保育士が移住するには?【家賃補助・補助金の情報も】

保育士の移住情報まとめ

目次

今、注目を集めている地方移住。東京や大阪での都会生活に疲れた人にとって、地方での生活はとても魅力的なものではないでしょうか。都会とは正反対に、ゆったりとした時間が流れる地方。また、移住する際には手当や補助金がもらえたりと、金銭的なメリットも多くあります。

特に、地方へ移住し保育士として働く人には、国はもちろん地方自治体からも手厚い支援が用意されています。また、手厚い支援がある背景には、地方の保育士不足が深刻化しているという事情があります。今回は、そんな保育士が地方に移住する際の情報をまとめました。移住のメリットやデメリットはもちろん、移住に人気の都道府県まで幅広くご紹介します。これから地方に移住したい保育士の方や移住を決めこれから地方の仕事を探そうと思っている保育士の方は是非参考にしてみてくださいね。

保育士の地方移住者が重宝される理由とは?

地方都市でも保育士不足による待機児童問題があるため

年々、全国で加速する保育士不足。保育士が不足しているのは、東京や大阪といった大都市だけの問題ではありません。当然、地方都市においても保育士不足は深刻です。また、合わせて問題となっているのが待機児童です。厚生労働省が発表した「保育所等状況関連とりまとめ(令和2年4月1日)」によると、待機児童数が100人を超える市町村は全国各地に22箇所見られました。その中でも、ワースト5に入る市町村は、さいたま市や明石市など、いずれも地方都市だったのです。保育士の地方移住が重宝されるのには、地方における保育士不足や待機児童問題が大きく影響しています。

保育士として移住するメリット

支援金や補助金を受け取ることができる

保育士不足を解消するために、各自治体では保育士に対する支援金や補助金を用意しています。多く見られる支援の一つが家賃補助です。さらに、移住をする前の調査や就職活動に対して補助金を出している自治体もあります。地方に移住し、保育士として働きたい人にとって、家賃や移住準備にかかる費用は大きなネックとなるでしょう。しかし、資金的な補助が得られれば、保育士としてのスタートを切りやすくなります。

Uターンも対象なら補助金をもらいつつ地元で働ける

Uターン就職とは、地元を離れて進学や就職をした人が再び地元へ戻り働くことを言います。保育士としてUターン就職を果たす人もいるでしょう。地方自治体のなかには、Uターンをする保育士を確保するための補助金を出しているところも多く見られます。もしも、対象の地域へUターンすることになれば、補助金をもらいながら地元で働くことができるため、住みなれた街で安心して働くことができます。

移住しても資格を活かすことができる

保育士は、資格が必要な職業の一つです。保育士の資格を保有している人は、保育士が不足している地域において重宝されます。知らない土地に移住した場合、職探しに苦労することはよくある話です。しかし、保育士の資格があればすぐに仕事を見つけやすいといっても過言ではありません。保育士は、どこへ行っても十分に活かすことができる資格であり、安心して移住に踏み切る際の切り札とも言えます。

常に人手が不足しているので新年度に限らず仕事を始められる場合がある

保育士の仕事は基本的に年度毎に進んでいくため、中途採用は難しいイメージがあります。しかし、現在は慢性的な保育士不足で、年度の途中でも新たに保育士を募集している施設が少なくはありません。そのため、新年度を待つことなく保育士としての仕事を始められる可能性があります。つまり、新年度が始まる4月に移住する必要がなく、自分のタイミングで移住ができる点も保育士として移住するメリットと言えるでしょう。

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保育士として移住するデメリット

都会での生活に比べると生活がどうしても不便になる

保育士として働く場合に限らず、都会での暮らしのような便利さを地方都市に求めることはできません。例えば、移動一つにしても、多くの地方都市は車を必要とします。都会のように電車一本で目的地に到着することは稀で、電車が利用できたとしても、本数は都会と比べて極端に少ないでしょう。また、商業施設や娯楽も少ないため、都会の暮らしに慣れている人は、休日の過ごし方に戸惑うこともあります。

地域によっては地方特有の人間関係に疲弊する可能性がある

地方都市での暮らしには、近所づきあいが濃厚だったり、地域におけるネットワークが強かったりといった特徴があります。例えば、地域によっては地元の行事に参加しなければならないケースも少なくはありません。都会暮らしに慣れている人にとって、カルチャーショックを感じるような地方特有の人間関係に驚くこともあるでしょう。あまりにも密接なコミュニティに疲弊し、ストレス過多になることも覚悟しておく必要があります。

保育士として移住する際の注意点

移住者は公務員試験に合格しにくいので働くなら民間の保育園一択

公立の保育園で働く場合、公務員保育士の試験に合格する必要があります。公務員保育士の試験は倍率が非常に高く、そう簡単には受からない難関です。移住して保育士として働く場合、公務員保育士を選択すると合格までに無駄に時間を費やすことにもなりかねません。一方、民間の保育園は求人が豊富で、すぐに働ける可能性が高いです。移住者が就職する際には、民間が運営している保育園を選ぶ方が得策と言えるでしょう。

