「保育コンシェルジュ」のお仕事とは?資格や収入、求人情報について

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保育コンシェルジュとは?

両親が共働きですぐにでも子供を保育園に預けなければいけない。

そんな保育希望者の収入、場所や子育ての方針等を聞き出し、マッチングさせる仕事とも言えるのが「保育コンシェルジュ」です。

2011年に神奈川県横浜市でスタートした保育コンシェルジュ事業ですが、2010年に待機児童数が政令・中枢都市ワースト1だった横浜市の待機児童数を大幅に減少させたことで認知度が上がりました。

さらに、2014年には千葉県千葉市の待機児童ゼロ実現に一役買ったことで、導入する自治体が増えてきています。

・地方公共団体の嘱託職員

保育コンシェルジュは基本的に地方公共団体の嘱託職員としての雇用となる為、雇用期間は有期雇用となり、年度毎に更新を行います。入所前の相談、保育関連の情報サービスの収集、アドバイス、そして保育所に入所できなかった場合のアフターフォローを行う専門の相談員となります。

厚生労働省が旗振り役となっていますが、 設置するか否かは各自治体の判断となっているため、全ての自治体にこの「保育コンシェルジュ」がいるわけではありません。

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具体的な仕事内容は?

保育コンシェルジュの仕事の具体的な内容を箇条書きでご紹介します。

  • 自治体の窓口などで保育事業や子育てに関する相談などに対応
  • 認可保育所などの保育施設に関する情報収集・整理、情報発信
  • 待機児童数などの調査・分析、資料作成
  • 乳児検診会場などでの出張相談
  • 保育所に入所できなかった保護者へのフォロー


具体的には、

・自治体にどんな保育施設があるの?
・ウチの子どもが入れる保育所はある?
・保育所と幼稚園、または認可と無認可の違いは?


などの質問に電話で答える窓口相談やアドバイス。
また、「認可保育所に入所出来なかったのでどうしていいかわからない」といった人に、代替の施設を紹介したりします。

保育コンシェルジュのメリット

  • 定休日や残業がない

保育コンシェルジュは嘱託職員となります。しかし、公務員となるので、基本的には土日祝日は休みとなります。また、残業もあまり無いので、プライベートを充実させることができます。

  • 目に見える成果がある

最近の待機児童問題では、待機児童数が数字化して公表している自治体が多いです。保育コンシェルジュのお仕事でもって、相談された保育希望者が無事に保育園に入所させることが出来た時の喜びはひとしおです。

横浜市や千葉市では保育コンシェルジュを導入後に待機児童数がゼロになりました。わずか1年足らずでの成果は保育コンシェルジュによるところが大きいです。こういった成功例を受けてあらゆる自治体で導入を検討しているようです。

  • 体力的な負担がない

保育士のように現場で子供を保育するのではなく、保育希望者から相談を電話で受けて、適切なアドバイスをするのが主な業務です。体力的な負担はかなり少ないものと思われます。

保育コンシェルジュのデメリット

  • 嘱託職員であること

保育コンシェルジュはほとんどが自治体の嘱託職員という立場になります。
正規雇用の職員ではなく期限付きの契約ですので、問題なければ更新となるようですが、翌年には職を失うといったこともあり得るのです。

  • 募集が少ない

ある程度増えてきたとはいえ、まだまだ導入する自治体が少ない保育コンシェルジュの求人はかなり希少です。
業務内容が比較的楽なこともあり、求人にはたくさん応募があり狭き門になっているようです。

  • 保育以外のスキルも必要

基本的には保育の知識があればいいのですが、WordやExcelのスキルはもちろん、一般事務の能力や情報分析力やコミュニケーション力も問われる職種です。
むしろ保育スキルよりも、それ以外の知識や能力が必要かも知れません。

待機児童解消?千葉県千葉市の成功例

待機児童は、どこの自治体でも頭を悩ませる問題ですが、そんな待機児童問題にいち早く取り組み、待機児童ゼロを達成した千葉県千葉市。

「こども未来局」という部門を立ち上げ、ハード・ソフトの両面で子育て支援を行った結果なのだそうです。この子育て支援のいわゆる「ソフト」にあたる部分に保育コンシェルジュが大きな役割を果たしたようです。

認可保育園に入所出来なかった家庭からヒアリングし、保護者や子どもの事をいろいろ考慮して他の保育所を紹介するなどの解決策を提案し、徹底したあっせん・調整を行いました。

まだまだ全国的には待機児童は存在していますが、千葉市の成功例をお手本に保育コンシェルジュを設置する自治体が増えています。

保育コンシェルジュに資格は必要?

