色水遊びの保育のねらいは?【絵の具・植物・食紅を使った色水遊び】

保育士のみなさんこんにちは!保育士くらぶ編集部です。

色水遊びとは、絵の具などを使って水に色をつけて色々な色を作って楽しむ遊びです。

水遊びが大好きな子どもが多いと思います!

そんな水に色をつけて遊ぶ色水遊びは保育園でも人気の遊びの一つで、小さな子どもでも楽しめます。

今回は保育園や幼稚園で簡単に楽しめる、色水遊びの基本的な遊び方や応用方法を紹介します!

色水遊びをするねらいとは?

子ども達が純粋に色水を作り自由に楽しむことが、大きなねらいの1つです。透明な水に自分で色を入れることで変化を与え、その変化の様子を観察し楽しむことがねらいとして期待されます。

また、その他にどんなねらいがあるか紹介します。

ねらい① 知育効果

色は子どもの成長に大きく関係していると言われています。

人間の五感で一番情報量が多いとされているのは視覚で、全体の約80%を占めています。

日常生活の中で、多くの色に触れることで色に関する情報が脳に伝わり刺激されることにより、脳の発達が進みます。

このような影響もねらいの1つとして挙げられます。

ねらい② 創造性・自発性を養う

水に色を付けるといったシンプルな遊びでも、子どもは色々な遊び方を思いつき、実践し始めたりします。

水は色も形の変えることができる自由度が高いものなので、より創造を膨らませ色々な遊びを思いつくことができます。

このように自分で自由に考え遊ぶことができることで創造性や自発性を養うチャンスになります。

ねらい③ 色彩感覚を育てる

人間は生後半年くらいまで、赤青黄色しか見分けることができません。

生後半年以降、色彩感覚は徐々に発達し、3~6歳頃までに大人と同じくらいの色を見分けられるようになります。

子ども達は色を混ぜながらオリジナルの色を作ることが大好きなので、色水遊びで遊ぶことで新しい色彩感覚を身につけていきます。

色水遊びで様々な色を作り触れることで色彩感覚が豊かにすることもねらいの1つです。

ねらい④ 科学的関心を持たせる

子ども達は、水に色を混ぜたり、その混ぜた色水同士を混ぜることによって生じる変化などに興味を持つと思います。

同時に、「なぜこれを混ぜるとこの色になるのか?」「この色を作るにはどうしたら良いか?」などの疑問を色水遊びを通じて持つことにより、科学に対する興味を養います。

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色遊びの導入の仕方

色水遊びをする前に色に興味を持ってもらってから遊んだ方が子ども達もより楽しむことができるのではないでしょうか?

そこで、色に興味を持ってもらえるような色水遊びの導入方法のアイデアを紹介します。

色をテーマにした絵本を読む

子ども達が大好きな絵本を使って色に興味を持ってもらう方法です。

どんな色があるかや色の違いを視覚的に捉えられることで、実際に色水遊びするときに色をイメージしやすいかもしれません。

どんないろがすき

あの有名なクレヨンの歌の本です。

それぞれの色の紹介をされるので色について知ることができます。

歌いながら読むのがお勧めです。

いろいろバス

バスの色にちなんだもの達が、バスを乗ったり降りたりする絵本で、楽しく色を学ぶことができます。

まざっちゃおう!

これも色をテーマにした絵本で、赤青黄の三色が主役とした物語です。

それぞれが個性的で、対立したり、心を通わせたりして混ざっちゃうお話です。

色水遊びでは自分で色を作るので、どの色を掛け合わせたらどんな色になるのかを自分で考えるのにこの絵本を読んでおくとイメージしやすいかもしれません。

折り紙を使って遊ぶ

折り紙はカラフルでたくさんの色があります。

みんなで同じものを折っても色によって、かっこよく見えたりかわいく見えたりするかもしれません。

好きな色を選んで折り紙をするだけでも、色に興味を示すようになるかもしれません。

色水を使ってマジック

例えば、紫キャベツから作った色水にお酢や重曹を入れると色水が変化します。

これは、紫キャベツに含まれるアントシアニンという色素が酸性やアルカリ性のものと混ぜると色が変化するといった性質を利用したものです。

これは科学の実験にも用いられる方法ですが、原理を知らない子ども達には魔法のようなマジックに見えます。

どうして色が変わったのか、何色から何色になったのかなどを考えるため色水遊びへの導入としてみるのも面白いと思います。

また、ペットボトルの蓋に絵の具を付けておいて、ペットボトルを勢いよく振ることで透明な水に色が付くマジックもあります。

こちらの方が準備も簡単なので導入しやすいと思います。

こちらも子どもの気を引くには十分なので是非実践してみてください!

色水遊びの基本

まずは色水遊びで基本的な遊び方を紹介します!

