過言ではないですよね。

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すぐ止めるべき喧嘩

暴言が出た時

相手を傷つけてしまうような言葉が飛び出したら止めましょう。スムーズに言葉を話せるようになる年中クラス~年長クラスの子どもたちに起こりやすいので注意が必要です。「お前!」「○○しろよ」「うざい!」などを始めとし、他にも不快になるような言葉遣いを使う可能性があります。喧嘩の相手を傷つけるだけでなく、周囲で聞いている子どもたちにも悪影響を及ぼしかねます。万が一出た際には、なぜ言ってはいけない言葉なのか、きちんと向き合って話す必要があります。

怪我の恐れがある時

言葉で上手く伝えることが出来ない乳幼児は、相手を叩いたりひっかいたり噛みつくといった暴力をしてしまうこともあります。軽度ならまだしも、かなり力強くしてしまったり当たり所が悪いと病院に連れて行かなければならないほどのこともあり得ます。怪我をしてからでは遅いので、しっかり監視をしながら、手が出そうになる前に保育士さんが止めることが大切です。

揉めごとが続いている時

喧嘩が継続している際には、なるべく早めに止めに入った方が良いでしょう。怪我や暴言などの危険性がないものの、一定時間が経過しても収まる気配のない時は、らちが明かない他、よりひどい喧嘩に発展してしまう恐れがあるので注意が必要です。

泣いている子どもがいる時

喧嘩をすると泣き出すケースが多いですよね。泣いているだけではすぐに止めなくてもいいのですが、泣き続けている時は止めに入りましょう。ただ状況が読めずに泣いているケースもあれば、原因があって泣いているケースもあります。泣いている子どもがいる際は、少なからず様子を見て状況によってはすぐに止めに入るようにしましょう。

一方的な時

喧嘩と言ってもお互いが喧嘩しているわけではなく、片方の子どもが一方的に争おうとしていることもあります。そうした際には、保育士さんが一方的に怒っている方の子どもの話を聞いてあげましょう。一方的な攻撃を阻止することが大切です。

1人対大勢の喧嘩の時

複数に対し1人だけが責められている状況は平等ではなく危険です。仲間外れやいじめなどに発展しやすく、子どもをさらに精神的に追い込む危険があります。このような場合には、1人だけの話を聞くのではなく両者の話を聞き、喧嘩を止めましょう。

喧嘩への対応の仕方

喧嘩した本人たちへの対応

喧嘩をしたからといってむやみに叱るのはNGです。まずは、痛いところや怪我はないかを確認しその後、話をゆっくりと聞いてあげましょう。話を聞く際は、他の子どもたちにも配慮し教室を離れたり隅に移動することもおすすめです。その際、お互いの話を平等に聞くだけでなく目を見て頷きながら話を聞いてあげることが大切です。例え片方が悪くても、「○○ちゃんがいけないじゃないの」などと言った責めるような言葉はNGです。今後どうするべきかを両者に聞き、そして仲直りにまで持っていけるようにしましょう。

周囲の子どもたちへの対応

喧嘩していた本人たちではなく周囲に他の子どもたちがいた際は、その子たちにも配慮が必要です。喧嘩の様子を見て、怖い思いをしてしまう子どもや泣き出してしまう子どももいるかもしれません。周囲の子どもたちを別の場所に移したり、喧嘩が起きたことを説明してあげることが大切です。「みんなで仲良く遊ぼうね」といった声掛けがあってもいいかもしれません。

保護者への対応

子どもたちの喧嘩で保育士さんが頭を悩ませる一つの原因に、保護者の方への報告があるかと思います。軽度の喧嘩であれば、連絡帳やお迎えの際に一言添えれば済むかもしれません。しかし、怪我や所持物の破損、本人が深く傷ついたりするときちんと状況説明をする必要があります。保護者の中には、相手の子どもや保育士さんを責めようとする方もいます。そのため、さらに大きなトラブルにもなりかねます。喧嘩の原因と状況、子どもたちの気持ちや保育士さんから見てどうかなどを話し、保護者の方に把握してもらいます。また、保護者の方の不安や不満もじっくり聞いてあげられるとよいです。そして今後の対応の仕方についてなどを話していけるとベストです。

仲裁の祭の注意点

状況を把握する

喧嘩が起きた経緯や状況を把握することはとても大切です。保育士さんが仲裁に入る際には、両者に話を聞き、きちんと状況を理解しましょう。周囲の子どもたちに聞くこともいいかもしれません。上手く話が出来ない年齢であれば、保育士さんが状況を把握し、解決策を考える必要があります。

平等に話を聞く

喧嘩をした両者に話を聞くことが重要です。主張の激しい子どもや泣いている子どもの方にばかり寄り添うのではなく、まずは一度、お互いから話を聞きましょう。その際、1人1人から同じ分量で聞くことを意識し、勝手にどちらかを”悪い/悪くない”と決めつけることは避けましょう。

お互いの気持ちを聞く

上記で示した ”平等に話を聞く”に通じているのが、お互いの気持ちを聞くことです。喧嘩になった原因があるはずなので、子どもたちが抱いている感情を大切にしてあげることが重要です。”どうしてこうなったのか”、”どうしたいのか” など、子どもたちの考えや気持ちを聞いてあげましょう。そうすることで、イライラやもやもやが軽減し自然に和解しやすくなります。また、子どもたち同士の気持ちも確かめることができ、勘違いなどをなくすことも出来ます。

仲直りをする方法を一緒に考える

喧嘩をしたら仲直りをする必要がありますよね。子どもたち同士では、素直になれなかったり上手く伝えられずに仲直りが出来ないなんてこともよくあるかと思います。そんな子どもたちの仲裁に入ることで、仲直りを後押しします。ポイントとしては、保育士さんがすべてを指示しないこと。子どもたちに対し今後どうしたいのかを聞き、そのためにはどうすればいいのかを一緒に考えます。そうすることで、子どもたち自身の気持ちを大切にでき、仲直りにも結び付きます。

成長に繋がることも

喧嘩は悪いことばかりではありません。他者とぶつかり合う機会となり、成長に繋がります。トラブルが起きることで、コミュニケーションや譲り合いなど社会で必要なことを学ぶことができ、良い機会でもあるのです。子どもたちが自分の考えや気持ちを述べることで相手の思いを知ることも出来ます。喧嘩には、集団社会で生きていくために欠かせない要素が詰まっているのです。

急なトラブルにも冷静に対応できるようにしよう

今回は子どもたちの喧嘩についてまとめていきましたがいかがでしたでしょうか。保育園では必ず起こりゆる喧嘩ですが、対応をしっかりと行えばそれほど大きな問題ではありません。喧嘩は決して悪いことではなく、「なぜこうなったのか」「今後どうしたいのか」といった子どもたちの気持ちを大切にすることで、成長に繋げることも出来ます。急なトラブルにも冷静な対応を心掛け、子どもたちが仲良くできるよう工夫していきましょう。

よくある質問

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