和歌山県に保育士が移住して働くには?【補助金・支援金情報も】

目次

和歌山県では、保育士の人材確保のため、条件を満たすことにより返済免除となる貸付制度や支援金制度があります。保育士資格を持っている人は、移住先の1つとして考えてみてはいかがでしょうか?和歌山県は、山と川、そして太平洋に臨む海に囲まれ、とても自然豊かなところです。2004年には、紀伊山地の霊場と参詣道が世界遺産に登録され、熊野古道として親しまれています。暮らしやすい和歌山県の魅力、そして、保育士として働くことのメリットやデメリット、利用できる制度について紹介します。

和歌山県ってどんなところ?

和歌山県の基本データ

和歌山県は、紀伊半島の南西部にあり、南の端にある串本町潮岬は本州の最南端に位置しています。面積は約4,725平方キロメートルで、土地の8割が山林です。昔の呼び名である「紀の国」は、「木の国」から由来していると言われています。人口は914,055人で、人口密度を見てみると全国で29位(2020年10月1日現在)。山間部は過疎化が進んでいるので、2割の平坦地にたくさんの人が住んでいることになります。梅やみかんが有名で、他にも桃や柿といった果物が豊かに実ります。世界遺産の影響もあり、国内外からの旅行客が多く、観光業にも力を入れています。

和歌山県の気候

和歌山県では、北部を紀北、南部を紀南と呼びます。紀北から紀南まで、海岸沿いの平均気温は16.9度。海からの暖かい風を受け、一年を通して農作物が栽培できる暮らしやすい気候です。一方、高野山周辺の山間部の平均気温は、10.9度と随分低くなります。1月から2月に寒波がやってくると、高野山までの道はチェーン規制がかかるほどです。降水量は、南部に行くほど多くなる傾向があります。一番南にある新宮市や串本町は、夏から秋にかけて雨が多いですが、夏に涼しく冬に暖かいという利点があります。

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保育士が和歌山県に移住して働くメリット

経済的な支援制度がある

和歌山県では、移住者に対する支援制度とともに、保育士に対する支援制度も充実しています。保育士が就職するまでの準備資金や、未就学児を預ける保育料を借りられる制度で、2年間保育士として従事することで返還は免除されます。和歌山県での保育士の有効求人倍率は、2020年7月の時点で1.27倍。高い値ではありませんが、全職種と比べてみるとやや高めです。共働き世帯が増える中、子供を預けて働きたい母親が増えています。和歌山県の経済を良くしていくため、子供を安心して任せられる保育士に手厚い制度が用意されています。

和歌山市で保育士求人が多い

和歌山県で保育士の求人が一番多いところは、県庁所在地である和歌山市です。和歌山市は、大阪の中心地まで約1時間、関西国際空港までは約45分という立地です。3月から4月にかけては、和歌山城内の桜が圧巻。花見を楽しむことができます。和歌山市に焦点を当てて人口統計を見ると、人口は減ってきているものの世帯数は増えているので、核家族が増加しているということがわかります。保育士の求人数の多い理由が納得できますね。関西の主要都市までの距離が近く、自然の恵みも感じられる和歌山市は、「自然があふれた都会」といった雰囲気で暮らしやすいところです。

移住アドバイザーがたくさんいる

移住先の情報は、少しでも多く集めたいものです。和歌山県は、他府県からの移住者の受け入れに積極的なので体制が整っています。東京と大阪には、わかやま定住サポートセンターがあり、希望者はアドバイスを受けることができます。また、和歌山県の全市町村に「ワンストップパーソン」という頼もしい職員がいるので、移住先がしぼれたら具体的な相談をすることが可能です。移住した先輩からは、より地域に根づいた情報を得ることができます。移住を考える人にとってありがたい、人と人とのつながりが育まれています。

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保育士が和歌山県に移住するデメリット

保育士求人のほとんどが紀北

保育士として和歌山県に移住する際のデメリットは、求人のある市町村が、ほぼ紀北地方、特に和歌山市内に集中していることです。和歌山市は、交通の便が良く、自然に囲まれた魅力的なところですが、県内には他にも住みやすい地域がたくさんあります。紀南地方に行けば、パンダや白い浜辺で有名な白浜があります。山間部には、熊野古道があり、伝統を引継ぎ林業や製炭業で暮らしている人々の生活に触れることができます。歴史的にも文化的にも豊かな和歌山県ですが、紀南地方や山間部に行くと人口が少なく、就職しずらいというデメリットがあります。

