【子育て支援員てどんな仕事?】仕事内容・資格の有無・待遇まで徹底調査‼

こんにちは!保育士くらぶ編集部です。

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◎知っていますか?子育て支援員

幼稚園の散歩のイラスト皆さんは「子育て支援員」という制度をご存じでしょうか?

保育の仕事にご興味がある方は、もしかしたら一度は聞いたことがあるかもしれません。

子育て支援員とは、2015年に政府がスタートした「子ども・子育て支援新制度」により、保育の仕事や子育て支援に就業する人を増やすために創られた制度です。国が定めた研修を受け「子育て支援員研修修了証明書」が交付されると正式に子育て支援員として働くことが出来ます。

主に子育てを経験した主婦や元保育士などが対象と思われがちですが、子育て支援員は育児経験や保育士資格の有無に関係なく「子どもに関わる仕事がしたい!」と思う全ての方が対象です。「保育に関わりたい」という熱意と情熱があれば、誰でも受けることが出来ます。

*子育て支援員制度が始まったワケ

そもそも、なぜ子育て支援員制度が始まったのでしょうか?

その裏側には、ニュースでも話題になっている「深刻な保育士不足」にあります。

女性の地位向上もあり働きながら子育てをする家庭が増えているなか、年々保育園需要が高まっているにも関わらず、保育園や保育士さんの数が足りていないのが現状です。

そこで、政府が平成27年度より「子ども・子育て支援新制度」をスタートさせ博士のイラスト「少人数保育」や「家庭的保育」など保育サービスの充実を図っていきましたが、実質的な「保育士の増加」には繋がりませんでした。この現状をなんとか打破するため、政府は「保育士資格を持っていない人でも働けるような制度を作ろう!」ということで、「子育て支援員制度」が制定されたというワケです。

次に、子育て支援員にはどうやったらなれるのかについてお話していきます。

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◎子育て支援員になるには

・専門の研修を受けましょう!

勉強会のイラスト(アジア人)子育て支援員は、保育士のように国家資格を受ける必要はありません。

実施主体(都道府県・市町村など)である自治体で行われる研修を受けるだけです。大体20時間~30時間程度の研修で。、殆どの場合が「無償」で受講が出来ます。(交通費等は自己負担。内容によりテキスト代が別途かかることもある)

研修内容は自治体によって異なります。

ここでは東京都を例に挙げていきます。

◎研修対象者:都内に在住または在勤の方で、保育や子育て支援などの仕事に関心を持ち、地域で保育や子育て支援分野の各事業などに従事することを希望する方、又は従事している方。

👉引用元:東京都福祉保健局 令和2年度東京都子育て支援員研修のご案内

東京都は基礎講習に加え、研修終了後どこで働きたいかの希望に合わせ様々なコースが用意されています。これによってより専門的に知識を深めることができ、自分が今後就きたい仕事をイメージして受講が可能となっています。

こんな人におすすめ⭐

子育て支援員の方には「子育て経験者」の方も多くいらっしゃいます。子育てもひと段落ついて社会復帰を考えていて、子育ての経験を活かして資格を取得される方もいらっしゃいます。

また、保育の最前線で実践を積みながら保育士を目指して勉強する方にもオススメです。

◎子育て支援員と保育士の違い

子育て支援員と保育士は、具体的になにが違うのでしょうか?

