児童指導員とは?【仕事内容や勤務先、給料、将来性について解説】

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近年注目されている児童指導員

皆さんは児童指導員という職種を知っていますか?児童指導員とは何らかの問題があり、養護が必要である子どもに対してサポートを行う仕事のこと。特に近年では虐待や貧困問題が加速したり、障がい児の増加により児童指導員の需要が高まっています。本記事では児童指導員とはどんな職種なのか、また児童指導員の仕事内容や勤務先、給料まで幅広くご紹介します。この記事を読んであなたも児童指導員という働き方をぜひ検討してみてください。

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児童指導員とは

養護が必要な子どもに対し、サポートを行う職種

児童指導員とは、養護が必要な子どもに対し必要なサポートを行う職種のことを指します。近年日本では虐待や貧困等の問題が深刻化していることをご存じでしょうか?それらの問題によって家庭で暮らしていくのが厳しくなった子どもたちの親代わりをするのが児童指導員の仕事。またそれだけでなく、発達障がいや身体障がいを持つ子どもたちのお世話も児童指導員が行っています。このように児童指導員という職種は、何らかのサポートが必要な子どもたちを直接支援する仕事だと言えるでしょう。

児童指導員の仕事内容

個別支援計画や自立支援計画の作成

児童指導員の仕事内容として、個別支援計画や自立支援計画の作成があげられるでしょう。個別支援計画とは、障がいのある子どもや何らかの問題により家庭で暮らせない子どもたち一人一人のニーズに合わせて、どのような支援をすべきかを考えまとめた文書のこと。そのため個別支援計画は支援が必要な子どもたちの現状や課題、今後の支援方針についてまとめられた文書と言えるでしょう。この文書があれば児童指導員は質のいい支援を行うために何が必要なのかがわかるため、個別支援計画の作成は指導員にとって重要な仕事と言えるでしょう。

身体障がいや発達障がいがある子どもの療育

児童指導員の仕事内容の二つ目に、身体障がいや発達障がいのある子どもたちの療養も考えられるでしょう。配属される現場によっては身体障がいや発達障がいを持つ子どもたちが暮らしている施設で働くことも予想されます。特に近年、発達障がいの診断を受ける子どもたちの数が急増しており、発達障がいのある子どもたちのお世話をする機会も多くなることが予想されます。これらの施設で働く場合は子どもたちが発する小さなサインに気づき、フォローをしていく姿勢が大切になってくるでしょう。

しつけなどの生活指導

しつけなどの生活指導も児童指導員の仕事に含まれます。何らかの問題があり家庭で安心して暮らすことができない子どもたちには、児童指導員が親代わりとなってしつけなどの生活指導を行います。そのため児童指導員一人一人が常に子どもたちに見られているという感覚を忘れず、子どもたちのお手本として勤務する必要があるでしょう。特にしつけなどの生活指導を行えば子育てにも近い感覚を感じることができるかもしれません。子ども好きな人にとっては児童指導員の働き方は向いていると言えるでしょう。

学校や児童相談所への連絡

児童指導員の仕事内容には、学校や児童相談所への連絡業務も含まれます。何らかの問題によって家で安心して暮らせない子どもたちや障がいを持つ子どもたちのサポートを行っているのは児童指導員だけではありません。そのため子どもたちに質の高いサポートを行うためにも学校や児童相談所との連携が必須になってきます。これらの点からも学校や児童相談所といった公的機関との連絡業務も大事な仕事の一つになるでしょう。連絡業務の内容としては面談の日程調整などがほとんど。親と子どもとの架け橋となるためにも公的機関との連絡業務は重要と言えるでしょう。

児童の引き取りに関する保護者面談

児童の引き取りに関する保護者面談も、児童指導員の仕事内容に含まれるでしょう。虐待や貧困問題などが原因で子どもを預かっている場合、児童の引き取りに関する保護者面談を行うことがあります。親にとっても子どもにとっても抱えている問題は様々で、面談中にヒステリックになったりしてまともに話し合いができないケースもあったりします。そのため児童の引き取りに関する保護者面談に関しては、高いコミュニケーション能力や危機察知能力が必要になると言えるでしょう。

児童指導員の勤務先

児童養護施設

児童指導員の勤務先には、児童養護施設があげられるでしょう。児童養護施設とは、災害や事故によって親が死亡あるいは行方不明になっている子どもや、親から虐待されている子どもなどが暮らす施設になります。またそれだけでなく親が病気になっていたり、離婚して十分に親から養育を受けられない子どもも、この児童養護施設では暮らしています。そもそも児童養護施設は児童福祉法によって定められた児童福祉施設の一つ。そのため児童養護施設国が運営している施設と言えるでしょう。

障がい児入所施設

児童指導員の勤務先には、障がい児入所施設もあげられます。障がい児入所施設とは、身体障がいや知的障がい、精神障がい、発達障がいなどといった障がいを持つ子どもたちを支援するための施設を指します。障がい児入所施設には入所型と通所型の2つの形があり、それぞれに特徴があります。入所型の場合は障がいがあり、家庭で生活を送るのが難しいこどもを24時間体制で指導員がサポートする施設。一方通所型は障がいを持つ子どもが通所をしながら療育を受ける施設を指しますよ。

乳児院

乳児院も児童指導員の勤務先の一つにあげられるでしょう。乳児院とは何らかの事情で親子が共に暮らせない家族をサポートするために、乳児を保護し養育する施設のことを指します。乳児院は1947年に初めて設置され、当初は栄養失調や感染症から子どもたちを守ったり、戦災孤児を保護するために生まれたもの。しかし現在では主に親からの虐待や親の病気によって子育てができない親をサポートする場所に変わりつつあります。また乳児院では里親や養子縁組のサポートなども行っていますよ。

