保育士さん必見~トイレトレーニングのポイントまとめ~

はじめに

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トイトレの基本

成長する中で避けられない「トイレ」。乳幼児期の子どもと接する保育園では、特に身近に感じるかもしれません。今回は、そんな子どもたちのトイレトレーニングについてまとめていきたいと思います!現役の保育士の方必見です!

トイレトレーニングってなに?

「トイレトレーニング」とは、子どもが自力でトイレでの排泄が出来るようにするためのトレーニングです。いわゆる「オムツを卒業する」ということを目的としています。子育てをする過程で避けては通れない課題です。

オムツを付け、自由に排泄をしていた子どもにとって、トイレに行くという行為はそう簡単ではありません。また、個人差の生じることでもあるので、いかにそれぞれの子どもに合ったトレーニングが出来るかが、成長できるカギとなってきます。

いつから始めるのがいいの?

一般的には、2歳くらいになると徐々に始めだすイメージを持っている人が多いのではないでしょうか。園でも2歳を目安に取り組み始めるところが多い一方で、早いと1歳台から始めるところもあるそうです。

しかし、あくまで個人差があるため、一定の年齢になったからと言い強制的に始め、進めることはよくありません。保育園での練習は、保護者との連携が必須となってきます。様子を見ながら、各子どもに沿った方針で徐々に始めていきましょう。

トイレトレーニングを始める目安(サイン)について簡単にまとめたので、参考にしてみてください。主に、身の回りの一連の流れが自力で出来ることが目安になってくるかと思います。

☑おしっこの間隔が数時間以上あく(少なくとも1時間半以上)

☑1人で歩ける

☑おまるに座れる

☑着脱衣ができる

☑周囲の人と意思疎通が図れる

トイトレの重要性

トイレトレーニングがきちんとできず排泄面で課題が残ってしまうと、小学校に上がってから子ども自身が苦労することになります。時間のある未就学の段階で、トイレトレーニングはきちんとすべきなのです。

しかし、近年では、オムツ離れが遅れているとも言われています。その原因として、「履き心地や吸収効率のいいオムツの普及」「共働き家庭の増加で家庭でのトレーニングがおろそかになるケース」といったことが挙げられます。

だからこそ、保育園でもトイレトレーニングは出来る範囲で実施をし、フォローしていく必要があります。排泄に関することは特に大変ですが、きちんとしたサポートが出来ると、子供の成長に大きく貢献できるほか、保護者の方からも大いに感謝されることとなるはずです。

保育園でのトイトレ~実践編~

ここからは、保育園で実践できる「トイレトレーニングの進め方」についてまとめていきたいと思います。保育士の皆さん、是非参考にしてみてください。

トイレの存在を知ってもらう

まずは、第一に「トイレの存在を知ってもらうこと」が大切です。日常的にオムツで生活している子どもたちにとって、トイレは身近な存在ではなく、把握していない子も少なくありません。そのため、最初は「トイレはどんなものなので、どこにあるのか」「トイレとは何をする場所なのか」について教える必要があります。

下記に、トイレを認知してもらうためのポイントについてまとめてみました。誰でも試せる簡単なことなので参考にしてみてください。

☑ 子どもたちをトイレに連れていき、その場で説明する

☑ トイレの絵が載っている絵本や紙芝居で読み聞かせする

☑ トイレに関する映像を一緒に見る

☑ 「先生トイレ行ってくるね」と声掛けしてみる

トイレに行く習慣づけ

トイレを知ってもらえるようになれば、次は「トイレに慣れさせること」が大切です。上記で示していることと多少被りますが、トイレで排泄をする流れを子どもと確認し、実際にトイレで排泄をしてもらうように仕向けましょう。

その際、食事をした後や、体を動かす授業や教室移動などの後、昼寝の後など、子どもが最もトイレに生きたがるタイミングに合わせ、トイレに連れて行くようにしましょう。その際、「この時間に行かなければならない」とならないよう、「トイレに行ってみようか。」「そろそろおしっこ出るかな?」といった声掛けを行うように心がけましょう。そうすることで、子どもたち自身も尿意を感じたらトイレに行くといった流れを自然に掴めるようになりやすいです。

オムツからパンツへ

トイレで排泄が出来るようになると、オムツではなく、パンツを履くようになります。せっかくトイレトレーニングをしていても、オムツをつける習慣が残っていれば、練習の意味がありません。しかし、着衣に関しては家庭でしてから保育園にやってくるため、保育士さんにはどうにもならないことがあります。そのため、保護者との連携をこまめにとることで、進度のズレを生じさせないにしましょう。

また、よくトイレトレーニング中には、「トレーニングパンツ」というものを身に着けます。布製や紙製など種類は様々で、子どもが喜ぶキャラクターや柄物も多くあります。保護者と連携をし、家庭で身に着けてきてもらうよう提案をしていくこともおすすめです。

保育園でのトイトレ~コツとNG編~

続いては、保育園でのトイレトレーニングのコツとNGなことについてまとめていきます。

即実践できるので、トイレトレーニングを実行している保育士さんやこれから検討している方、是非参考にしてみてください!

時期も重要?