その大きな違いは「国家資格」「民間資格」かということです。

保育士の資格を取得する為には、指定の大学や学校で講義や実習を行い専門知識を得て、試験に合格しなければなりません。

しかし子育て支援員はそういったことはなく民間の資格であるため、自治体が指定する研修を受けるだけで誰でも認定をもらうことが出来ます。

そのため、子育て支援員になるハードルはかなり低く設定されており、子どもと関わることが好きな方であったり、自分の子育てスキルを活かすためとしても活用することが出来ます。

保育の資格は持っていないけれど、保育に携わりたい!と思っている方にはぴったりの仕事です。

◎子育て支援員のおしごと

子育て支援員の仕事は主に保育補助の業務と同じことが多いです。

保育士さんほど子供と密接にかかわることは出来ませんが、保育さんのサポートをしながら子供たちと一緒に様々な業務を行います。

園によって異なりますが大体の具体例を挙げると

  • 食事やお手洗い補助
  • 遊具の準備・片付け・消毒
  • 子どもたちの寝かしつけ
  • おむつ替え
  • 登園・降園の対応

などです。

お泊り会のイラスト

保育士さんのようにクラスの担任を持つことはないので、指導案を書いたり、連絡帳を書いたりという業務は行わないことがほとんどです。

「保育補助」についてもっと詳しく書いてある記事があります。ぜひこちらも参考にしてみてくださいね!!

◎子育て支援員が働ける場所

それでは、子育て支援員の認定を受けた後、実際にはどういった場所で働けるのでしょうか?

政府が就業先として想定している場所はこちらです。

▷子育て支援員の就業先

  • 学童保育の補助員
  • 家庭的保育の補助員
  • 小規模保育の保育員
  • 乳児院・児童養護施設の保育補助
  • 一時預かりの保育員
  • 事業所内保育園の保育員
  • 地域子育て支援に関する職員
  • となっています。

    基本的には保育補助としての業務がメインとなります。

    小規模保育園ではなくても、「保育補助員・子育て支援員の方大歓迎!!」といった求人を出している保育園もあります。

    保育補助員自体は無資格でも働くことが出来ますが、「子育て支援員」の認定を得ていた方がより働くうえで有利になることも考えられますので、取得しといて損はないのではないでしょうか?

    ◎子育て支援員の待遇

    つぎに子育て支援員のお給料についてお話します。

    子育て支援員は研修のみの民間資格で保育園や学童で働くことができるますが、やはり国家資格を持つ保育士と比べてお給料は高いとはいえません。

    特に子育て支援員は保育補助の仕事がメインである場合が殆どなので、知遇も正職員ではなく、パートやアルバイトなどの待遇が多いです。

    そのため、子育て支援員の収入は資格発足当時は時給1,000円程度をフルタイム換算し、年収が180万円(補助金200万円)と想定されていました。給料袋のイラスト

    しかし政府は、保育従事者の年収や待遇の低さが問題となっている昨今の状況で、子育て支援員は保育士ではないとはいえフルタイムで働く人の年収が180万円ではあまりに低すぎるのではないかと考え、2014年の子供子育て会議にて年収を250万円(補助金300万円)にアップさせました。

    フルタイムで働く人の年収として250万円が世間一般的に高いとはいえませんが、国家資格を持つ保育士との比較から計算されたものです。

    政府は、先ほど述べたように、保育従事者の年収や待遇の低さを問題視しており、賃金の引き上げや改善を検討しています。

    今後保育士の待遇改善がなされた場合、保育に携わる大切な役割を持つ一人として、子育て支援員もそれに準ずる形で待遇改善が行われる可能性も、期待することが出来ます。

    ◎まとめ

    いかかでしたか?

    子育て支援員」という仕事は、保育に携わる方であったり、保育に興味のある方は知っている仕事であったかもしれませんが、まだまだ知名度の低い仕事です。

    これだけ保育士不足が叫ばれている世の中で、過酷な保育現場を少しでも緩和させるには、やはり「人手不足を解消させる」しかないでしょう。

    その上で、「子育て支援員」も「保育補助」も立派な保育現場に携わる人ですし、(自分は保育士ではないし、資格もないから…)と躊躇する必要はありません。

    もし、この記事を読んで「やってみたい!」と思った方はぜひ取得してみてください。

    そこから更に興味が湧いたら、今からでも保育士の資格を取得することだって出来ます。

    まずは「子育て支援員」として、保育現場で働く一歩を踏み出してみませんか?

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