【最新版】保育士の給料事情!厚生労働省データからの平均年収まとめと比較

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保育士くらぶ編集部

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保育士くらぶ編集部です。保育士の転職キャリアサポートを行うアスカグループが運営しています。保育士の皆さん向けに転職・キャリアのノウハウはもちろん、働き方やライフスタイルのちょっとしたアイデアなどもご提供していきます。

今回は、保育士の給料事情についての記事です。

保育士さんの給料事情を公私別・年齢別・都道府県別・他業種との比較を軸に触れていきます。

保育士、給料低すぎ!?

待機児童問題や保育士不足という社会問題に後押しされ、国政の場でも保育士の処遇改善が議論されるようになりました。

そのぐらい、保育士の年収・給料は低水準なのでしょうか?

「保育士ってそこまで薄給なの?」とお嘆きの現役保育士さんや、「そんな低賃金で働かなければいけないの?」と不安になっている将来の保育士さんへ向けて、保育士の平均年収・給料の本当のところを徹底リサーチしました!


保育士の平均年収①公私別

まずは、公立保育園と私立保育園の平均年収を比べてみましょう。

公立保育士は年収が高いというイメージがある人も多いかもしれませんが、実際に私立保育士とは約21万円もの開きがあります。

公立保育士の平均年収

給与月額 ※1年収換算 ※2平均勤続年数 ※3
常勤¥279,797 ¥3,357,5648.7
非常勤¥172,980¥2,075,7606.4

参考:平成29年度 幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査

私立保育士の平均年収

給与月額 ※1年収換算 ※2平均勤続年数 ※3
常勤¥262,158¥3,145,8968.8
非常勤¥169,091¥2,029,0926.7

参考:平成29年度 幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査

※1 給与月額
賞与の1/12を含む
※2 年収換算
給与月額*12 より算出
※3 平均勤続年数
現に勤務している施設だけでなく、過去に勤務していた保育所等における勤続年数も含めて算定

そもそも公立保育士(公務員保育士)とは

別名「公務員保育士」ともいわれる公立保育士は、県立や市立・町立など自治体が運営する保育園に勤務している保育士さんの事です。

公立の保育園の保育士と私立の保育園の保育士とが決定的に違うのは、公立保育士が自治体に採用された(地方)公務員だということです。

例え同じような仕事をしていると言っても公的機関で働く人と、民間企業で働く人が違うのと同じことですね。

公立は私立保育士より給料が高い理由

上記より、公立保育士と私立保育士の年収差を計算すると、約21万円と大きな差がありました。

なぜこのような収入差が生まれるのでしょうか?

勤続年数の違い

全国の保育士の勤続年数ごとの人数と、全体に占める割合 ※をまとめた下の表をみてみましょう。

2年未満から10~12年未満までの勤続年数では、私営の保育園で働く保育士の方が全体に占める割合は高いのです。

しかし、12~14年未満からは逆転し、14年以上勤続している私立保育士は公立保育士の約54%(ほぼ半数)になってしまいます。

公立の保育園で働く保育士は公務員。
公務員は年功序列で、勤続年数が長ければ長いほど給料も高くなります。
よって、公立保育士のほうが年収も高くなります。

合計2年未満2~4年未満4~6年未満6〜8年未満8〜10年未満10~12年未満12~14年未満14年以上
合計3157293881333498278942375419890168681463475564
公 営108874933388908186690359105289517736904
私 営206855294802460819708168511398011579945738660
合計100.00%12.29%10.61%8.83%7.52%6.30%5.34%4.63%23.93%
公 営100.00%8.57%8.17%7.52%6.34%5.43%4.86%4.76%33.90%
私 営100.00%14.25%11.90%9.53%8.15%6.76%5.60%4.57%18.69%