年齢や季節に合わせたものを選ぶことが大切です。使う材料によって色の出方が違うので、いくつか材料を用意して比較して遊ぶのも面白いかもしれません。

絵の具を使った色水遊び【2歳~】

この方法が一番オーソドックスなやり方で用意するものも少ないのでお手軽にできます。

用意する物

✔絵の具
✔プラカップなどの容器
✔水
✔割り箸

遊び方

1.容器に水を入れる

2.好きな絵の具を入れる

3.絵の具を入れた水を混ぜて色水を作る

4.色水を使って自由に遊ぶ

ポイント

容器はプラカップだけではなく、ペットボトルや卵の容器などを用意すると遊びの幅が広がるかもしれません。

絵の具は、全種類用意してもいいですが、混ぜて色を作って遊べるように、赤・青・黄・白・黒のみでもいいでしょう。

絵の具の量や水の量を変えることで、色にどう変化が出るかを観察して楽しむことが色水遊びのやり方なので、あまりアドバイスをせずに、自由に遊ぶのを見守ってあげましょう。

食紅を使った色水遊び【1歳~】

この方法は、絵の具を使った色水遊びとほぼ同じで絵の具ではなく食紅を使うところがポイントです。

食紅を使っているので子どもが謝って飲んでしまっても安心です。

やり方はほぼ一緒なので絵の具を使った色水遊びも1歳児から行えますが、誤飲の危険性から、より安全な食紅を使った方法を小さな子どもにはお勧めします。

用意する物

✔食紅
✔プラカップなどの容器
✔水
✔割り箸

遊び方

1.容器に水を入れる

2.好きな食紅を入れる

3.食紅を入れた水を混ぜて色水を作る

4.色水を使って自由に遊ぶ

ポイント

食紅を入れるときに粉末だと大量にこぼしてしまう可能性があるので、塩こしょうを入れる容器を使うと振りかけて使えるので便利かもしれません。

クレープ紙を使った色水遊び【3歳~】

水の中でクレープ紙をこすったり揉んだりすると、クレープ紙の色が水に溶け出してきます。また、クレープ紙以外にも花紙でも代用ができます。

用意する物

✔クレープ紙
✔ビニール袋
✔水
✔プラカップなどの容器

遊び方

1.ビニール袋にクレープ紙と水を入れ色が出るまで強めに揉む

2.色水をプラカップなどの容器に移す

3.色水を使って自由に遊ぶ

ポイント

クレープ紙は用意や片付けが簡単で、色もしっかりと出るのでとてもやりやすい方法だと思います。

気軽に遊びたい場合は是非やってみてください。

植物を使った色水遊び【4歳~】

他の方法とは違い、まず植物を集めることから始めます。そして、集めてきた植物をすりつぶしたりすることにより色を抽出します。子ども達に植物を探してきてもらい抽出すると、1から色を作り出す体験ができるので遊びの充実度も高くなります。

用意する物

✔植物
✔ビニール袋
✔プラカップなどの容器
✔すり鉢、すり棒

遊び方

1.外で朝顔やホウセンカなどの植物を集める

2.色が出にくい物はすりつぶしてからビニール袋へ

3.ビニール袋に水を入れ色が出るまで強めに揉む

4.色水をプラカップなどの容器に移す

5.色水を使って自由に遊ぶ

ポイント

子どもだけではすりつぶすのが難しいときは、一緒にやると良いでしょう。

園庭にある植物を使っても面白いですが、野菜を使っても色水遊びができます。

色が出やすいお勧めの植物と野菜も紹介しておきます。

植物
朝顔(青、紫)
ツユクサ(青)
オシロイバナ(黄、紫)
ホウセンカ(ピンク、赤、紫)
サルスベリ(ピンク、紫)

野菜
にんじん
パプリカ
ナス
カボチャ

色水遊びの応用

ここまでは基本の色水遊びを紹介してきましたが、色水遊びは自由度が高いのでアレンジの仕方もたくさんあります。

そこで、色水遊びの応用となるアレンジをいくつか紹介していきたいと思います。

お絵かきをする【1歳~】

作った色水を使って画用紙にお絵かきをするアレンジです。

色水に直接画用紙を浸してもいいですし、筆を使ってお絵かきもできます。また、スポイトを使って水滴を落とし色を染めていくのも楽しめます。

自分で作った色水を使うことでより特別なお絵かきができると思います。

ジュース屋さんごっこをする【2歳~】

作った色水をプラカップに入れ、テーブルの上に並べてジュース屋さんごっこをしてみましょう。

メニューや看板を作って店員さん役とお客さん役に分かれて遊ぶとよりリアルになります。

また、誤飲を防ぐためにペットボトルに色水を入れ強く閉めておくと良いでしょう。ペットボトルを使うときはラベルなども子ども達で作ってみるのも楽しそうですね。

さらに、食紅を使った色水を使うとより安全です!

