メリットがいっぱい!「ごっこ遊び」すぐにできるネタもいくつか紹介します!

ままごとやお店屋さんごっこ、時代が変わってその内容は世相を反映して微妙に変化していっても、基本的な部分は昔の子どもたちが遊んだ「ごっこ遊び」そのままです。

保育においても子どもたちの発育に欠かせない重要な要素で、厚生労働省の「保育所保育指針」にもごっこ遊びについて触れる記述があります。 子どもたちも大好きな「ごっこ遊び」について紹介します。

ごっこ遊びとは

ごっこ遊びとは何かになったつもりになる遊びで、興味のあるもの(物・者)のふりをする普遍的な遊びの一種です。

その対象は身近な家族(親・兄弟・祖父母など)から、テレビや絵本の登場人物、さらにペットなどの動物や人ですらない乗り物や道具、建物などの無機物まで何でもありです。

代表的なごっこ遊びの「ままごと」は、家族による日常生活を模倣した遊びで、炊事や食事・洗濯といった家事が主な対象で、その起源は古墳時代にまでさかのぼると言われています。

そんな「ごっこ遊び」は、子どもの発達や発育に良いことがたくさんあります。

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ごっこ遊びのメリット

まずは「ごっこ遊び」のメリット、子どもにとって良い影響を与えるポイントを紹介します。

想像力が養われる

何かになりきる、そのふりをするためにはこの人はどんな風にしゃべるだろうとか、これはどんな動きをするだろうと考える必要があります。

例えばままごとなら、おかあさんはいつもこんなことを言っていたという風に想像し、その通りにおかあさんを演じます。

いろいろな人や物になるために考えることで、想像力や発想力が育まれます。

社会性が身に付く

ままごとなら家族生活を真似することで、ルールや決まり事に従うことや、協調性を知らず知らずのうちに身に付けることができます。

また、お店屋さんごっこでは、社会とのかかわり方やコミュニケーション能力を養うことができます。

言語能力が発達する

人を模倣するためには相手の言うことを良く聴き、その人になりきるために喋り方を真似します。

また、2人以上で遊ぶ際には相手とのコミュニケーションツールとして言葉が重要な役割を果たします。

言葉の選び方や人の話を聴く能力の発達につながります。

実行力・問題処理能力が向上する

誰かや何かを演じる際に、相手の言動にどう対処するかを自分で考えそれを実行する必要が生じます。

こんな時にはどうすればいいか、こんな時にどう話せばいいかといった実行力や問題処理能力の向上が期待できます。

ごっこ遊びの種類

ごっこ遊びは、年齢や発達の度合いによってその遊び方はさまざまです。

ごっこ遊びの違いを年齢別に紹介します。

~2歳

ごっこ遊びは、2歳ごろから始める子どもが多いと言われます。

1歳ごろから、積み木やブロックなどを車やバスに見立てたり、家族や保育者の言葉を真似たりといったごっこ遊びの前段階の行動が見られます。

また、覚えたての言葉を使う楽しさを知る頃でもあります。

3歳・4歳

3歳ごろにはままごと遊びが多くみられるようになります。

一番身近な社会である家庭を模倣しはじめ、自身が経験したことや見聞きしたことを演じようとします。

また、友達と一緒にごっこ遊びをはじめ、それぞれの役割をイメージして真似しますが、そこで意見の対立などが起こり始めるのもこの頃です。

5歳~

5歳以上になると、ごっこ遊びもより高度になり、例えばアニメの主人公になりきろうとする子どもも出てきます。

友達とイメージを共有しながら遊ぶことが多くなり、コミュニケーションを取ることにも長けていきます。

また、シチュエーションやルールの設定などもできるようになり、対象になりきるためにいろいろ工夫をするようになります。

年齢別・ごっこ遊びのやり方・注意点

続いては、年齢別にごっこ遊びのポイントや注意点を紹介します。

~2歳

まだまだ見立て遊びの初期段階の子どもたちには、まずはごっこ遊びのやり方を示してあげましょう。

ままごとなどのルールをそれとなく教えてあげ、見立てに使う道具を用意しておいてあげましょう。

3歳・4

ルールや設定をうまくできるようになった3、4歳児には、きっかけとなるアイデアを出してあげましょう。

見立てに使う道具を自作させたり、設定や役割がマンネリ化していたら話を膨らませたりするなど新しい提案をしてあげましょう。

また、保育士が参加する場合にはあくまで脇役として見守ってあげましょう。

5歳~

この頃になるとごっこ遊びもかなり手慣れてきて、自分たちでルールや設定も作り始めるのでアドバイスをする程度にとどめておきましょう。

例えば見立ての道具の材料を用意したり、アイデアの補助をしたりといったことで手助けしてあげましょう。

ごっこ遊びのネタ帳

最後に、ごっこ遊びのネタをいくつか紹介します。

お店屋さんごっこ

定番のお店屋さんごっこはいつの時代も子どもたちのお気に入りです。

最近の子どもたちは、八百屋さんや魚屋さんを知らないという子もいるので、散歩のついでに見学させたり、写真で見せてあげたりして教えてあげましょう。

段ボールでレジや陳列台を作ってスーパーやコンビニごっこも面白そうです。

ままごと

昔ながらのままごとも子どもたちに人気です。

ご飯をつくったり、赤ちゃんをあやしたりといったおかあさんのすることを真似るのが定番ですが、小道具にスマホが登場したりと今時の世相がちゃんと反映されています。

先生ごっこ

家族に次いで身近な存在と言える保育士さんの真似をする子どもたちも多いようです。

特に、先生がピアノを弾いて歌っているところを真似て、机や段ボール箱をピアノに見立て、小さい子どもたちに弾き語りをする女の子が多くみられるようです。

そこで、段ボールなどで鍵盤を作ってあげると良いのではないでしょうか。

キャンプごっこ

段ボールでお家を作って遊ぶ子どもは多いので、天気のいい日に園庭でキャンプごっこはどうでしょう?

シーツや段ボールなどを使ってテントを作ったり、棒と画用紙を使ってバーベキューごっこをしたりも楽しそうです。

屋台ごっこ

夏祭りや花火大会などで子どもたちが楽しみにしている屋台を再現してみましょう。

段ボールや机、積み木やブロックを使って「たこ焼き」や「かき氷」の屋台を作ってみましょう。

「金魚すくい」や「くじ引き」は作った後も遊べてさらに楽しいですね。

子供の成長に合わせたごっこ遊びで楽しく過ごしましょう。

簡単な見立てあそびから、本格的なごっこ遊びまで…

子どもの成長・発達の度合いに合わせたごっこ遊びを、時にはアドバイスしたり時には登場人物になったりしながら、保育士さんも一緒に楽しみましょう!

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