参考:平成27年 社会福祉施設等調査
※全体に占める割合は、算出値

退職率の違い

勤続年数よりもより直接的に、私立と公立保育士の退職・離職状況を比較してみましょう。

以下の表より、私立保育士のほうが約2.2%退職率が高いということがわかります。

勤務者数退職者数退職率 ※
合計517,18330,4465.89%
公営169,8457,5214.43%
私営347,33922,9256.60%

参考:平成27年 社会福祉施設等調査
※退職率は算出値

私立の保育園では、出産や子育てによる退職・離職者が多いのが現状です。

子育てが一段落して復帰する場合も、正規職員にはならず契約社員やパートになる場合が多いことも給与水準の低さの原因となっているようです。

昇給率の違い

それ以外にも、公務員と比べると私立の保育園は昇給率が低いことも一因と言われています。

給与制度が曖昧な園の場合だと、昇給しているのかもわからないほど微々たる昇給率の場合があります。

公務員の場合は、ある程度の年齢になるまではコンスタントに昇給していきます。急激に額が上がるわけではなくとも、やはり安定感があるといえるでしょう。


【番外編①】公立と私立の仕事内容・働き方・福利厚生の違い

ここまで、公立保育士と私立保育士の年収を比較し理由を探ってきましたが、公立保育士について知りたい、公立保育士にはどうやってなるのかと思った方も少なくないと思います。

番外編として、公立と私立の仕事内容や働き方、福利厚生の違いや公立保育士になるにはといったトピックもまとめました。

仕事内容、保育方針

保育士としての仕事は子どもたちを保育することですから、さほど大きな違いはありません。

ただ、私立の保育園は特色や独自性を打ち出すために新しい試みやサービスを取り入れる傾向が強いようです。公立保育園は比較的保守的な保育内容のところが多いかも知れません。

延長保育を行っている施設も、公立保育園よりも私立保育園の方が多いのではないでしょうか。

働き方、転勤、異動

そして、公立保育士=公務員ということで、転勤というデメリットがあります。(自治体内での転勤なのでそこまで遠くに行かされるようなことはないと思いますが)

また、別の「保育園」に限らず、例えば児童福祉施設などに人事異動…といったこともあるかも知れません。

福利厚生

公務員である公立保育士の給料は、私立保育園の保育士よりも高額なのが分かりましたが、福利厚生の面ではどうでしょうか?

一般企業に勤める方の場合、年金は基礎年金と厚生年金ですが、公務員には他にも退職共済年金がありますので老後の生活の安心感がさらに増します。

有給休暇に関しては、公立だからしっかり取れるかというと一概には言えないようです。

私立保育園の保育士は、産休・育休は取れないという方がかなりたくさんいらっしゃるようです。
そのため、出産を機に保育士を辞めてしまう場合が多く、勤続年数が短い原因ともなっています。その点、公立保育園では産休・育休はしっかり取ることができるようです。

公務員は勤続年数が長くなればなるほど昇給するようですので、退職してしまわずに産休・育休をしっかり取って復帰する方が多いのだそうです。

その他公立保育園で働くメリット

給料や福利厚生といった待遇が優遇されている以外にも、公立保育園で働くことのメリットはあります。特に違いが大きいのは、働き方に余裕があるかどうかではないでしょうか。

余裕のある働き方

私立保育園の保育士で、休憩をちゃんと取っているという人はほとんどいないのではないでしょうか?例えば昼食も園児の面倒を見ながらサッと済ます、もしくは食べられないといったこともあるようです。

一方公立保育園の中には、休憩時間に交代の臨時職員をスタンバイさせているという施設も…人員配置などは余裕がありますし、延長保育のない施設も少なくないので勤務時間や仕事量は私立保育園の保育士よりもゆったりしているかも知れません。

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【番外編②】公立保育士になるためには

公立保育士は私立保育士よりも高収入で好待遇なのがお分かりいただけたかと思います。

同じ働くなら年収が多い方がいいと思うのは当然ですから、公立保育士は人気の高い職種となっています。募集があれば何倍、あるいは10倍以上の志望者が殺到する狭き門になっているそうです。