児童指導員の将来性

子どもの貧困や虐待、育児放棄の増加により需要が高まる

子どもの貧困や虐待、育児放棄の増加により、児童指導員の需要は高まっています。特に子どもの貧困問題に関しては1980年代から日本は増加傾向にあり、7人に1人の子どもが貧困状態にあるという調査結果が出ています。先進国の中でも日本の貧困率はとても高く、最悪の水準だと言われているほど。また虐待数も日本は年々増加傾向にあり、平成30年度は15万件も虐待相談が寄せられています。これらのことからも児童指導員の将来性は今後も高まることが予想されるでしょう。

発達障がいと診断される子どもが増え、需要が高まる

発達障がいと診断される子どもたちが増えていることも、児童指導員の需要が高まっている理由の一つと言えるでしょう。発達障がいには、注意欠陥多動性障がい(ADHD)や学習障がい(LD)、自閉症スペクトラム障がいなど様々な障がいがあげられます。発達障がいと診断されることが増えた大きな理由が発達障がいの知識が社会で広まり、社会的にも受容されつつあるからという点。また日本では出生体重の低下も問題視されており、そのことも発達障がいと関連があるとされています。これらのことからも児童指導員の将来性は今後も高まっていくと言えるでしょう。

児童指導員の給料

働く場所によってばらつきが大きい

児童指導員の給料については、働く場所によってばらつきが多いと言えるでしょう。児童指導員として働く人は勤務先もバラバラ。そのため給料にも幅があります。平均年収300万から500万ほどとみておくといいかもしれません。また勤務先の中には公立施設と民間施設とがあるので、公立が民間かでも給料は変わってくるでしょう。公立施設で働く場合は公務員の給与規定に基づいて支給されるため、一般的な公務員の年収と変わらないと思っていいかもしれません。また民間施設の場合、公立施設よりも年収が低い傾向にあるでしょう。

児童指導員になるには

児童指導員任用資格の取得要件

大学または大学院を卒業している人の場合

児童指導員になるために必要となるのが児童指導員任用資格。大学または大学院を卒業している人の場合は、児童指導員任用資格を取得できることがあります。取得できるのは大学や大学院で心理学や教育学、社会福祉学などを勉強していた人。大学でこれらの分野について勉強して卒業した人は卒業証明書、または履修科目証明書を提出することによって、児童指導員任用資格を取得することができますよ。

教員免許などの資格を取得している人の場合

児童指導員になるために必要な児童指導員任務資格は、教員免許などの資格を持っている人も取得することができますよ。対象となるのは、幼稚園、小学校、中学校、高等学校のどれかの教員免許を保有している場合。免許証の写しを提出することによって児童指導員任用資格を取得することができます。幼稚園教諭や小学校教諭の資格を生かしたいという人にも児童指導員はおすすめと言えるでしょう。

実務経験を満たしている人の場合

児童指導員になるために必要な児童指導員任用資格については、実務経験を満たしている人でも取得することができます。該当する分野を大学で学んでいなかった人や、現在教員免許などを持っていない人でも実務経験をこなしていれば、児童指導員になることができますよ。児童福祉施設で2年、中卒の方の場合は3年働いていれば資格を取得することができます。この場合は実務経験証明書や卒業証明書が必要となるでしょう。

児童指導員のやりがい

子どもの成長を近くで見守れる

児童指導員のやりがいには、子どもの成長を近くで見守れる点があげられるでしょう。児童養護施設や障がい児入所施設といった児童福祉施設に入所する子どもたちは心身ともに不安を感じていることが多いです。そのため心を開いてくれるまでには時間がかかりますが、その分子どもたちの成長に大きな喜びを感じることができるでしょう。そのような点で児童指導員は子どもの身体面の成長も精神面の成長も見届けることができる素敵な職業だと言えるかもしれません。

子どもから信頼される

子どもたちから信頼される点も、児童指導員のやりがいの一つでしょう。先ほどもお話したように児童福祉施設に入所する子どもたちは様々な不安を感じています。中には親から虐待を受けた子どもや親を亡くした子どももいるため、精神的なトラウマを抱えている子も多いです。そんな中児童指導員は子どものサポートを一番近くで行う仕事のため、自然と子どもたちから信頼されるようになります。子どもたちが心を開いてくれた時や始めて信頼されていると感じた時は大きな感動を感じることができるでしょう。

子どもも親も助けることができる

児童指導員のやりがいとして、子どもも親も助けることができる点があげられるでしょう。児童指導員の業務内容は児童福祉施設で暮らす子どもたちのお世話だけだと思われがちですが、直接その親御さんと面談を行ったりしてコミュニケーションをとることもあります。また障がい児入所施設に勤務する場合は、親の代わりに食事や入浴といったお世話を行うため、親自身の負担を減らすことができます。このような点からも子どもだけでなくその親も助けているのだという感覚を肌で感じることができるでしょう。

まとめ

やりがいある児童指導員として働いてみませんか?

児童指導員は子どもを近くでサポートしながら、子どもと親の両方を助けることができる仕事。また特に子どもの成長を見守り、少しずつ心を開いていく様子に感動を覚えることでしょう。このような点からも児童指導員として働くことによって、自分の働きにやりがいを感じながら働くことが可能になるでしょう。あなたも需要が高く、やりがいも感じられる児童指導員として働いて、毎日を充実させてみませんか?

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