平均的な所得額は低め

和歌山県において、大卒の平均初任給は184,900円。全国平均の大卒初任給が201,800円であることを考えると、8割程度だということがわかります。和歌山県で就職をすると、月々の収入は思った以上に伸びないかもしれません。その反面、和歌山県での家賃の月額平均は39,861円で、全国平均が54,052円なのをみると安くおさえられています。食料品や日用品は山間部に行くと割高になりますが、今はネットの時代。どんな山間部でも荷物は届きます。額面上での収入は少なく感じるかもしれませんが、工夫次第で十分な暮らしができるでしょう。

和歌山県への移住がおすすめな理由

和歌山県は東京に近い

和歌山県は近畿地方にあるという立地上、特に紀北地方は、数時間で近畿圏内どこへでも行けるので便利です。京阪神への交通の便が良いということはもとより、白浜空港がある紀南地方からは、1時間で東京に行くことができます。冬でも暖かい白浜は、別荘地として人気があり、リゾートマンションがたくさんあります。夏には、海水浴に訪れる旅行客で賑わいます。白浜空港の発着は、東京のみ。小さな空港なので混雑することがなく、早くから予約すると片道1万円弱というお得さです。

和歌山県には新鮮な野菜と魚が豊富

海と山に囲まれた自然豊かな和歌山県。食べ物が美味しいのは言うまでもありませんね。県内にはあちらこちらに直売所があり、朝採りした新鮮な野菜、獲りたての魚や海藻を購入することができます。仕事に余裕が出てきたら、野菜の栽培や魚釣りをして自給自足的な暮らしを取り入れるのも良いですね。耕作放棄地が多いので、農地は貸してもらえるでしょう。野菜を作っている人と知り合いになれば、野菜のおすそわけがあるかもしれません。新鮮で美味しい食べ物が食べられ、毎日の食事が楽しく感じられるのは嬉しいものです。

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和歌山県へ移住して働く注意点

和歌山県内どこにいても車は必須

和歌山県で暮らすにあたって、どうしても必要なのが車です。1人1台必要と言っても過言ではありません。紀南地方に行くほど、また、山間部に行くほど、公共交通機関は整っていません。地域によっては、安価で利用できる住民バスがあります。バス停に関係なく、手をあげたところで乗せてくれ、降りたいところで降ろしてくれる、過疎地ならではの良さはあります。しかし、運転免許を持っていなければ、紀南地方や山間部での暮らしは難しく、ガソリン代がかかることも考慮しておきましょう。

災害対策が必要

今となっては、どこに住んでいても不安と隣り合わせですが、和歌山県も例外なく、地震や津波などの災害対策が必要な地域です。2020年1月現在、南海トラフ地震が30年以内に発生する可能性は、70%から80%と言われています。日本は自然災害の多い国です。ただただ恐れるだけではなく、地震が起こった時のシミュレーションをしておくことが大切ですね。移住をしたら、地域の寄り合いや防災訓練などに参加し、普段からコミュニケーションを深めておくことをおすすめします。

注目の和歌山県の移住支援情報

保育士就職準備金貸付制度

和歌山県で保育士として働く場合、就職するための準備資金を借りることができます。移住するにあたっての引っ越し費用など、最初は何かとお金がかかるものです。県内の保育所で週20時間以上勤務するといった条件はありますが、和歌山県内で2年間保育士として働くと、返還免除が受けられます。

対象者

保育所等を離職した方、または当該施設等に勤務経験のない方で、県内の保育所等に新たに勤務する方

補助金額

就職する際の準備金
(転居費用、保育所で使用する被服費、通勤自転車購入費等)
400,000円以内(1回限り)

必要書類

申込者
・借入申込書
・同意書
・住民票(世帯全員、記載事項省略なし。個人番号不要)
・保育士登録証の写し
・勤務する保育所等の長の推薦書
連帯保証人
・同意書
・住民票(世帯全員、記載事項省略なし。個人番号不要)
・所得証明書
※これら以外にも、必要に応じて書類の提出を求める場合があります。