混色クイズをする【3歳~】

「この色を作ってみよう!」と子ども達にクイズを出してみましょう。そうするとその色を一生懸命作ろうと取り組むと思います。ある程度の制限時間を設けたら、実際に色水を混ぜて正解を発表しましょう。

また、このようなクイズがまだ難しそうなら、「この色とこの色を混ぜたら何色になるでしょうか?」と言ったクイズを出して子ども達に予想してもらい、実際に色水を混ぜて正解を発表しましょう。

スライムを作る【5歳~】

子ども達の大好きなスーパーボールも色水で作れちゃいます!

用意する物

✔作った色水
✔洗濯のり
✔ホウ砂
✔ラメ(ラメ入りを作るのに必要)
✔割り箸

作り方

1.作った色水を100cc計り、プラカップに入れる

2.色水に洗濯のりを100cc入れて混ぜる。

3.このとき、ラメ入りのスライムを作りたい場合はラメを入れる

4.水50ccにホウ砂を5g溶かし、ホウ砂水溶液を作る

5.ホウ砂水溶液を洗濯のりと混ぜた色水に加える

6.スライムの完成

スーパーボールを作る【5歳~】

スライム同様、子ども達の大好きなスーパーボールも色水で作れちゃいます!

自分で作った色もスーパーボールとして残しておけるので思い出の品にもなりそうですね。

また、前に紹介したスライムにする方法からスーパーボールができるのでスライムで遊んだ後にスーパーボールを作るのも一石二鳥で楽しいと思います。

用意する物

✔作った色水
✔洗濯のり
✔ホウ砂
✔ラメ(ラメ入りを作るのに必要)
✔割り箸
✔塩

作り方

1.作った色水を100 cc計り、プラカップに入れる

2.色水に洗濯のりを100 cc入れて混ぜる。

3.このとき、ラメ入りのスーパーボールを作りたい場合はラメを入れる

4.水50 ccにホウ砂を5 g溶かし、ホウ砂水溶液を作る

5.ホウ砂水溶液を洗濯のりと混ぜた色水に加える

6.これに塩を適量ふりかけかき混ぜる

7.しばらく様子を見て、水分が抜けてきたら容器を傾けて水だけを捨てる

8.6,7を水が出なくなるまで繰り返す

9.水分が抜けて、固まり始めたら容器から容器から取り出し手で丸める

10.ボール型になったら完成

色水遊びをするときの注意点

最後に、色水遊びをするときの注意点について紹介します。

服が汚れないように!

色水遊びをしていると、子ども達はついつい夢中になってしまい、床や机、服などが汚れてしまいます。

服の汚れを防ぐために、カッパを着て遊んだり、事前に保護者の方にお願いして汚れてもいい服などを用意して貰うのも良さそうです。

また、床や机も汚れてしまうので事前に大きめのビニールシートを床に敷いたり、新聞を机に引いておくと片付けも楽になるでしょう。

服が汚れてしまったら?

汚れないように対策しても汚れてしまうこともあると思います。

とにかく、汚れてしまったらすぐに洗いましょう。

こびりつく前の汚れなら、固形石鹸でこすれば大体落とすことができます。

しかし、時間が経ってしまったりなかなか落ちなかった場合はでんぷんのりを使ってみると良いかもしれません。

汚れてしまった部分にでんぷんのりを塗り少し置いてから、水でもみ洗いをします。

その後、でんぷんのりを洗い流せたらいつも通りの方法で洗濯します。

一度、汚れてしまうと1回では落ちないことがあるので何回か繰り返して落とすようにしましょう。

子どもが飲まないように!

子ども達が作った色水を飲まないように注意して観察しましょう。

1歳児など小さな子どもと行う場合は、食紅を使用すると万が一口に含んでも大丈夫な材料を使うと良いでしょう。

遊んだ後の色水の捨て方

遊んだ後の色水は基本的に水道で流して捨ててしまって大丈夫です。

ただ、絵の具の入れすぎであまりにも濃い場合は水道で水で薄めつつ捨てると良いでしょう。

植物やクレープ紙を使って色水を作った場合は、三角コーナーなどに流し入れて植物やクレープ紙をしっかり分別して捨てましょう。

まとめ

今回は保育園や幼稚園で簡単に楽しめる、色水遊びの基本的な遊び方や応用方法を紹介しました。

手軽に用意ができる色水遊びですが、子ども達にとって楽しく遊べるだけではなく、考え、体験することで色彩感覚などを成長させることができる遊びでもあります。

上手に活用して、子ども達の感性を伸ばせるようにしていきましょう。

今回紹介した方法を参考に、是非色水遊びを楽しんでください!

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