地方や離島だからといってのんびり仕事できるわけではない

そもそも保育士という仕事は、非常に忙しいというイメージがあります。特に、保育士不足の昨今は、保育士一人当たりがみる子供の数が多く、気の休まる時がありません。当然、忙しさは都会だけの話ではなく、地方や離島へ移住して保育士になった場合でも同じです。残業だけではなく仕事を持ち帰るような現実もあります。都会の暮らしに疲れて、のんびりした生活を求めて移住した場合、想像していた以上に忙しい日々に驚くこともあるでしょう。

保育士に人気の移住先都道府県ランキング

1位:沖縄県

保育士として移住する人へ向けたサポートがある

沖縄県の待機児童数は、2019年4月の段階で全国2位。非常に深刻な状態にあり、県を挙げて保育士の就職支援を行なっています。例えば、保育士就業準備貸付は、40万円以内の貸付が無利子で行われ、2年間保育士として働けば全額返還免除となります。また、エリアによっては保育士として移住する人へ向けた補助金も用意されています。金銭面で移住を悩んでいる人にとって助かる制度だと言えるでしょう。

オンラインの移住体験ツアーがある

また、沖縄本島だけではなく離島への移住を希望する人へおすすめなのが移住体験ツアーです。宮古島市や石垣市などをはじめとする離島エリアで、暮らしの体験や職場見学のツアーをすることができます。オンラインでの移住体験ツアーも用意されており、自宅から沖縄の離島を見学することができるのも魅力的。費用を抑えながらも沖縄の様子を見ることができるので、できるだけ費用をかけずに移住を希望する人にとって助かる制度です。

沖縄への移住・補助金の詳細はこちら

2位:広島県

自治体による家賃補助がある

広島県は待機児童問題への取り組みが積極的で、保育士にとって働きやすい環境が整っています。東広島市では、保育士宿舎借り上げ支援事業を採用。保育士用宿舎を借り上げる事業者に対して自治体が家賃補助を行う制度です。入居する保育士にとっては家賃負担が軽くなるというメリットがあります。移住への憧れはあるけれど、家賃の問題がありなかなか踏み切れないという方にとって、利用価値の高い制度と言えるでしょう。

片道交通費支援制度がある

さらに、東京圏から広島県への移住をする人に対して、事前調査の際にかかる交通費の一部を負担してくれる片道交通費支援制度が設けられています。住居探しや職場訪問等で広島へ訪れる際の交通費を広島県がサポートする制度です。オンラインではなく、直接現地へ行って職場の雰囲気や住居を確かめたい人におすすめ。夫婦で調査をする場合は、二人分の費用を補助してもらえる点も嬉しいポイントと言えます。

広島への移住・補助金の詳細はこちら

3位:長野県

東京圏や大阪等からの移住に対する支援金がある

移住希望先として上位にランクインする長野県。都内からのアクセスがよく、二地域居住を目指す人にも人気があります。移住に対するサポートが充実しており、長野県の各市町村において移住支援金が用意されています。東京圏や愛知、大阪から長野へ移住し、県内で働くか事業を立ち上げる人が対象のため、当然保育士希望の人も該当します。2人以上の世帯の場合は、最大100万円の支援金が出るため、夫婦や家族での移住においても助かる制度と言えるでしょう。

若者向けの家賃補助がある

長野県では住居にまつわるサポートも多く用意されています。例えば、信濃町では若者定住促進家賃補助という制度が設けられています。40歳未満の人が自治体指定の賃貸住宅に入居することで、家賃補助が受けられるという制度です。移住において家賃の問題は大きなネックとなります。できるだけ家賃を抑えて移住生活をスムーズにスタートさせたい人にとって、非常に助かる制度と言えるでしょう。

長野県への移住・補助金の詳細はこちら

4位:静岡県

東京圏からの移住に対する補助金がある

2020年の移住希望地ランキング1位に輝いた静岡県。これまでも上位にランクインするほど、移住地として非常に人気があるエリアです。移住制度が充実しており、保育士として静岡での暮らしに憧れる人が活用できる制度がたくさんあります。静岡市が用意している移住・就業補助金もその一つ。東京圏から静岡に移住し、県内で働くか起業した人に対して補助金が支給されるという制度です。2人以上の世帯には最大100万円が支給されるため、夫婦や家族でも安心して移住することができます。

若者夫婦の移住を支援する制度がある

伊豆市では、若者夫婦の移住を支援する制度として若者定住促進補助金があります。夫婦のどちらかが満40歳以下であれば利用できる制度で、住宅を購入した場合には最大100万円の補助金が支給されるというもの。賃貸住宅に暮らす場合でも、家賃補助が2年間受けられます。賃貸補助に関しては婚姻届の提出から1年以内の夫婦のみが対象です。保育士はもちろん、その他の職業の人でも受けることができる制度となっています。