未就学児を持つ保育士に対する保育料の一部貸付制度

未就学児を育てながら、保育の仕事をする保育士に対する貸付制度です。産後休暇や育児休業から復帰する人も対象です。小さな子供を育てながらの仕事は大変ですが、子供を預けることで発生する保育料を負担してもらえるのはありがたいですね。和歌山県内で保育士として2年間従事すると、返還免除が受けられます。

対象者

未就学児を持つ保育士で、新たに保育所等に勤務する方

補助金額

未就学児を持つ保育士が保育所等で勤務する際の、子供の保育料の半額。上限27,000円/月(最大1年間)

必要書類

申込者
・借入申込書
・同意書
・住民票(世帯全員、記載事項省略なし。個人番号不要)
・保育士登録証の写し
・保育料の月額が確認できる書類(保育料決定通知書の写し等)
・勤務する保育所等の長の推薦書
連帯保証人
・同意書
・住民票(世帯全員、記載事項省略なし。個人番号不要)
・所得証明書
※これら以外にも、必要に応じて書類の提出を求める場合があります。

未就学児を持つ保育士の子供の預かり支援金貸付制度

保育士としての仕事が決まると、未就学児がいる保育士は、自分の子供を預かってもらうことを考えなければなりません。ベビーシッターに来てもらった際にかかるお金や、預かり支援に関する事業を利用した際にかかるお金を借りられます。和歌山県内で保育士として2年間従事すると、返還免除が受けられます。

対象者

保育所等に勤務する未就学児を持つ保育士が、勤務する時間帯により子供の預かり支援に関する事業(ファミリー・サポートセンター事業、ベビーシッター事業等)を利用する方

補助金額

子供の預かり支援に関する事業の利用料金の半額で、上限123,000円/月(最大2年間)

必要書類

申込者
・借入申込書
・同意書
・住民票(世帯全員、記載事項省略なし。個人番号不要)
・保育士登録証の写し
・預かり支援事業の利用計画書
・保育料の月額が確認できる書類(保育料決定通知書の写し等)
・子どもの預かり支援に関する事業の利用の時間帯及び料金が確認できる書類
・勤務する保育所等の長の推薦書
連帯保証人
・同意書
・住民票(世帯全員、記載事項省略なし。個人番号不要)
・所得証明書
※これら以外にも、必要に応じて書類の提出を求める場合があります。

和歌山県移住支援事業(マッチング支援事業)

和歌山県に移住し就職した人に対しての支援事業です。関東の都市部に住んでいる人向けなので対象者の幅は狭くなりますが、最大で100万円の補助が受けられます。該当するのであれば是非とも活用したい制度です。人材確保を目的とした和歌山県のマッチング支援事業の一環で、登録された企業や施設への就職が条件となります。

対象者

以下の2つの条件を満たす方
①移住した日の前日まで10年間のうち通算5年以上、東京23区内に在住又は東京圏のうちの条件不利地域以外の地域に在住し、東京23 区内への通勤していた方。
②移住した日の前日まで連続して1年以上、東京23区内に在住又は東京圏のうちの条件不利地域以外の地域に在住し、東京23区内への通勤をしていた方。

補助金額

次に掲げるいずれかの金額
①2人以上世帯の場合、100万円
②単身の場合、60万円

必要書類

●交付申請時に必要となる書類
・身分証明書(提示により本人確認ができる書類)
・移住元の住民票の除票の写し(移住元での在住地、在住期間を確認できる書類)
・移住支援金の振込先の預金通帳又はキャッシュカードの写し(確実に振込可能となる情報(金融機関名・本支店名・口座種類・口座番号・店番
号・名義人名)を確認できるものに限る)
●東京 23 区以外の東京圏のうちの条件不利地域以外の地域から東京23区内への通勤者のみ必要となる書類
・東京 23 区内で勤務していた企業等の退職証明書及び離職票等(移住元での在勤地、在勤期間及び雇用保険の被保険者であったことを確認でき
る書類)
●東京 23 区以外の東京圏のうちの条件不利地域以外の地域から東京23区に通勤していた法人経営者又は個人経営者のみ必要となる書類
・開業届出済証明書等(移住元での在勤地を確認できる書類)
・個人事業等の納税証明書等(移住元での在勤期間を確認できる書類)
●就業の場合の申請者のみ必要となる書類
・移住先の就業先の就業証明書

移住推進空き家活用事業補助金

和歌山県に移住することが決まれば、家の準備が必要です。和歌山県内22市町村にある空き家を改修して暮らす場合、改修費の一部を補助してくれる制度があります。空き家になり使われていない家が多いので、持ち主にとっても、移住者にとっても、メリットのある仕組みですね。賃貸契約を結んでからの改修費用が対象です。

対象者

県外から移住推進市町村(地域)への移住に際し、空き家を改修しようとする方

補助金額

改修工事にかかる経費の2/3で、上限80万円

必要書類

・事業計画書及び収支予算書
・同意書
・証明書

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和歌山県の保育士情報は通称「子ども未来課」で!

