「ヨコミネ式」教育法とは?具体的な内容と導入園で働くことのメリットとデメリットについて紹介!

保育士の皆さんこんにちは!保育士クラブ編集部です。

保育士の皆さんであれば「ヨコミネ式」という言葉はどこかで聞いたことがあるのではないでしょうか?

この「ヨコミネ式」は全国の多くの保育園で取り入れられている独創的な教育法の一つですが,具体的な内容については知らないという方も多いのではないでしょうか?

今回は「ヨコミネ式」教育法について,具体的な内容・メリットとデメリットを紹介していきたいと思います。

「ヨコミネ式」教育法とは?

創設者について

ヨコミネ式教育法は女子プロゴルファー横峯さくらさんの伯父・横峯吉文氏が提唱した教育法で,鹿児島県で保育園を運営して長年子どもたちと向き合ってきた経験から生み出されたものだそうです。

横峯吉文氏のプロフィール

1951年3月1日生まれ

鹿児島県志布志市に社会福祉法人純真福祉会「通山保育園」を設立。 現在は3つの保育園と「太陽の子山学校演習場」、「太陽の子児童館」の理事長。

女子プロゴルファー横峯さくら氏の父・良郎氏は実弟にあたる。

主な著書には「ヨコミネ式!『頭のいい子』に育てる10歳までのハッピーバイブル」(三笠書房2011年8月),「『ヨコミネ式』家庭でできる天才教育」(宝島SUGOI文庫2011年8月)などがある。

理念と成り立ち

「すべての子どもが天才である。ダメな子なんて一人もいない。」

「すべての子どもが天命をうけてこの世に生まれて来た。その天命を最大限に発揮させたい」

ヨコミネ式教育法は,現在および後世に,天が与えた教育理念である。この世に必然的に天から贈られた宝物である。子どもたちに平等に与えられなければならない。

(ヨコミネ式教育法オフィシャルサイトより)

https://www.yokomine.jp/powerofheart.html

 

ヨコミネ式は以上のような理念をもとに成り立つ教育法で,その目的は子どもたちの「自立(=自ら考え、自ら判断し、自ら行動・実践すること)」であるとされています。

要するに,子どもたち一人一人が持つ可能性を引き出すために「自ら学ぼうとする力」に注力した教育を行っているのがヨコミネ式の特徴だということができるでしょう。

取り入れている保育園はどのくらいある?

ヨコミネ式を取り入れている保育園はどのくらいの数あるのでしょうか?

ヨコミネ式の保育園は全国に160か所あるようです。

数の多い東京(14か所),鹿児島(11か所)などを除けば一都道府県当たり平均して数か所はヨコミネ式の園が設置されている状況なので,全国に比較的多く展開されているということがわかるかと思います。

詳しい情報はヨコミネ式教育法オフィシャルサイト 導入園リストをご覧ください。

「ヨコミネ式」に特徴的な3つのポイント

「ヨコミネ式」には以下の3つの特徴的なポイントがあります。

自立のために必要な3つの力

心の力

「心の力」とは,他人を思いやる気持ち・困難にもくじけない心のことです。

将来,子どもが悪い意味で自己中心的な「わがまま」にならずに自分の感情・欲求をコントロールすることができる人間になるために,

幼少期の頃から子どものことを過度に甘やかさず,子どもが自分でできることには手を貸さない

幼少期の頃から様々な経験を積ませる

以上のことを養育者が心掛けて実践することで失敗にくじけない「心の力」を養います。

「心の力」という言葉には,自分で解決できる問題をくじけずにきちんと自己解決する力を幼少期のうちに育てておくことが将来の「自立」につながるという意味が反映されているということができそうですね。