しかも、公立保育園の正規職員は少しずつ減らされていて、臨時職員の数が増えているそうですし、公立保育園の民営化も進んでいるようなので、公立保育士への道はさらに険しくなって行きそうですね。

公立保育士の採用試験

その公立保育士になるには自治体の採用試験を受験しなければいけません。試験開催や募集の時期は自治体によってまちまちなので、希望する自治体のホームページなどをこまめにチェックすることが必要です。

例えば、横浜市の採用試験は以下の条件・内容で行われています。

公務員なので、年齢制限があることにも注意したいですね。

職務概要保育所、児童養護施設などで保育業務に従事します。
受験資格・昭和 60 年4月2日以降に出生した人
・次のいずれかに該当する人
(1) 保育士の登録を受けている人又は令和2年3月までに登録される見込みの人
(2) 神奈川県の特別区域限定保育士の登録を受けている人又は令和2年3月までに登録される見込みの人
採用予定人数35 名程度
第一次試験一般教養、専門、一般論文 ・一般教養
短期大学卒業程度の一般的知識(法律・政治、経済、社会・一般事情、人文科学、自然科学など)及び一般的知能(文章理解、英文理解、判断推理、数的推理、資料解釈など)についての筆記試験
・専門
専門的知識についての筆記試験
・一般論文
与えられた課題に対する記述式の一般論文
第二次試験面接、実技・面接
個別面接
・実技
保育の場面を想定

参考:2019年度 横浜市職員採用試験受験案内(免許資格職)

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保育士の年収平均② ~年齢別~

「自分と同じぐらいの年齢の保育士はどのくらいお給料をもらっているの?」といった素朴な疑問や、「年収がこれぐらいになるには何年ぐらいかかるんだろう?」という不安を感じている人もいらっしゃるでしょう。

そこで、年齢別の保育士の年収をご紹介します。

年収換算
20~24歳¥2,491,603
25~29歳¥2,716,218
30~34歳¥2,977,378
35~39歳¥3,190,283
40~44歳¥3,303,150
45~49歳¥3,164,029
50~54歳¥2,934,403
55~59歳¥3,183,573
60~64歳¥2,502,305
65~69歳¥2,954,810
70歳~¥4,191,766

参考:平成30年 賃金構造基本統計調査

上記の表より、昇給率はかなり低い水準と言わざるを得ません。

年齢が上がるごとに減少していき、離職率の高さを裏付けているようです。

初任給、新卒や20代の年収

前項で述べたように、20~24歳の保育士さんの平均年収は¥2,491,603。
とても高給とは言えませんが、初任給は一般企業とさほど変わらない額です。

ただ、保育士さんはあまり昇給しないということと、結婚出産などで退職あるいは休職する方が多いので、年収統計の基礎となる平均年齢が低くなっているので、平均年収が低くなっていると思われます。

かなり重労働なのにこの年収ではやっていけない!と他職種に転職する人も多い上、そもそも保育士資格を取得しても保育士にならない「潜在保育士」も多いのです。

一例として、20代女性の保育士さんで考えてみましょう。
各種手当を含んだ月給が20万円くらいで、ここから年金や税金保険などが引かれていくと、手取りは15~17万円となります。

割に合わないと感じる人がいるのも、もっともな話です。

地方から上京して、ひとり暮らしをしながら保育士を続けていたある保育士さんに、「東京なら、もっとお給料が高いと思って上京したのに全然変わらない。これでは地元で親元から通っていた方が楽だった…。」と嘆く方がいらっしゃるのも分かりますね。

保育士の平均年収③ ~都道府県別~

保育士の年収は、勤務する地域によっても多少変わってくるようです。
そこで、都道府県別の保育士の平均年収を比べてみましょう。

都道府県別の年収で見ると、愛知県が一番の高給となっています。逆に一番の薄給は鳥取県となっています。

物価・地価によっても差が出ますし、なにより都道府県の保育政策の違いが大きいのではないでしょうか?