和歌山県で保育士として働くなら、和歌山県のホームページ内にある「こども未来課」に目を通すと良いでしょう。具体的な求人は掲載されていませんが、保育士のキャリアアップ研修や、子育て全般の情報が掲載されています。保育士向けの研修内容は、乳児保育や障害児保育、子育て支援など、これからリーダーとなる保育士を育てていくことを目的としている内容です。随時更新されているので、チャンスを見逃さないためにもチェックすることをおすすめします。

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和歌山県に移住して保育士として働くということ

和歌山県への移住は様々な苦労もあります

和歌山県で保育士して働くとなると、今のところ紀北地方での求人が中心です。和歌山県らしさをより一層味わえる紀南地方や山間部では、人口が少ないので、保育士の求人が少ないです。紀南地方や山間部では、就職や転職を考えた際に、保育士としての仕事を得ることに難しさを感じるかもしれません。しかし、テレワークが浸透してきている今、東京への便の良さが後押しとなり、関東圏からの移住者の増加が考えられます。今後、移住者の増加により、保育士の求人が増える可能性があります。紀南地方や山間部への就職を希望するのであれば、常にアンテナを張って情報収集をする必要があります。

移住することでかけがえのない体験も出来ます

和歌山県は、果てしなく広がる海と、豊かな山に囲まれた暮らしやすいところです。実際に移住された人が各地域にたくさんいます。移住の先輩たちからアドバイスを受け、地域の人たちと繋がっていくことは難しいことではありません。これからの生き方や働き方を見つめ直し、休日をどう楽しむのか、自然とどう寄り添うのかを考えた際、和歌山県はとても魅力的な場所です。和歌山県に移住し、新しい環境の中、保育士として活躍してみませんか。

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和歌山県に移住した保育士さんのために「和歌山県移住保育士相談窓口」を開設しています。住居のこと、職場のこと、保育内容についてなど保育士移住コーディネーターが無料でご相談に応じます。いきなり移住して働くハードルは高いものです。一度、職場見学してみませんか?オンラインでの面接も可能ですよ。

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よくある質問

移住して保育士として働いている人は多いですか?

はい。多くの方が移住して保育士として働いています。約100名程度の方が2020年の1年間でアスカを通して移住して保育士として働いています。アスカを通じて移住した保育士さんのインタビューはこちらからご覧ください。保育士のお仕事は全国共通なので、移住しても働きやすいでしょう。

他の都道府県の保育士移住情報も知りたいのですが?

ご覧いただいてる都道府県以外の移住の情報はこちらのページからご覧いただけます。離島にスポットをあてた記事や移住した保育士さんのインタビュー記事もございます。合わせてご覧になってください。

具体的にいつ移住するか決めていないのですが相談に乗ってくれますか?

はい。もちろん、具体的に移住できる時期が決まっていなくてもご相談に乗ります。こちらの相談窓口よりお申し込みください。移住に最適な時期や移住までにかかる時間もアドバイスいたします!

保育士くらぶ

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保育士くらぶは保育士の転職キャリアサポートを行うアスカが運営しています。保育士くらぶ編集部のメンバーは元保育士や幼稚園教諭出身のメンバーを中心に「保育業界をもっと良くしたい!」という思いがあるメンバーが在籍し、日々執筆しています。保育士くらぶでは現役保育士さんが職場で活かすことが出来る、保育のノウハウやネタ、保育学生にとって必要な知識などを発信しています。 アスカは保育士の就職支援を行う会社です。1994年創業。全国で約10万名の保育士、幼稚園教諭の皆さまが登録しています。年間約1万名がアスカを通じて保育園や幼稚園、学童などの施設への就職を決めています。 保育士の求人情報は 【保育求人ガイド】 https://hoikukyuujin.com/ プロフィール入力で園からスカウトを受ける 【保育士スカウト】 https://www.hoikushiscout.com/