体の力

「体の力」とは体力や柔軟性のことです。

運動神経の基盤は6歳ごろまでに発達して出来上がってしまうので,幼少期のうちから走力・泳力・柔軟性・体操に力を入れてバランス感覚を養います。

「体の力」はその後の長い人生を健康に生きていくうえで欠かせない基礎なので,子どものころから運動神経鍛えておくことはとても重要なことだということができるでしょう。

学ぶ力

「学ぶ力」とは,「読み・書き・計算」を通して自分で学んでいく力のことで,理解力・思考力・洞察力を兼ね備えた力です。

ここでの自ら学んでいく力とは,学校やテストの勉強ができるようになる力ということではなく自然体験や友人関係などから学ぶ生きるために必要な知恵のことです。

「学ぶ力」を身に着ける目標は,人生における様々な問題を解決するのに必要な知識・情報を自ら学んで取り入れられる人間になることだということができそうです。

子どもをやる気にさせる4つのスイッチ

「ヨコミネ式」では,以下の4つのスイッチを駆使すれば子どものやる気を引き出すことができると考えます。

子どもは競争したがる

幼少期の子どもたちは「周りの子に負けたくない」,「周りの子よりもできるようになりたい」という競争心を強く持っています。

子ども同士で競争させて刺激を与えあえば,それは大きなモチベーションになりやる気を保つことができます。

子どもは真似をしたがる

子どもは他の人の真似をすることで様々なことを吸収して自分のものにしていきます。

お手本となる子どもの姿を見せることで,「自分にもできるかもしれない。」「自分もやってみたい。」という意欲が芽生えます。

子どもはちょっとだけ難しいことをしたがる

子どもは「難しいこと」を目の前にするとやる気を失ってしまいますが,あまりにも「簡単なこと」にも飽きてしまってやらなくなります。

しかし,「ちょっとだけ難しいこと」には興味を持ってチャレンジするようになります。

一人一人の子どものペースに合わせたちょっとだけ難しい課題をその都度呈示することで,子どもの興味・関心・やる気を持続させることができます。

子どもは認められたがる

人は子どもに限らず誰でも褒められればいい気分になります。

子どもが何かにチャレンジしてうまくいったときにちゃんとそれを認めてあげることで,子どもの自信と達成感を養っていくことができます。

達成感は次の行動へのモチベーションにもなり,意欲をもって続けていれば「子どもが自分でできること」は自ずと多くなっていきます。

「できること」が徐々に増えていけば自然とやる気もさらに高くなります。

うまくいったことに対してはちゃんと褒めて認めてあげることが,モチベーション維持のための重要な要素だということができそうです。

才能開花の法則

ヨコミネ式に特徴的な考え方の一つとして「才能開花の法則」というものがあります。

これは,以下の流れによって子どもの潜在能力を引き出してあげる法則のことです。

「才能開花の法則」は子どもたち自身が自分から何かにチャレンジして学ぼうとする習慣を作ることで,子どもたちの能力を引き出すことに寄与するものだということができるでしょう。

「ヨコミネ式」保育園で働いた経験のある保育士さんの生の声

「ヨコミネ式」保育園がどのような園であるのかと言うことについて皆さんがイメージしやすいように,筆者はヨコミネ式保育園で働いたことのある保育士さんに調査をしました。

得られた回答が以下の通りです。

Q1. ヨコミネ式保育園で働いていて感じたことは?

ヨコミネ式の保育園で働いていて、日々子供の成長を肌で実感できることがとても働きがいがあり、楽しかったです。 例えば、先週できなかった事が今週できるようになった子供を見ると、まるで自分の子供の成長を見ているかのように感じます。 保育士の仕事は勤務体系が大変だったり肉体的には大変だけどやっていてよかったなぁとつくづく感じます。

(ヨコミネ式保育園で勤務経験のある保育士さん)

 

たのしかったことは、「強く育っていく」そんな子供たちの過程に関われてよかったです。しんどかったこと人間関係です。残業がおおかったです。POP作りとか、衣装つくりとか事務作業もあります。どの園もそうだと思うのですが…お給料はよかったですが残業代は見込み残業として計算されているので、気持ちの面でしんどかったです。職員同士あまりなかよくなかったので頼れる人もおらず、やめてしまいました。

(ヨコミネ式保育園で勤務経験のある保育士さん)

 

体を動かす運動的な活動が多いので子供たちとたくさん体を動かしてとても楽しかったです。子供たちをほめて伸ばすような形だったので、ほめて子供たちが嬉しそうにして、どんどん成長をしていく姿を見られるのはとても幸せでした。できない子供たちでもどこかいいところを見つけてほめてあげるところがすごく好きな方針だと思いました。

(ヨコミネ式保育園で勤務経験のある保育士さん)

 

ヨコミネ式保育園に勤めていて感じたことはプレッシャーがすごい、ということです。 理由は2つあり、1つ目に保護者の保育への熱が他園に比べると段違いだということ。 2つめに、指導案・計画案などがヨコミネ式ではない保育園に比べきっちりやる必要があり、成果を求められるのが大きな理由です。 私は新卒でヨコミネ式保育園に入社し、かなり鍛えられました。

(ヨコミネ式保育園で勤務経験のある保育士さん)

 