処遇の違いが離職率にも影響を与えて、平均年収が変化する要因になることも考えられますね。

保育士の平均年収④ ~他業種との比較~

では、他の職業の方と比べると、保育士の年収は高いのでしょうか?それとも低いのでしょうか?
先程の平成30年 賃金構造基本統計調査を基に比較してみましょう。

職種年収
保育士¥3,418,600
幼稚園教諭¥4,044,400
看護師¥4,356,900
福祉施設介護員¥3,228,400
販売店員¥3,027,100

保育士とよく比較される幼稚園教諭の年収は、4,044,400円。
幼稚園教諭のほうが、約60万円程高いのですね。

保育士さんと同じ、福祉・教育分野の仕事の福祉施設介護員の平均年収は3,228,400円で保育士さんとおおよそ同程度です。

一方で、保育士さんと同じく重労働とされる看護師は、4,356,900円とかなり高給になっています。

接客・販売業の販売店店員(百貨店を除く)は、3,027,100円とかなり低くなっています。

他の職業の年収と比較した結果、保育士さんは国家資格で専門職ではありますが、それほど高収入ではないということが分かります。

保育士の給料はなぜ安いのか

重労働だけれど、とても重要なお仕事で、夫婦共働きが当たり前となった現在の日本にはなくてはならない職業の保育士さん。

ニーズはたくさんあるのに、なぜ保育士さんの給料は安いのでしょうか?

・日本の歴史との関係性

もともと日本の社会では、「子育ては母親がするもの」という考えがあり、他人にお金を払ってまで、子どもを預けて女性が働くことを良しとしない風潮が、つい数十年前までありました。

そういった風土・文化が、現在でも保育士という仕事を軽視する一因になってしまっているのです。

・運営は社会福祉法人のみだった

さらに、保育園が最近まで社会福祉法人のみで運営されていたことも、少なからず影響しているかも知れません。

2000年以降は社会福祉法人だけでなく、株式会社などにも門戸が開かれましたが、この規制緩和も保育園「運営」を保育園「経営」に変えたことで、人件費削減に拍車をかけてしまったという面があるのかもしれません。

今後、保育士の給料は上がるのか

「保育園落ちた日本死ね!」というブログ記事に端を発した「待機児童」論争から、保育士の劣悪な労働環境と低所得の問題が、ようやく世間の注目を浴び、保育士の処遇を改善しようという動きが活発化してきました。

国が目標とした処遇改善は4年間で約7%、月額で21,000円程度のアップが進んでいるようですが、まだまだ十分な状態とはいえません。

例:東京都の処遇改善手当

東京都のように、自治体独自でさらなる処遇改善手当の支給を打ち出したところもありますし、副主任保育士と専門リーダーという新しい役職を新設し、中堅保育士の給料をアップするという計画を発表されました。

ただ、この処遇改善手当も直接保育士さんに支給されるわけではなく、保育園に支給されてその配分は保育園が決めるというシステムなので、あまり処遇改善の恩恵に浴していないという保育士さんもいらっしゃるのではないでしょうか?

諦めるのはまだ早い!年収・給料アップのために

給料が安いとは言っても、全ての保育園が薄給というわけではありません。
保育士の需要の増加を受けて、給与額を改善して保育士を呼び込もうという努力が多くの園で行われています。

でも、どうやってそのような職場を探せばいいのかわからない…

そんなときは、保育士専門の求人サイトや転職エージェントに登録することをお勧めします。今では、プロのアドバイザーが保育園の状況を調べて、給与額や勤務形態など希望に沿った園を探してくれるところが多いのです。

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まとめ

保育士は、かなり大変な仕事であるのも関わらず、低水準な平均年収と言わざるを得ません。じゃあ、他の職種に転職しようかな…もちろんそれも選択肢のひとつです。

低収入なのは覚悟の上、やっぱり子どもが好きだから、子どもに関わる・子どもの成長を見守る仕事がしたいから保育士という仕事を全うする!そういう人も多いと思います。

ならば、少しでも待遇の良い職場を探すか、年収をアップさせるべくキャリアップして楽しい保育士ライフを送りましょう!



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