トイレトレーニングを始める時期にも、実はポイントがあることご存じですか?大人の方も感じるかと思いますが、冬の方がトイレに行く頻度が多くなりやすい傾向があります。膀胱の収縮の関係により、寒い冬の方が頻繁にトイレに行きたくなるのです。一見、冬にした方がよさそうにも感じますが、冒頭でも示したように、トイレトレーニングは、「おしっこの間隔を一定時間を開けられるようになってから」という一つの目安があります。このことから、比較的、頻繁にいかなくて済む夏場にトイレトレーニングを実施した方がスムーズにいくと言われています。

また夏場は、気温も高く洗濯物が乾きやすい季節ということもあり、失敗をして濡れてしまっても世話がしやすいというメリットもあります。

褒めて伸ばす!

何事も、子どもは「褒めて伸ばす」ことが重要であり、トイレトレーニングも同じです。トイレで用が足せたら「おじっこ上手にできたね、偉いね!」や、「○○くん/○○ちゃん、トイレでおしっこできるなんてかっこいい!」など、常に褒めることを心掛けましょう。

子どもは、褒められると自信が付き、格段に成長することが出来ます。どんなに些細なことでも、積極的に褒めることで、自己肯定感をあげ、成功体験として繰り返しできるようになっていきます。

ごほうびシール作戦

上記では、声がけの面で褒めることについてをまとめましたが、シール等の「物」でごほうびを与えることも重要です。

以下はその例です。シールはあくまで例ですが、スタンプやおやつ等他の物でも活用できます。

① トイレに行き、おまるや便座に座るだけでシールのごほうび
トイレ内のどこかしらに台紙を配置し、シールを貼ります。そこに行ってこそ味わえる特別なごほうびとなり、子どものモチベーションにつなげることが出来ます。

② トイレで排尿したら先生からの特別シールのごほうび
座るだけでなく、実際に排尿に成功した場合は特別なシールのごほうびをあげます。通常ではもらえない特別なシールをあげることで、排尿の習慣づけになります。

トイレをかわいくする

閉塞感や退屈さで、トイレに行きたがらない子どもも多くいるはずです。そんな時、トイレ内の装飾を少し工夫するだけで、簡単に誘導することができ、楽しいスペースに変えることが出来ます。

 ☑子どもたちが描いたイラスト
 ☑かわいい置物、フィギュアやポスター
 ☑キャラクターもののカレンダー
 ☑先生からのメッセージなど

上記はあくまで例です。

子どもたちから何があったら頑張れるか、嬉しいかを尋ねてみるのもおすすめです。装飾を初めてうまくいった子がいた場合は、家庭でも似たような方法でトイレトレーニングをしてもらうように促すと良いかもしれません。

[NG]無理強いはしない

子どもの数だけ、ペースはそれぞれです。普段は上手くいっている子どもでも、時には調子が悪いこともあります。そんな時、周囲が焦って急かす素振りを見せると、子どもにもそれが伝わり、余計に出来ないことがあります。

また、尿意は自然現象であって、決まった時間に行くものではありません。タイミングでもないのに、無理矢理トイレに連れていかれると、子どもは「トイレは嫌な場所である」というレッテルを張ってしまいます。

上手くいかなくても無理強いをするのではなく、子供1人1人に沿ったペースでトレーニングをしましょう。

〔NG〕失敗を責めない

トイレトレーニングをしていれば、失敗もつきものです。失敗をした際に、思わず叱ったり、「なんでできないの」や「○○ちゃんは出来ているのに」と言った不満を漏らすことはNGです。トイレに間に合わず漏らしたり、便座で上手に出来ずに失敗しても、決して責めるのではなく次につながる声掛けをしましょう。

園でのトレーニングで失敗をしてしまったら、連絡ノートへの記載や保護者への相談を通じて、失敗を連続させないことが重要です。

トイトレで意識すべきこと

園でのトイレトレーニングを行う中で、意識すべきこと心に留めておくことをまとめてみました。

保護者との連携を

トイレトレーニングにおいて、保護者との連携はとても大切です。「保育園/家庭ではここまでできた」「今日は○○を失敗した」と互いに報告することで、園でも家庭でも円滑にトレーニングを進めることが出来ます。

需要なことは、園と家庭でペースを合わせることが出来るかどうかです。特に保育園では、保護者よりも長時間トイレトレーニングに向き合う時間が多いことから、園での指導がベースとなってきます。園で行っている取り組みをなるべく取り入れてもらえるよう促したり、子どもの様子を正確に伝えたり等、情報共有を徹底することで、スムーズにトイレトレーニングを行うことが出来ます。

みんなそれぞれのペースがある

子供には、それぞれ個人差があります。すぐにコツをつかんで上手くいく子も入れば、なかなかうまくいかない子もいます。また、おしっこの出る間隔の違いにより、タイミングがつかめず保育園で上手くいかないケースもあるのです。保育園はあくまで保護者の代わりをするところであるため、無理強いはせず難しい場合は家庭にも相談しながら進めていきましょう。

難航する機関が生じれば、一定期間トレーニングを中断する方法もあります。子ども1人1人のペースに沿って焦らず進めることが大切です。

最後に

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保育園のトイレトレーニングについていかがでしたでしょうか。

成長するために避けては通れないトイレトレーニング。保護者に代わり多くの子どもの自立を支えることは非常に大変です。しかし、個人差があり、速さは決して重要ではありません。保護者との連携をきちんと取り、様子を見ながら子どもたちのペースで進めることが大切です。

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