ヨコミネ式保育園で働いていて感じたこととして挙げられたのが,

・子どもがどんどん成長していく様を見るのが楽しい

・人間関係が大変

・プレッシャーがすごい

というものでした。

やはり子どもの自発的な成長に力を注いでいる保育園だからこそ,教育の成果が出て子どもがどんどん成長していく様子を見ることはとても楽しいことのようです。

出来ないことができるようになった時の子どもの笑顔は

また,「ヨコミネ式」保育園にはその教育法の性質上,教育熱心なお子さんをお持ちの保護者が多くいらっしゃるようで,保育士さんは成果を出すような教育をすることが求められ,プレッシャーを感じることもあるようです。

精神的・肉体的には大変ではあるけれどもやりがいをかなり感じることのできる保育園であるようです。

Q2. 「ヨコミネ式」保育園で働いてみて普通の保育園と違うと思ったところは?

保育園児の能力の画一化をモットーにその公立教育の方針とは異なり、できることは面白くそして面白いから練習すると言ったように、「好きこそものの上手なれ」といったような考えの元、練習することは楽しいという逆転の発想ができているというところはすごくためになるし、他の保育園と全く違う考えであると感じられました。

(ヨコミネ式保育園で勤務経験のある保育士さん)

子どもを自発性を大事にするところです。 一般の保育園では、みんなと一緒のことができない子供がいたら、保育士がフォローして一緒にやり遂げようとしますが、ヨコミネ式では子供が自発的にやるまで根気強く待ちます。子どものやる気を出させて成長させるというところが、一般の保育園とは違うところだと思います。 そのため、子どもにとってはストレスなく保育園生活が送れています。

(ヨコミネ式保育園で勤務経験のある保育士さん)

「ブリッジできるまでさせる!」そんな園だったので普通の園とは大きく違います。体育会系のお子さんに育てたい保護者の期待もプレッシャーもありますね。若干昭和感が残っています。和気あいあい・自由な保育・のびのび・たのしい保育といったところとは、かけはなれていましたね。しかし規律正しく育てるのは小さな子でも教えればできるんだなと可能性を感じました。

(ヨコミネ式保育園で勤務経験のある保育士さん)

授業のようなものが多いと感じました。習い事をわざわざ別のところでしなくても保育園で運動や音楽など様々な事を積極的に取り入れ、講師の方にも来ていただくところが普通の保育園とは違った点かと思います。美術的なところも保育士さんが教える園が多い中、ヨコミネ式のところは講師の方を招いて行う時間が圧倒的に多い気がします。

(ヨコミネ式保育園で勤務経験のある保育士さん)

指導案や月案はヨコミネ式ではない保育園だと保育所保育指針に基づいて作成しますが、ヨコミネ式保育園ではヨコミネ式のやり方も加える必要があり、独自の保育を行っているなと感じました。 また、保育士と子どもの関係性も養護と保育のみならず、教育といった視点で関わっているようにも感じました。 そのため以上児クラスになると、子どもたちの知能や発達の様子も、他園に比べてスピードが早いと感じました。

(ヨコミネ式保育園で勤務経験のある保育士さん)

 