保育コンシェルジュになる為に特別な資格は必要ありません。

・自治体の規定を必ずチェック

しかし、自治体によっては保育士の資格が必要なところがあるので注意が必要です。また、そもそも設置している自治体があまりなく、募集人数も数名、そして地方公務員という扱いになるため、かなりの倍率になることが見込まれます。

その為、保育所の現場や現状を知っている保育士が有利であることは間違いありません。横浜市や千葉市などが目に見える成果を上げたことで、今後は保育コンシェルジュを扱う自治体が増えてくることが予想されます。

保育コンシェルジュの募集例

この仕事を希望されるのであれば、まず保育コンシェルジュを採用している自治体を探す必要があります。例えば、足立区、横浜市、墨田区、武蔵野市等、待機児童問題が深刻化している自治体は、保育コンシェルジュの募集をしているようです。

  1. 対象
    保育士資格を有するまたは相談業務の経験がある方
  2. 勤務場所
    足立区役所など
  3. 勤務内容
    保育施設利用希望者に対する相談および説明会の開催
  4. 勤務条件
    午前8時45分から午後5時15分(週4日・30時間)
    社会保険・有給休暇あり
  5. 雇用期間
    4月1日から平成29年3月31日 
    勤務実績などにより更新あり
  6. 報酬
    月額19万3,000円程度 
    交通費あり(上限あり)
  7. 募集人数
    2人
  8. 選考
    1次…書類 2次…面接(2月上旬)

必要な資格については特には書いていないようです。また、募集人数は2人と足立区のように待機児童問題がある地域でも多くはありません。

  1. 応募要件
    (1) 保育に関心があり、子育て中の方を応援したいという意欲のある方

    (2) パソコン(ワード、エクセル程度)の操作ができること
    (3) 年齢が、採用日現在で、満 65 歳未満であること
  2. 募集人数
    2名
  3. 雇用期間
    平成 27 年 4 月 1 日~平成 28 年 3 月 31 日
  4. 勤務時間
    9時から 16 時まで(昼休憩時間1時間含む)、
    週5日勤務(勤務を要しない日:日曜日、土曜日)
  5. 報酬等
    報酬 164,800 円(月額)通勤手当相当額、期末手当相当額を支給
  6. 社会保険(雇用保険、厚生年金保険、健康保険)に加入

保育士資格は特に必要ないようです。ただパソコンができることが、この仕事では重要なようです。

  1. 勤務日時
    (ア)週4日(イ)週3日いずれも午前8時30分~午後4時45分
  2. 勤務場所
    保育課
  3. 対象・人員
    保育所などの子育て支援事業に従事した経験がある方、
    (ア)1人(イ)2人
  4. 報酬(月額)
    (ア)19万4,500円(イ)14万5,900円※交通費別途支給、
    (ア)は社保加入
    ※現在は募集停止中
  1. 採用試験
    筆記・面接
  2. 勤務場所
    保健福祉課
  3. 勤務日・時
    週4日午前9時~午後5時15分
  4. 報酬(月額)
    180,000円 交通費支給 社会保険あり


    ※平成27年度の募集要項より

保育施設での勤務経験が必要な場合

保育コンシェルジュになる為に保育士資格は必ずしも必要ではありませんが、保育施設での経験が必要な自治体もあるようです。最終的な目標を保育コンシェルジュとして考えた時に、一度は保育の現場である保育園などで働いてみることをおススメします。

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まとめ

保育コンシェルジュのお話、いかがでしたでしょうか?

保育士のお仕事は体力的に厳しいのでもう無理という人や、保育士の経験はないけれど子どものいるママたちを支援したいという熱意のある方。

まだまだ導入が進んでいるとは言えませんが、保育コンシェルジュのお仕事を候補に入れることを検討してみてはいかがでしょうか?

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