静岡県への移住・補助金の詳細はこちら

5位:秋田県

移住オンラインツアーのアーカイブ配信がある

四季折々の自然を堪能できる秋田県。全国でもトップクラスの子育て環境が整っており、家族で移住したい人にも適しているエリアと言えるでしょう。移住をする前に、自分の目で現地を確かめたいという人におすすめなのが、秋田移住オンラインツアーです。自宅にいながら、秋田の様々な地域の暮らしを体感することができるのが魅力。アーカイブ配信もあるため、いつでもチェックすることが可能です。

子育て世代の移住に対する補助金がある

秋田市では、子育て世代の移住に向けた移住促進事業補助金が設けられています。子育てをしながら保育士として秋田県で働きたい人におすすめの補助金です。夫婦のどちらかが50歳未満で、18歳未満の子供を養育している人が利用することのできる制度。住宅の購入や賃貸費用、転居にかかる費用に対して補助金が支給されます。金銭面で移住に踏み切れない人にとって、非常に助かる制度と言えるでしょう。

秋田県への移住・補助金の詳細はこちら

移住して保育士として働きたい方を募集しています!保育士の移住情報や求人情報を知りたい方はこちらからご相談ください!(無料)

全国の保育士向け移住支援事業情報

今回、地方への移住を検討している保育士の方向けに、都道府県別に移住支援情報をまとめました!気になる都道府県や都道府県のより詳しい支援情報が知りたい方は、下記の都道府県をクリックして、是非詳細をチェックしてみてくださいね!

北海道・沖縄

北海道沖縄

東北

青森県岩手県秋田県宮城県山形県福島県

関東

東京都茨城県栃木県群馬県埼玉県千葉県神奈川県

中部

新潟県富山県石川県福井県山梨県長野県岐阜県静岡県愛知県

近畿

大阪府京都府兵庫県奈良県三重県滋賀県和歌山県

中国

鳥取県島根県岡山県広島県山口県

四国

徳島県香川県愛媛県高知県

九州

福岡県佐賀県長崎県熊本県大分県宮崎県鹿児島県

移住して保育士として働くということ

地方への移住は様々な苦労もあります

田舎暮らしや自然が豊富な地域への憧れだけで地方へ移住すると、様々な驚きがあります。例えば、交通手段の不便さや娯楽の少なさなどといった面でカルチャーショックを受けることも多いでしょう。また、近所づきあいや地域のコミュニティの濃厚さに疲れてしまうことも否めません。さらに、土地勘や繋がりがない中での暮らしなので、慣れるまでの苦労に関しては覚悟が必要だと言えるでしょう。

移住することでかけがえのない体験も出来ます

地方移住をすると、四季折々に変化する自然の営みに感動する日々が待っているでしょう。また、新鮮な自然の恵みを食材として楽しめる点も地方移住ならではの利点です。特に、保育士として働く人にとって、豊かな環境で子供たちと過ごす時間は、都会では味わうことのできない素晴らしい経験となるでしょう。心身ともにリラックスした状態で仕事に邁進できる点も地方移住する魅力と言えます。

よくある質問

具体的にいつ移住するか決めていないのですが相談に乗ってくれますか?

はい。もちろん、具体的に移住できる時期が決まっていなくてもご相談に乗ります。こちらの相談窓口よりお申し込みください。移住に最適な時期や移住までにかかる時間もアドバイスいたします!

移住して保育士として働いている人は多いですか?

はい。多くの方が移住して保育士として働いています。約100名程度の方が2020年の1年間でアスカを通して移住して保育士として働いています。アスカを通じて移住した保育士さんのインタビューはこちらからご覧ください。保育士のお仕事は全国共通なので、移住しても働きやすいでしょう。

保育士くらぶには移住情報以外にどんな記事がありますか?

保育士くらぶは移住情報以外に現役の保育士・幼稚園教諭や保育士を目指す学生さんにとって手遊びや保育内容など今日から役立つ保育のネタをご紹介しています。こちらのトップページより色々な記事をお楽しみください。

保育士くらぶ

ABOUTこの記事をかいた人

保育士くらぶは保育士の転職キャリアサポートを行うアスカが運営しています。保育士くらぶ編集部のメンバーは元保育士や幼稚園教諭出身のメンバーを中心に「保育業界をもっと良くしたい!」という思いがあるメンバーが在籍し、日々執筆しています。保育士くらぶでは現役保育士さんが職場で活かすことが出来る、保育のノウハウやネタ、保育学生にとって必要な知識などを発信しています。 アスカは保育士の就職支援を行う会社です。1994年創業。全国で約10万名の保育士、幼稚園教諭の皆さまが登録しています。年間約1万名がアスカを通じて保育園や幼稚園、学童などの施設への就職を決めています。 保育士の求人情報は 【保育求人ガイド】 https://hoikukyuujin.com/ プロフィール入力で園からスカウトを受ける 【保育士スカウト】 https://www.hoikushiscout.com/