普通の保育園との違いとして挙げられたのが,

・子どもの自発性を重視する

・体育会系の雰囲気があり,和気あいあいとしたものではない

・通常の保育園と異なり様々な活動を行う

・指導案や月案がヨコミネ式独自の内容である

という点です。

ヨコミネ式保育園は通常の保育園と異なる点が多くあるようです。

教育方針が子どもの自主性,能力を伸ばすことに重点を置いたものなので,子ども・職員共にのびのびとした雰囲気の園ではないということができそうです。

例えば,皆ができることをできない子どもがいると,手助けせずに自分で解決するのを待ったり,出来るまでやらせるという対応を取るようです。

また,勉強・運動・芸術など行う活動の幅も広く,講師を招いて本格的に指導することもあるようです。

子どもを「養護・保育」するだけでなく本格的に「教育」するという点が普通の保育園と異なる点だということができそうですね。


「ヨコミネ式」の保育園で働くメリットとデメリット

メリット

ヨコミネ式の保育園で働くメリットは以下の通りです。

・保育にやりがいを感じられること

・子供のやる気の引き出し方を学べること

・普通の保育園よりも給料が高いこと

ヨコミネ式保育園では,子どもの特徴をよく捉えた効果的な教育を実行するので,子どもの成長のスピードが他の園に比べて早いようです。

工夫して行った教育の成果が出て,子どもが強く成長していく様子を見るのは保育士さんとしてかなりやりがいを感じることができます。

出来ないことができるようになった時の子どもの笑顔はそれだけで大きなモチベーションにもなるのではないでしょうか。

また,子どものやる気を引き出す効果的な方法をヨコミネ式保育園では学ぶことができるので,そのノウハウを他の教区・保育現場に活かすことが十分に可能です。

保育士としての精神力,体力,スキルのアップができてより必要とされる人材になれるという点もヨコミネ式保育園で働くメリットだといえそうです。

それらに加えて,給料も通常の保育園よりも高いという点もメリットの一つとして数えられます。

デメリット

ヨコミネ式の保育園で働くデメリットは以下の通りです。

・自己学習が多く求められ,厳しいこと

・プライベートが犠牲になること

・同僚や保護者との人間関係が大変なこと

・合わない人にはかなりきつい職場であること

ヨコミネ式保育園で働くことのデメリットとして挙げられるのが「厳しい職場環境」であり,ゆったりと働きたい方には不向きであるという点です。

ヨコミネ式保育園には教育熱心な先生,親が多くいらっしゃるので子どもの成長のために何をすれば効果的かと言うことを常に自分で勉強していく姿勢が求められます。

研修会や講習会への参加が半ば強制的に義務付けられる場合もあるようなので,自分のプライベートの時間を犠牲にしてでも子どもの教育のために尽力していく気力がないと働けないということができるでしょう。

また,保護者への対応や職員同士の人間関係が大変であるという点(これは保育園全般に言えることかもしれません)も働くことのデメリットの一つとして数えられます。

成果を出すことを求められる職場でプレッシャーも大きいので,職員同士がギスギスすることもあるようです。

やりがいがある反面,体力的にも精神的にもキツい側面がかなりあるようですね。

「ヨコミネ式」の保育園で働くには?

求人の見つけ方

「ヨコミネ式」保育園の求人はどうやって見つければよいのでしょうか?

求人は以下の方法で見つけることが可能です。

・ヨコミネ式オフィシャルサイトから探す

ヨコミネ式教育法オフィシャルサイトには,ヨコミネ式を導入している園のリスト(各園のHP付き)があるので自分の住んでる地域に近い保育園を検索してみてはいかがでしょうか。

・保育士向けの求人を探す

保育士さんを対象とした求人サイトでは様々な種類の保育園の求人を取り扱っているので,「ヨコミネ式」という条件を付けて検索して探してみるのも方法の一つです。

このサイトの運営元である株式会社アスカでも,保育情報ドットコムというサイトで保育士さん向けにお仕事を紹介しているのでもしよければそちらも是非ご覧になってみてください。

働く際に心掛けておいた方がいいこと

ヨコミネ式保育園で働くにあたって心掛けておいた方がいいことは以下の通りです。

・自学自習の姿勢を持つこと

・教育法の内容をちゃんと理解して自分に合うかどうか確かめてから働くこと

ヨコミネ式保育園では子どもたちの「自立(=自ら考え、自ら判断し、自ら行動・実践すること)」を目的としています。

子どもを教育理念に沿って育てるためには,まずはお手本となる先生たちが「自ら学ぼうとする姿勢」を持って子どもたちの教育にあたる必要があります。

ヨコミネ式保育園で働こうとするのならば,その教育方針を十分に理解したうえで子どもたちの指導をすることを心掛けましょう。

また,教育法の中身や園の教育方針が自分に合うか合わないかを確かめておくのも重要なことです。

ヨコミネ式は賛否両論のある教育法で,そのことを事前にあまり理解せずに働いてしまうと,合わずにすぐやめてしまうということもあり得るのでその点はわかっておいた方がいいでしょう。

ヨコミネ式教育法が保育の現場で実際にどのように行われているのか理解するためにも,一度実際に見学して確かめてみるのがいいかもしれませんね。


まとめ

今回は,「ヨコミネ式」教育法について,その内容と働くことのメリット・デメリットについて紹介してきました。

普通の保育園と比べて子どもの自主性を重んじた特殊な教育方針で,仕事はハードであるのと同時にやりがいもかなりあるということがわかりました。

ただし,ヨコミネ式は賛否両論のある教育法なので,合うか合わないかということで仕事のやりがいに大きく差が出てきます。

ヨコミネ式保育園で働くことに興味のある方はその教育理念がどのようなものなのか自分の目で確かめてから検討するようにしましょう!

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