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一大イベント、「お泊り保育」
保育園や幼稚園には一年を通して様々なイベントや行事がありますが、「お泊り保育」は運動会や発表会などとは少し趣を異にしたイベントと言えるかも知れません。
子どもたちも保護者も、そして保育師さんや先生たちにとってもドキドキと不安が入り混じるイベントお泊り保育について調べてみました。
お泊り保育のねらいやスケジュール、先生たちが苦労するポイントやリスクマネジメントをご紹介します。
そもそもお泊り保育とは
お泊り保育とは、子どもたちが親元から離れて保育園や幼稚園の施設内、もしくはキャンプ場などの宿泊施設で一晩過ごすイベントです。
はじめてお母さんと離れて眠る…といった子どもも多いのではないかと思われるお泊り保育ですが、そのねらいはどういったところにあるのでしょうか?
・ねらい
お泊り保育のねらいとしては…
- 集団生活を通して規則正しい生活を身に付ける
- 保護者と離れて一晩過ごすことで自立心を養う
- 友達や先生との絆を深める
- 共同生活で協調性やルールを守る事を教える
といった事が挙げられます。他にも、プチ修学旅行といった思い出作り的な要素を含んでいる場合もあります。
・実施する年齢&時期
保育園・幼稚園によってまちまちではありますし4歳児で行うところもあるようですが、多くの施設では最年長の5歳児で行うところが多いようです。
お泊り保育の時期ですが夏休み中やその前後、つまり7月・8月に行うことが一般的なようです。
お泊り保育のスケジュール例
では、実際にお泊り保育はどういったことを行うのかをご紹介します。
園外のキャンプ場などの宿泊施設を利用する場合は、移動の時間も必要なので朝から出発することが多いようです。
現地では、自然に触れるアクティビティなどを体験した後、夕食をみんなで作って食べ、みんなでゲームなどをして就寝といった流れが多いようです。
次に保育園・幼稚園の施設内で宿泊する場合の代表的なスケジュールをご紹介します。
お泊り保育は、実施までの準備や当日の段取りも結構大変ですが、それ以上に“お泊り”という普段とは違う状況での子どもたちの反応に対処するのに苦労した、という保育士さんや先生が多いようです。
先生の苦労話①保護者と別れるとき
離れて一晩過ごす不安からなのか、送ってきた保護者が帰る際に泣き出してしまう子も少なくないそうです。
中には、ずっと泣いていて眠らないので仕方なく保護者に迎えに来てもらったというレアケースもあるそうですが、意外に子どもたちは平気、というか楽しんでいる子も多いようです。
大好きなお友達や先生と一緒にいられる上、花火や夕食づくりといった楽しいイベントが次から次へと起こるお泊り保育に目を輝かせる子も少なくないのかも知れませんね。
ぐずっている子どもには、お友達も先生も一緒でこれから楽しいことが始まると教えてあげましょう。
先生の苦労話②食事とお風呂
食事と入浴も、お泊り保育で先生たちの頭痛の種と言えるようです。
保育園や幼稚園でのお泊り保育なら午後から翌朝までという場合が多いようですから、食事や夕食と朝食の2回です。
夕食づくりを体験させたりする施設も多いので、普段の保育での昼食とは比べ物にならない手間や気苦労があるはずです。
包丁や火を使う場合、安全に配慮した目配りが必要ですし、テンションの上がった子どもたちを落ち着かせることも求められます。
そしてお風呂ですが、たくさんの子どもを同時に入浴させる大変さは想像に難くありません。2011年にはお泊り保育の入浴中に、6歳の男児が湯船で溺れて意識不明の重体になる事故が起こっています。
こういった事故が起こらないように、子どもから目を離さない事が大切です。
常に気を付けなければならないこと
先程ご紹介した入浴中のアクシデントのような事が常に起こり得ると思いながらお泊り保育に臨むことが大事です。
ウチは大丈夫…といった気のゆるみが重大な事故につながることがあるのは間違いない事実です。
入浴中には、それ以外にも滑って転倒するといった事も起こりやすいですから、子どもたちが走ったり暴れたりしないように注意しましょう。
・外に出ても目配りを
さらに、自然と触れ合う体験やアクティビティでは、子どもがはぐれたり迷子になったりしないように気を付けることも大事です。
2012年には、お泊り保育中の川遊びで5歳の男児が溺死する事故も起こっています。急に増水した川に流された事が原因だったようです。
天候などの予測しがたい事態も含めたリスクマネジメントが求められるのもお泊り保育ではないでしょうか?
お泊り保育で得られるもの
大変なことが多いお泊り保育ですが、そればかりではありません。
お泊り保育が終わって、子どもたちがなんだかちょっと「お兄さん」「お姉さん」になったような気がする、頼もしく見えるといった感想を抱く保護者も多いと言われています。
保育園・幼稚園でも、お泊り保育前より少し成長が見えると、やりがいを感じている先生方も多いそうです。
何より子どもたちが楽しかったと笑顔になることで、先生たちの苦労も報われるはずです。
心に残る思い出づくり、お泊り保育を成功させましょう!